この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " Android 13 Beta 3 and Platform Stability " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2022 年 6 月 8 日、3 回目の Android 13 ベータ版をリリースしました。これでサイクルの最終フェーズに入り、作業の中心は機能の洗練とパフォーマンスの向上となります。Android 13 は、プライバシーとセキュリティ、デベロッパーの生産性、タブレットと大画面のサポートという中核テーマに基づいて構築しています。
Android 13 には注目すべきたくさんの機能があります。まずは、新しい通知パーミッションや写真選択ツールなどのプライバシー機能です。そして、テーマ対応アプリアイコン、アプリごとの言語サポートなどの生産性機能があります。さらに、HDR 動画、Bluetooth LE オーディオや MIDI 2.0 over USB といった最新の標準も導入されます。そのうえ、12L で行った新たなアップデートを拡張し、ツールを改善して現在使われている 2 億 7,000 万台のタブレットと大画面デバイスを活用できるようにしています。
ベータ版 3 で、Android 13 は プラットフォームの安定版 になります。つまり、デベロッパー API とアプリに関連するすべての動作が確定したことになります。皆さんが寄せてくださったフィードバックに感謝いたします。おかげでここまで来ることができました。今年予定されている正式リリースに向けてデベロッパーの皆さんがアプリを準備する作業の中心は、互換性テストと品質に移ります。
こちら (英語) から登録すると、Pixel デバイスで無線 (OTA) によってベータ版 3 を入手できます。すでに登録している方は、自動的に今回のアップデートを受け取ります。いくつかのパートナーのデバイスの一部でも Android 13 ベータ版を試すことができます。詳細は android.com/beta (英語) をご覧ください。アプリを準備する方法は以降で簡単に説明します。または、Android 13 デベロッパー サイトで詳細をご覧ください。
ベータ版 3 をもって Android 13 は プラットフォームの安定版 に到達しました。これは、正式な API レベル 33 SDK と NDK API を含め、アプリに関連するすべての動作と API が確定したことを示すマイルストーンです。ベータ版 3 以降では、プラットフォームが変更されないことがわかっているので、安心して互換性アップデートを開発し、リリースできます。
すべてのアプリとゲームデベロッパーは、最終リリース前にできるだけ早く最終の互換性テストを開始し、互換性アップデートを公開する準備をしてください。
特にすべての SDK、ライブラリ、ツール、ゲームエンジンのデベロッパーの皆さんは、今すぐテストを始めて、できる限り早く互換性アップデートをリリースすることが重要です。下流のアプリやゲームのデベロッパーが、皆さんのアップデートを受け取るまで作業できない可能性があるからです。そのため、互換性アップデートをリリースしたら、デベロッパーに向けてアナウンスしてください。
アプリの互換性とは、新しいバージョンのプラットフォームでアプリが意図したとおりに動作することを意味します。私たちはリリースごとにプラットフォームに必要な変更をし、プライバシーやセキュリティを改善したり、OS 全体のユーザー エクスペリエンスを向上させたりしています。これにより、アプリに影響が生じる可能性もあります。そのため、すぐにアプリをテストし、必要なアップデートをし、最終リリース前に互換性のあるアップデートをユーザーに公開することが重要です。これは基本的なことですが、Android 13 の新機能を探るユーザーに高く評価される重要な品質レベルです。
アプリの互換性テストは、Android 13 ベータ版 3 を実行しているデバイスに Google Play や他のソースから公開版のアプリをインストールするだけで行うことができます。そしてアプリのすべてのフローを試し、機能や UI の問題を探します。重点的にテストをするべき点については、動作の変更点を確認してください。特に注意すべき変更点は、以下のとおりです。
また、アプリのライブラリや SDK の互換性テストも忘れずに行ってください。問題を見つけた場合は、最新バージョンのライブラリまたは SDK にアップデートするか、デベロッパーに連絡してサポートを求めます。
現在のアプリの互換性のあるバージョンを公開したら、アプリの targetSdkVersion をアップデートするプロセスを開始できます。Android 13 をターゲットとしたアプリの動作の変更点を確認し、互換性フレームワークを使って問題をすばやく検知します。テストすべき変更点のいくつかを示します(これらは、targetSdkVersion を API 33 以降に設定したアプリのみに適用されます)。
Android 13 は、12L で導入されたタブレットの最適化がベースとなっています。そこでテストの一環として、アプリがタブレットなどの大画面デバイスで最適に表示されることを確認します。Android Studio で Android Emulator をセットアップすると、大画面機能をテストできます。または、Android 13 ベータ版パートナー (英語) の大画面デバイスを使うことができます。以下に、注意すべき点を示します。
Android 13 のタブレット機能とテスト内容の詳細は、こちら (英語) からご覧ください。
2022 年 6 月 8 日のベータ版リリースには、アプリをテストして Android 13 機能を試すために必要なものがすべてそろっています。Pixel デバイスを登録するだけで、無線 (OTA) でアップデートを入手できます。始めるには、Android 13 SDK をセットアップします。
いくつかのパートナーのデバイスでも、Android 13 ベータ版でアプリをテストすることができます。android.com/beta (英語) にアクセスすると、すべてのパートナーの一覧を確認できます。サポート対象のデバイスや、ベータ版 1 以降のベータ版ビルドについての詳細が記載されたサイトへのリンクも含まれています。登録やサポートはそれぞれのパートナーが担当し、ベータ版のアップデートも直接提供されます。さらに幅広くテストしたい場合は、Android GSI イメージ (英語) で Android 13 ベータ版 3 をお試しください。デバイスをお持ちでない場合は、Android Emulator でテストできます。
Android 13 ベータ版の詳細については、Android 13 デベロッパー サイトをご覧ください。
Reviewed by Mari Kawanishi - Developer Marketing Manager, Google Play
この記事は Krish Vitaldevara による Android Developers Blog の記事 " Progress on initiatives to keeping Google Play safe " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
皆さんが前もって計画し、新しいツールを使ってビジネスを安全に構築することができるように、2022 年に紹介したプライバシーとセキュリティの取り組みについて最新情報 (英語) をお伝えします。これまでの数か月間で、以下をリリースしました。
Google Play を誰もが信頼できる安全なプラットフォームにするためにご協力いただき、ありがとうございます。
この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " The Beta for Android 13 is out now: Android 13 Beta 1 " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
私たちは Android 13 の機能と安定性を向上させる作業を着実に進めています。Android 13 では、プライバシーとセキュリティ、デベロッパーの生産性、タブレットと大画面のサポートという中核テーマを主眼に置いて開発しています。2022 年 4 月 26 日、その作業がサイクルの次の段階に入り、Android 13 最初のベータ版をリリースしました。
Android 13 には、デベロッパーが注目すべきたくさんの機能があります。まずは、新しい通知パーミッションや写真ピッカーなどのプライバシー機能です。そして、テーマ対応アプリアイコン、クイック設定タイルの配置、アプリごとの言語サポートなど、魅力的なエクスペリエンスを開発するために役立つ API があります。さらに、Bluetooth LE オーディオや MIDI 2.0 over USB といった機能も導入されます。ベータ版 1 では、メディア ファイルへのアクセスを細分化した新しいパーミッションの追加、オーディオ ルーティング API の改善などをしています。5 月 11~12 日の Google I/O では、さらに多くのことをお知らせしましたので、ぜひごアーカイブをご覧ください!
このリリースについてのフィードバックを提供してくださる先行ユーザーの皆さんが増えることは大歓迎なので、ぜひベータ版 1 を試してみてください。Android 13 ベータ版 1 は、2022 年 4 月 26 日からサポート対象の Pixel デバイスで試すことができます。こちら (英語) から登録すると、無線(OTA)アップデートを受け取ることができます。すでに Android 13 のデベロッパー プレビューをお使いの方には、今回のアップデートや今後のアップデートがデバイスに無線(OTA)で自動配信されます。いつものように、Pixel と Android Emulator 用のダウンロードも利用できます。アプリの開発やテストを開始する詳しい方法は、Android 13 デベロッパー サイトに掲載されています。
ベータ版 1 では、プライバシーとセキュリティへの注力を続けつつ、ユーザーにとって魅力的なエクスペリエンスを開発するために役立つ新しい API を提供しました。ベータ版 1 には、新しい通知パーミッション、写真ピッカー、テーマ対応アプリアイコン、ローカライズや言語サポートの強化など、以前にお知らせした機能への最新アップデートが含まれています。また、少数の新機能も導入されるので、ぜひ試してみて感想をお聞かせください。
メディア ファイルにアクセスするパーミッションの細分化 - これまで、ローカル ストレージの共有メディア ファイルを読み取るアプリは、READ_EXTERNAL_STORAGE (英語) パーミッションをリクエストする必要があり、このパーミッションが付与されると、すべての種類のメディア ファイルにアクセスできるようになっていました。今回は、透明性とユーザーの制御を向上させるため、アクセスできる共有メディア ファイルのスコープを細分化した一連のパーミッションを新たに導入します。
新しいパーミッションでは、共有ストレージ内の特定の種類のファイルへのアクセスをリクエストすることになります。 (以下、全て英語)
My App が、このデバイスに格納されている音楽などのオーディオ ファイルにアクセスすることを許可する
ユーザーがパーミッションを付与すると、アプリはそれぞれの種類のメディア ファイルに読み取りアクセスできるようになります。シンプルなユーザー エクスペリエンスを実現するため、アプリが READ_MEDIA_IMAGE と READ_MEDIA_VIDEO を同時にリクエストした場合、両方のパーミッションを付与するダイアログを 1 回だけ表示します。アプリから共有メディア ファイルにアクセスしている方は、アプリのターゲットを Android 13 にする際に、新しいパーミッションに移行する必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。
Keystore と KeyMint のエラー報告の改善 - 鍵を生成するアプリに対して、Keystore と KeyMint がこれまでよりも正確で細かいエラー インジケーターを提供します。具体的には、java.security.ProviderException (英語) の下に例外クラス階層を追加し、Keystore/KeyMint のエラーコード (英語) や再試行可能なエラーかどうかを含む Android 固有の例外を提供します。また、鍵生成、署名、および暗号化のメソッドを変更して、新しい例外を投げるようにすることも可能です。改善版のエラー報告では、鍵生成の再試行に必要な内容が提供されます。
オーディオ ルーティングの予測 - メディアアプリでオーディオがどのようにルーティングされるかを把握しやすくするため、AudioManager (英語) クラスに新しいオーディオ ルーティング API を追加しました。新しい getAudioDevicesForAttributes() (英語) API を使うと、指定したオーディオの再生に使われる可能性があるデバイスのリストを取得できます。また、オーディオ ストリームを直接再生できるかどうかを把握しやすくするため、getDirectProfilesForAttributes() (英語) API を追加しました。以上の新 API を使うと、オーディオ トラックに最適な AudioFormat (英語) を判断できます。
まだ Android 13 でアプリの互換性テストをしていない方は、ぜひこのタイミングで行っておきましょう!Android 13 がベータ版になったので、デベロッパーだけでなく、先行ユーザーもアクセスできるようになります。つまり、これから数週間のうちに、Android 13 で皆さんのアプリを試すユーザーが増え、見つかった問題が報告される可能性があります。
互換性テストをするには、Android 13 ベータ版を実行しているデバイスかエミュレータに、Google Play などのソースで公開しているアプリをインストールし、アプリのフローをすべて試します。特に注意してテストをするべき点については、動作の変更点を確認してください。見つかった問題を解決できたら、できる限り早くアップデートを公開しましょう。
ベータ版を公開したことで、2022 年 6 月の Platform Stability に近づいています。その時点で、アプリに関連するシステムの動作、SDK/NDK の API、非 SDK リストが確定します。このタイミングで最終的な互換性テストを終え、完全に互換性があるバージョンのアプリ、SDK、ライブラリをリリースしてください。デベロッパー向けのタイムラインの詳細は、こちらをご覧ください。
ベータ版 のリリースには、Android 13 の機能を試し、アプリをテストしてフィードバックを提供するために必要なすべてのものが含まれています。こちら (英語) からサポート対象の Pixel デバイスを登録するだけで、今回と今後の Android 13 ベータ版やフィーチャー ドロップのベータ版アップデートを無線(OTA)で受け取ることができます。すでにデベロッパー プレビュー ビルドをインストールしている方は、自動的にアップデートを受け取ります。開発を始めるには、SDK をセットアップが必要です。
サポートされている端末で幅広くテストしたい場合は、Android GSI イメージ (英語) の Android 13 ベータ版をお試しください。デバイスをお持ちでない場合は、Android Studio の SDK Manager から最新のエミュレータ システム イメージをダウンロードするだけで、Android Emulator でテストできます。
ベータ版の入手方法の詳しい説明は、Android 13 デベロッパー サイトをご覧ください。
この記事は Krish Vitaldevara による Android Developers Blog の記事 " Expanding Play’s Target Level API Requirements to Strengthen User Security " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
デベロッパー コミュニティは、Google Play を通して、革新的で信頼できる世界最高レベルのアプリを数十億人に配布しています。これは継続的なプロセスであり、エコシステム全体でアプリの安全性を向上する取り組みは絶え間なく続いています。
ユーザーに安全なエクスペリエンスを提供するうえで核となるのは、Google Play の機能とポリシーです。それに加えて、毎回の Android OS のアップデートでも、プライバシー、セキュリティ、ユーザー エクスペリエンスの改善が行われています。ユーザーがこのような改善をすべて実感できるよう、Google Play に期待される信頼性の高いエクスペリエンスを維持するため、私たちはデベロッパーの皆さんとともに、新しい Android バージョンでもアプリがシームレスに動作するようにしています。
現在、新規アプリ、および、アプリのアップデートでは、最新のメジャー Android OS バージョンのリリース後 1 年以内に、その Android API レベルを対象にすることが義務づけられています。新規アプリやアプリのアップデートがこの要件を満たさない場合、Google Play で公開することはできません。厳密なスケジュールを確認したい方は、こちらのヘルプセンターの記事をご覧ください。
現在の新規アプリとアプリ更新のターゲット API レベル要件
2022 年 4 月 6 日、Google Play の最新のポリシー更新 の一環として、さらなる手段を講じることをお知らせしました。具体的には、ユーザーが最新のプライバシー機能やセキュリティ機能を搭載していない可能性があるアプリをインストールしてしまうことがないように、ターゲット API レベルの要件を追加します。
2022 年 11 月 1 日より、既存アプリは、最新のメジャー Android バージョンがリリースされた後、2 年以内に ターゲット API レベルにする必要があります。これをしない場合、既存アプリのターゲット API レベルより新しい Android OS バージョンを実行しているデバイスの新規ユーザーは、そのアプリを検索したり、インストールができなくなります。今後、新しい Android OS バージョンがリリースされると、要件の範囲もそれに応じて変わります。
11 月 1 日以降の既存アプリのターゲット API レベル要件
この変更の理由は簡単です。最新のデバイスを使っているユーザーや、すべての Android アップデートを適用しているユーザーは、Android が提供するすべてのプライバシーやセキュリティ保護を最大限に活用できると考えています。今回のターゲット API レベルの 要件を追加することで、保護が含まれていない可能性がある古いアプリがインストールされることを防ぎます。
朗報なのは、Google Play の大半のアプリがすでにこの基準を満たしていることです。そうでないアプリは、特に注意する必要があります。かなり早い段階でデベロッパーの皆さんにお知らせしているのはそのためで、必要なリソースも提供します。
デベロッパーの皆さんには、以下の対応をおすすめします。
Google Play で古いアプリをすでにインストールしている現在のユーザーは、そのアプリがサポートしている任意の Android OS バージョンが搭載されたすべてのデバイスで、引き続きそのアプリを検索、再インストール、使用が可能です。
2022 年 4 月 6 日にお知らせするポリシー更新は、ユーザーの保護と Google Play のユーザー エクスペリエンスを強化するためのものです。ターゲット レベル API ポリシーの厳格化は、その中の 1 つに過ぎません。この重要な作業の目的は、アプリの全般的なプライバシーやセキュリティ水準を上げ、Google Play や Android を誰にとっても安全なものにすることです。この件についての最新情報は、今後も継続的にお伝えします。
この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " Android 13 Developer Preview 2 " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2022 年 3 月、2 億 5,000 万台以上の大画面 Android デバイスをさらに活用してもらうための 12L フィーチャー ドロップが、Android オープンソース プロジェクト(AOSP)にアップされました。そしてその直後、今回のリリースを迎えました。Android 13 やタブレット、Jetpack Compose でのデベロッパーの生産性向上の詳細については、#TheAndroidShow の最新エピソードをご覧ください。
デベロッパー プレビュー 2 の説明に入る前に、先ほどの話をしましょう。12L フィーチャー ドロップが正式に AOSP にリリースされ、今後数週間のうちにサポート対象のすべての Pixel デバイスにロールアウトされます。12L には、アプリをドラッグ&ドロップしてすばやく分割画面モードに切り替えることができる新しいタスクバー、通知シェードとロック画面の新しい大画面レイアウト、アプリの互換性モードの改善などのアップデートが含まれ、タブレットでの Android 12 がさらに改善されています。詳細についてはこちら (英語) を参照してください。
12L は、年内行われるアップデートによって、Samsung、Lenovo、Microsoft のタブレットや折りたたみ式デバイスで利用できるようになる予定です。そのため、今のうちにアプリの準備も整えておくようにしましょう。さまざまなウィンドウ サイズの分割画面モードや異なる画面の向きでアプリをテストし、該当する場合は新しい互換性モードの変更点を確認することを強くおすすめします。デベロッパー向けの 12L の説明はこちら (英語) をご覧ください。
最も良いのは、12L の大画面機能が Android 13 の土台となっていることです。そのため、Android 12L を搭載したタブレットのベースもカバーできることを認識したうえで、Android 13 の開発やテストをすることができます。私たちは、大画面機能を Android の将来にとって重要な機能と位置付けています。そのため、皆さんがタブレットや Chromebook、折りたたみ式デバイスで優れたエクスペリエンスを構築するために必要になるツールを提供できるように、今後も注力を続けます。詳細については大画面向けの最適化を始める方法や大画面デベロッパー リソースをご覧ください。
それでは、今回の Android 13 デベロッパー プレビュー 2 の新機能の紹介に入りましょう。
ユーザーは、重要な個人情報や機密情報、リソースを安心してデバイスに預けることができる OS やアプリを求めています。プライバシーとユーザーの信頼は Android の製品理念の中核です。Android 13 では、すべての人に対して高品質で責任あるプラットフォームを構築することに引き続き重点を置いています。それを実現するため、デバイスでより安全な環境を実現し、ユーザーがより多くのことを制御できるようにします。デベロッパー プレビュー 2 の新機能は以下のとおりです。
通知権限 - ユーザーが最も重要な通知に集中できるようにするため、Android 13 にはアプリから通知を送信する新しい実行時の権限として、POST_NOTIFICATIONS (英語) が導入されます。Android 13 を対象とするアプリは、通知を送信する前に、ユーザーに対してこの通知権限をリクエストする必要があります。Android 12 以前を対象にするアプリでは、システムがアップグレード フローを処理します。このフローは、今後も微調整が続けられる予定です。ユーザーが自身でコントロールできる範囲を増やすため、できる限り早くアプリの対象を Android 13 に変更し、通知権限をリクエストすることをおすすめします。詳しくはこちら (英語)をご覧ください 。
Android 13 の通知権限 ダイアログ
デベロッパーがダウングレードできる権限 - アプリによっては、以前にユーザーが許可した特定の機能を有効にするための権限や、古い Android バージョンで取得した機密性の高い権限が不要になることがあるかもしれません。Android 13 では、以前に許可された実行時の権限をダウングレードしてユーザーのプライバシーを保護できるよう、新しい API (英語) を提供します。
コンテキスト登録されたレシーバの安全なエクスポート - Android 12 では、デベロッパーがマニフェストで宣言されたインテント レシーバをエクスポートするかどうか、明記することを義務付けました。Android 13 では、コンテキスト登録されたレシーバについても同様に求められます。つまり、システム以外のソースのレシーバを登録する際に、RECEIVER_EXPORTED (英語) フラグか RECEIVER_NOT_EXPORTED (英語) フラグを追加します。これにより、明示的に指定しない限り、他のアプリがレシーバを使ってブロードキャストを送信することはできなくなります。Android 13 では必須ではありませんが、アプリのセキュリティ強化の一環として、エクスポートするかどうかを宣言することをおすすめします。
Android 13 では、洗練されたエクスペリエンスと高いパフォーマンスをユーザーに提供していただけるよう、さらにツールを充実させる作業を続けています。ここでは、今回のリリースに含まれるアップデートの一部を紹介します。
日本語テキストの折り返しの改善 - TextView でテキストを文字ではなく、文節(自然に感じられる言葉の最小単位)やフレーズで折り返すことができるようになり、日本語のアプリで洗練性と読みやすさが向上します。TextView で android:lineBreakWordStyle="phrase" (英語) を指定すると、この折り返し設定を利用できます。
android:lineBreakWordStyle="phrase"
phrase スタイルを有効にして折り返した日本語テキスト(下)と、有効にしていない日本語テキスト(上)
非ラテン文字の行の高さの改善 - Android 13 では、非ラテン文字(タミル文字、ビルマ文字、テルグ文字、チベット文字など)の表示が改善され、各言語に応じた行の高さが利用されます。新しい行の高さになることで、文字が欠けることがなくなり、文字の位置も改善されます。この改善は、アプリの対象を Android 13 にするだけで反映されます。この変更は非ラテン言語の UI に影響する可能性があるため、新しい行間を使う場合は、必ずアプリのテストをするようにしてください。
Android 13 をターゲットにしたアプリでの非ラテン文字の行の高さの改善(下)
テキスト変換 API - 日本語や中国語などを話す人は、ふりがなで入力します。そのため、検索やオートコンプリートなどの機能をすばやく使用できないことがあります。Android 13 では、新しいテキスト変換 API (英語) を呼び出すことで、ユーザーが探しているものをすばやく簡単に見つけられるようになります。たとえば、日本語ユーザーが検索をする場合、これまでは(1)検索語句(場所やアプリ名など)の発音をひらがなで入力する(2)キーボードを使ってひらがなを漢字に変換する(3)漢字を使って再検索する(4)検索結果を取得する という手順を踏む必要がありました。新しいテキスト変換 API を使うと、日本語ユーザーがひらがなを直接入力するだけで、漢字の検索結果が直接表示され、手順 2 と 3 を省くことができます。
カラー ベクター フォント - Android 13 では、COLR バージョン 1(仕様 (英語) 、紹介動画 (英語) )フォントのレンダリングがサポートされ、システムの絵文字が COLRv1 形式にアップデートされます。COLRv1 は、非常にコンパクトな新しいフォント形式で、サイズを問わず高速にくっきりと表示できます。システムがすべての処理をしてくれるので、ほとんどのアプリでは何もしなくても動作します。デベロッパー プレビュー 2 より、アプリで COLRv1 をオプトインできるようになります。アプリでシステム フォントを使って独自にテキストをレンダリングしている場合は、オプトインして絵文字のレンダリングをテストすることをおすすめします。COLRv1 の詳細は、Chrome でのお知らせ (英語) をご覧ください。
COLRv1 ベクター絵文字(左)とビットマップの絵文字
Bluetooth LE Audio - LE(低電力)Audio は、従来の Bluetooth に代わる次世代ワイヤレス オーディオで、新しい使用例や接続トポロジーを実現します。これにより、オーディオを共有して友だちや家族にブロードキャストしたり、情報や娯楽、ユーザー補助を目的として一般公開されているブロードキャストを登録したりできるようになります。また、電池寿命を犠牲にすることなく、非常に再現性の高いオーディオを受信し、従来の Bluetooth では不可能だったユースケース間でシームレスな切り替えができるように設計されています。Android 13 は LE Audio をビルトインでサポートするので、デベロッパーは互換デバイスで新機能を無料で利用できます。
MIDI 2.0 - Android 13 は、新しい MIDI 2.0 標準をサポートします。これには、USB 経由で MIDI 2.0 ハードウェアに接続する機能も含まれます。この最新の標準では、コントローラの分解能の増加、西洋以外のイントネーションのサポート強化、音符単位のコントローラによる演奏の表現力向上などの機能が提供されます。
新しいバージョンのプラットフォームをリリースするたびに、アプリの互換性を優先し、迅速かつスムーズにアップデートできるように作業をしています。皆さんが時間に余裕を持てるよう、Android 13 ではアプリに関連する変更がオプトイン方式になっています。また、短時間で対応できるように、ツールやプロセスをアップデートしています。
リリースに一歩近づいたデベロッパー プレビュー 2 では、全般的な安定性を改善する作業を続けています。そのため、新機能や変更点を試してフィードバックを送るには、今が絶好のタイミングです。特に、API に関するご意見や、プラットフォームの変更点がアプリに与える影響に関して詳しい情報をお待ちしています。フィードバック ページ (英語) にアクセスし、感想の共有または問題の報告をお願いします。
また、今は互換性テストをして必要な作業を洗い出し始めるべきタイミングでもあります。Android 13 ベータ版 1 までに互換性のあるアップデートをリリースできるように、早めにこの作業をすることをおすすめします。現時点では、アプリの targetSdkVersion を変更する必要はありませんが、開発者向けオプションの動作変更切り替えを使うことをおすすめします。Android 13 の変更点をオプトインすることで、アプリがどのような影響を受ける可能性があるかについての予備知識を得ることができます。
2022 年 7 月に プラットフォームの安定版に到達すると、アプリに関連するすべてのシステム動作、SDK/NDK API、非 SDK リストが確定します。このタイミングで最終的な互換性テストを終え、完全に互換性があるバージョンのアプリ、SDK、ライブラリをリリースできます。デベロッパー向けのタイムラインの詳細はこちらをご覧ください。
開発者向けオプションでのアプリの互換性切り替え
デベロッパー プレビューには、Android 13 の機能を試し、アプリをテストしてフィードバック (英語) を提供するために必要なすべてのものが含まれています。Pixel 6 Pro、Pixel 6、Pixel 5a 5G、Pixel 5、Pixel 4a(5G)、Pixel 4a、Pixel 4 XL、Pixel 4 のいずれかにデバイス システム イメージを書き込むと、すぐに始めることができます。Pixel デバイスをお持ちでない方は、Android Studio Dolphin で 64 ビット システム イメージと Android Emulator を使うことができます。さらに幅広くテストできるように、GSI イメージも公開しています。すでにプレビュー ビルドを Pixel デバイスにインストールしている方は、今回のアップデートや、今後のプレビューやベータ版をすべて無線(OTA)で自動的に受け取ります。Android 13 を入手する方法はこちらをご覧ください。
その他、詳しい情報はAndroid 13 デベロッパー サイト (英語) でご覧いただけます。
この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " The first developer preview of Android 13 " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2022 年 2 月 10 日、Android 13 デベロッパー プレビュー 1 を公開しました。本日は、Android の次期リリースの概要を初めてお伝えします。Android 13 では、プライバシーとセキュリティ、デベロッパーの生産性という重要なテーマに取り組み続けます。また、12L で行った最新アップデートをベースとして、現在使われている 2 億 5000 万台以上の大画面 Android デバイスのメリットを活用していただけるようサポートします。
これは、Android 13 の始まりにすぎません。今後リリースに向けて作業を進める中で、さらに多くのことを共有する予定です。以下、新機能の概要について説明します。Pixel 向けのダウンロード (英語) やリリース スケジュール (英語) の詳細については、Android 13 デベロッパー サイト (英語) をご覧ください。いつものように、機能を最終リリースに含めるためには、早い段階でフィードバックを得ることが不可欠です。皆さんの感想を聞くのを楽しみにしています。そして、Android を誰もが使えるプラットフォームにするために、引き続き協力をお願いいたします!
ユーザーは、重要な個人情報や機密情報を安心して預けることができる OS やアプリを求めています。プライバシーは Android の製品理念の中核です。Android 13 では、デバイスで安全な環境を提供し、ユーザーが制御できることを増やす取り組みを通して、あらゆる人のために高品質で責任あるプラットフォームを構築することに主眼を置いています。2022 年 2 月 10 日 のリリースでは、ユーザーが写真や動画を安全にアプリと共有できる写真選択や、アプリが位置情報のパーミッションを取得する必要性を一層少なくするための新しい Wi-Fi パーミッションを導入します。新しい API を試し、変更によってアプリが受ける影響をテストしてみることをお勧めします。
写真選択と API - 写真や動画に関するユーザーのプライバシーを守るため、Android 13 にシステムレベルで写真選択機能を追加します。これは、ユーザーにとって、ローカルとクラウドベースの写真の両方を安全に共有する標準的で最適な方法になります。長年にわたって Android に搭載されているドキュメント選択機能を使うことで、デバイス上のすべてのメディア ファイルを参照するパーミッションを必要とせず、特定のドキュメントをアプリと共有できます。今回の写真選択では、この機能を拡張し、写真や動画を選択する便利な専用機能を追加します。アプリは、写真選択 API (英語) を使って共有された写真や動画にアクセスします。デバイス上のすべてのメディア ファイルを参照するパーミッションは必要ありません。Google Play システム アップデートを通じて、この写真選択をさらに多くの Android ユーザーに提供したいと考えています。Android 11 以降を実行するデバイス (Go デバイスは除く) を対象に、MediaProvider モジュールのアップデートとして提供する予定です。ぜひ写真選択 API を試してみて、フィードバックをお知らせください (英語) !
写真選択を使うと、一貫性のある安全な方法で、
特定の写真や動画へのアクセス権をアプリに与えることができる
ニアバイ デバイスの Wi-Fi パーミッション - Android 13 では、近くにあるアクセス ポイントへの Wi-Fi 接続を管理するアプリに対して、NEARBY_WIFI_DEVICES (英語) ランタイム パーミッション(NEARBY_DEVICES パーミッション グループの一部)を導入します。この新しいパーミッションは、多くの一般的な Wi-Fi API (英語) を呼び出すアプリに必要です。これを持つアプリは、位置情報のパーミッションがなくても、Wi-Fi で近くのデバイスを検出したり、それと接続したりできます。これまで、近くの Wi-Fi デバイスと接続する必要があり、デバイスの位置情報は必要としないアプリにとって、位置情報のパーミッション要件は高いハードルでした。Android 13 をターゲットにするアプリでは、そうする代わりに、NEARBY_WIFI_DEVICES パーミッションと “neverForLocation” フラグ (英語) をリクエストできるようになります。これにより、デベロッパーの手間を減らしつつ、プライバシー フレンドリーなアプリ設計が推進されます。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
Android 13 では、デベロッパーの生産性を向上させる新機能やツールも導入されます。数十億台のデバイスで動作する美しいアプリを作る皆さんをサポートすることは、私たちの中核となるミッションの 1 つです。その点は、Android 13 の仕組みであろうと、愛されている Kotlin 言語や Jetpack のこだわりがある API をはじめとする最先端の Android 開発用のツールであろうと変わりません。皆さんの生産性を上げることで、開発コストを下げ、皆さんがこれからもすばらしいエクスペリエンスの開発に集中できるようにしたいと考えています。以下では、2022 年 2 月 10 日のリリースに含まれている新機能の一部を紹介します。
クイック設定配置 API - 通知シェードのクイック設定は、ユーザーがアプリから離れずに設定を変更したり、すぐにアクションを実行したりできる便利な方法です。カスタムタイル (英語) を提供するアプリのために、ユーザーが簡単にタイルを見つけてクイック設定に追加できるようにします。新しいタイル配置 API (英語) を使うと、カスタムタイルをアクティブなクイック設定タイルに直接追加するプロンプトをアプリから表示できます。新しいシステム ダイアログを使うと、わざわざクイック設定に移動してタイルを追加しなくても、アプリを離れずに 1 つの手順でタイルを追加できます。
テーマ対応アプリアイコン - Android 13 では、Material You のダイナミック カラーを Google アプリ以外にも拡大し、すべてのアプリアイコンで、壁紙などのテーマのプリファレンスの色合いを引き継いだアイコンをオプトインできるようにします。アプリで必要なのは、モノクロのアプリアイコン (英語) 通知ドローアブルなど) を提供し、アダプティブ アイコンの XML を微調整することだけです。オプトインしたユーザーに一貫性のあるエクスペリエンスを提供できるよう、すべてのデベロッパーの皆さんには、互換性のあるアイコンを提供することをお勧めします。テーマ対応アプリアイコンは、まず Pixel デバイスでサポートされます。現在、パートナーのデバイス メーカーと連携して、対応デバイスを増やす作業を進めています。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
アプリごとの言語設定 - アプリによっては、多言語ユーザーのニーズを満たすため、ユーザーがシステム言語とは異なる言語を選べるようになっています。そのようなアプリでは、新しいプラットフォーム API (英語) を呼び出して、ユーザーの優先言語の設定や取得を行えるようになります。これにより、アプリのランタイム言語を設定する際のボイラープレート コードを減らし、互換性を向上させることができます。さらに互換性を向上させるため、同様の API を Jetpack ライブラリにも追加する予定です。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
ハイフネーションの高速化 - ハイフネーションを行うと、折り返されたテキストが読みやすくなり、UI のアダプティブ性が増します。Android 13 では、ハイフネーションのパフォーマンスを最適化して 200% 近く向上させ、TextView で有効化してもレンダリング パフォーマンスにほとんど影響を与えなくなっています。ハイフネーションを高速化するには、setHyphenationFrequency() (英語) で、新しい頻度 fullFast (英語) または normalFast (英語) を使います。ぜひハイフネーションの高速化をお試しいただき、感想をお聞かせください!
プログラマブル シェーダー - Android 13 では、プログラム可能な RuntimeShader (英語) オブジェクトがサポートされます。このオブジェクトの動作は、Android Graphics Shading Language (AGSL) で定義できます。AGSL は、構文は GLSL とほぼ同じですが、Android レンダリング エンジンの内部で動作して、Android キャンバスの描画やビュー コンテンツのフィルタリングをカスタマイズします。Android のリップル エフェクト、ぼかし、ストレッチ オーバースクロールは、内部的にこのシェーダーを使って実装しています。Android 13 では、皆さんのアプリでも同じような高度なエフェクトを作れるようになります。
AGSL アニメーション シェーダー
元になっているのはこちらの GLSL シェーダー
OpenJDK 11 アップデート - Android 13 では、Android のコア ライブラリを刷新して OpenJDK 11 LTS リリースに合わせる作業を始めています。これには、ライブラリのアップデートと、アプリおよびプラットフォーム デベロッパー向けの Java 11 プログラミング言語のサポートの両方が含まれます。また、Google Play システム アップデートにより、さらに多くのデバイスにコア ライブラリの変更を提供することも計画しています。このアップデートは、Android 12 以降を実行するデバイスを対象に、ART モジュール アップデートの一環として行う予定です。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
新しいバージョンのプラットフォームをリリースするたびに、アプリの互換性を優先し、迅速かつスムーズにアップデートできるように作業を行っています。皆さんが時間に余裕を持てるよう、Android 13 ではアプリに関連する変更のほとんどがオプトイン方式になっています。また、短時間で対応できるように、ツールやプロセスをアップデートしています。
Google Play を経由した Android アップデートの促進 - Android 13 では、デバイスを問わず、一貫性のある安全な環境をアプリに提供するため、また新機能をユーザーに配信するため、Google Play システム アップデート (Project Mainline) 英語) への注力を拡大し続けます。今では、写真選択や OpenJDK 11 などの新機能を、既存モジュールのアップデートという形で古いバージョンの Android ユーザーに直接プッシュできます。Bluetooth や超広帯域無線 (UWB) などの新モジュールも追加され、Android でコア機能をアップデートできる範囲はさらに広がっています。
タブレット、折りたたみ式、Chromebook 向けの最適化 - タブレット、折りたたみ式、Chromebook などの大画面デバイスには勢いがあります。今こそ、アプリをこのようなデバイスに対応させ、どんな画面にも適応できる完全にアダプティブなアプリをデザインしましょう。タブレット向けの最適化ガイドから始めて、大画面向けの開発や折りたたみ式デバイス向けの開発の方法を学ぶことができます。
変更点のテストやデバッグの簡易化 - アプリに影響を与える可能性がある変更点を簡単にオプトインしてテストできるように、今年も多くの変更点を切り替え可能にしています。この切り替えを利用すると、それぞれの変更を開発者向けオプションや adb から強制的に有効化、無効化できます。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
Platform Stability マイルストーン - アプリの互換性作業を計画する時間を長くとれるように、昨年と同様にかなり早いタイミングで Platform Stability マイルストーンをお知らせします。このマイルストーンでは、最終版の SDK や NDK API だけでなく、内部 API やアプリに関連するシステム動作の最終版を配信します。今年は、2022 年 6 月に Platform Stability に到達することを想定しています。その後、数週間の最終テストの期間を経て、公式リリースを迎える予定です。詳しいリリース スケジュールはこちら (英語) をご覧ください。
デベロッパー プレビューには、Android 13 の機能を試し、アプリをテストしてフィードバック (英語) を提供するために必要なすべてのものが含まれています。タブレットや折りたたみ式でアプリのテストを始める一番簡単な方法は、タブレットまたは折りたたみ式設定の Android Emulator を使うことです。完全な設定手順はこちらにあります。スマートフォンの場合は、システム イメージ (英語) を Pixel 6 Pro、Pixel 6、Pixel 5a 5G、Pixel 5、Pixel 4a(5G)、Pixel 4a、Pixel 4 XL、Pixel 4 のいずれかのデバイスに書き込むと、すぐに始めることができます。Pixel デバイスをお持ちでない方は、Android Studio で 64 ビット システム イメージと Android Emulator を使うことができます。さらに幅広くテストできるように、GSI イメージも公開しています。
セットアップ (英語) の完了後にやるべきことは、以下のとおりです。
プレビュー システム イメージと SDK は、Android 13 のリリース サイクル期間中、定期的にアップデートされる予定です。このプレビューの第 1 弾リリースは、デベロッパーのみを対象としています。日常的な使用やユーザーの使用を想定したものではありません。そのため、手動のダウンロードでのみ利用できます。プレビュー ビルドを手動でインストールすると、今後のプレビューやベータ版の無線 (OTA) アップデートをすべて自動的に受け取ります。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
ベータ版リリースに近づいたら、ユーザーも招待して Android 13 を試していただく予定です。その際には、Android ベータ版プログラムへの登録もオープンします。現在のところ、Android 13 のベータ版はまだ利用できない点に注意してください。
完全な情報は、Android 13 デベロッパー サイト (英語) でご覧いただけます。
Java および OpenJDK は Oracle および、またはその関連会社の商標または登録商標です。
この記事は Vitaldevara による Android Developers Blog の記事 " Launching Data safety in Play Console: Elevating Privacy and Security for your users " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
ユーザーは、自分のデータをコントロールできている時に、オンラインを安全だと感じることができます。私たちが日々、データの取り扱いに関して、ユーザーが高度なセキュリティやプライバシーの管理 (英語) を行えるようにし、ユーザーの主体性を高めることに取り組んでいるのはそのためです。新しいデータ セーフティ セクションは、アプリがユーザーデータの収集、共有、保護を行うかどうか、またどのように行うかを、ユーザーがアプリをインストールする前に、デベロッパーが透明性の高い形で示せるようにするものです。
2021 年 10 月 18 日 (日本時間: 10 月 19 日)より、Google Play Console データ セーフティ フォームが導入されました。また、皆さんからのフィードバックを踏まえて、デベロッパー向けの追加のガイダンスを提供するため、ヘルプセンター、デベロッパー ガイド、Play アカデミーのコースなどで有用な情報を共有します。通常の慣例に従い、段階的な展開を開始し、2 週間以内にすべての人がアクセスできるようになる予定です。
Google Play Console で [アプリのコンテンツ] に移動し、[データ セーフティ] という新しいセクションを探してみてください。ガイドラインを確認して、早めにフォームを提出することをお勧めします。早めに対応をすることで、フォームが却下されてもフィードバックを確認して変更できるので、新しいアプリのアップデートの公開が妨げられることがありません。デベロッパーの皆さんからは、2022 年 2 月にデータ セーフティ セクションがユーザーに表示される前にフォームに正しく入力できるように、早い段階でフィードバックがほしいという声をお寄せいただきました。フォームの承認を受けていないアプリに制限が課されるのは、2022 年 4 月からです。
フォームへの入力には、それなりの作業が必要になることは認識しています。そこで、デベロッパーの皆さんからのフィードバックを踏まえてプロダクトやスケジュールを作成し、プロセスをできる限り効率化しました。さらに、複数のアプリがある場合に、簡単に情報をインポートできるようにしてほしいという声もありました。そこで、あらかじめ作成しておいたファイルからインポートするオプションを追加しました。
ストア掲載情報では、アプリのストア掲載情報ページに、新しいサマリー欄が表示されます。そこには、アプリが収集または共有するデータについてのデベロッパーによる説明のほか、安全性に関連する以下のような情報が表示されます。
ユーザーがサマリーをタップすると、次のような詳細情報が表示されます。
ユーザーからは、この情報によってアプリがユーザー情報をどのように扱うのかを理解しやすくなった、特定のアプリに安心感を覚えるようになったという声をお寄せいただきました。
日程は変更される可能性があります
デベロッパーの皆さんが、早期レビューのフィードバックを受けるために、Google Play Console 上で、データ セーフティ フォームの送信ができるようになりました。なお、セーフティ プロファイルを提出するために、アプリのアップデートを行う必要はありません。
2022 年 2 月には、この機能を Google Play ストアにリリースします。情報が承認されると、ストア掲載情報は自動的に更新され、データ セーフティ情報が反映されます。情報が送信されていない場合や却下された場合は、公開されている情報がない旨がユーザーに表示されます。
2022 年 4 月までに、すべてのアプリがデータ セーフティ セクションの承認を受ける必要があります。できるだけ多くのアプリが 2022 年 2 月のユーザーへのローンチに対応していただきたいと考えていますが、アプリの評価や複数のチームにまたがる調整が必要になるため、アプリの確認を行ったり、複数のチームと調整を行う関係で、さらに準備に時間が必要になるデベロッパーもいらっしゃると思います。
また、すべてのアプリは、4 月までにプライバシー ポリシーを提供する必要もあります。これまでは、個人データや機密性の高いユーザーデータを収集するアプリのみがプライバシー ポリシーを共有する必要がありました。データ セーフティ セクションまたはプライバシー ポリシーが承認されていない場合、新しいアプリの送信やアプリのアップデートは拒否される可能性があります。今後、以上の内容に従っていないアプリには、追加の制限が課される可能性があります。
最後になりましたが、Google Play が誰にとっても安全で、信頼できるアプリとゲームの提供元であり続けるため、ご協力いただきますよう、お願いします。
この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " Android 12 is live in AOSP! " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2021 年 10 月 4 日 (日本時間 10 月 5 日) 、ソースを Android オープンソース プロジェクト(AOSP)にプッシュし、Android の最新バージョンを正式にリリースしました。お手元のデバイスに配信される Android 12 にご注目ください。今後数週間で Pixel に、その後今年中に Samsung Galaxy、OnePlus、Oppo、realme、TECNO、Vivo、Xiaomi の各デバイスに配信されます。
いつものことですが、Android 12 ベータ版期間中のフィードバックをありがとうございました。225,000 人以上の方が Pixel やパートナー デバイスで早期リリースをテストし、リリースの品質を改善するために 50,000 件近くの問題を報告してくれました。また、多くの記事やディスカッション、アンケート、そして直接顔を合わせて意見を述べてくださった皆さんや、リリースに間に合うようにアプリの互換性対応を行ってくださった皆さんにも感謝いたします。Android があらゆる人のための偉大なプラットフォームであるのは、皆さんのサポートや貢献があってこそです。
また、10 月 27 日から28 日に開催される今年の Android Dev Summit (英語)では、Android 12 についてさらに詳しくお伝えする予定です。各セッションの動画は、後日日本語字幕もご用意いたしますので、YouTube の「設定」から日本語字幕をオンにしてご覧ください。Android テクニカル セッションの概要など、イベントについての詳細情報も公開されています。この記事でも、後ほど改めてお知らせします。
ここでは、デベロッパーのための Android 12 の新機能をいくつか紹介します。Android 12 デベロッパー サイトでは、すべての新機能について詳しく説明しているので、そちらもご覧ください。
Material You - Android 12 には、Material You (英語) と呼ばれる新しいデザイン言語が導入され、今まで以上にパーソナライズされた美しいアプリを構築できるようになっています。最新のマテリアル デザイン 3 アップデートのすべてをアプリに組み込むには、アルファ版の Material Design Components をお試しください。また、近日中に公開される Jetpack Compose のサポートにも注目です。
通知 UI のアップデート - 通知のデザインも更新し、モダンで使いやすく、便利になりました。Android 12 をターゲットとしたアプリ では、カスタム通知も標準のアフォーダンスで装飾されるようになり、その他すべての通知との一貫性が向上します。詳しくはこちらをご覧ください。
ストレッチ オーバースクロール - アプリのコンテンツをスクロールするときのスムーズさを向上させるため、Android 12 をターゲットとしたアプリでは、すべてのスクロール コンテナに新しい「ストレッチ」オーバースクロール効果が追加されています。この効果は、システムとアプリ全体に共通する自然なスクロール終了インジケーターになります。詳しくはこちらをご覧ください。
アプリ起動時のスプラッシュ画面 - Android 12 をターゲットとしたアプリ では、すべてのアプリにスプラッシュ画面が導入されます。アプリのスプラッシュ画面はさまざまな方法でカスタマイズできるので、アプリ独自のブランディングのニーズを反映できます。詳しくはこちらをご覧ください (英語) 。
システム パフォーマンスの高速化と効率化 - コア システム サービスが利用する CPU 時間を 22%、ビッグコアの利用を 15% 削減しました。また、アプリの起動時間を短縮し、アプリを速く読み込めるように I/O を最適化しました。さらに、データベース クエリでは、大きなウィンドウの CursorWindow を 49 倍近く高速化しました。
フォアグラウンド サービスの最適化 - ユーザー エクスペリエンスを向上させるため、Android 12 ではバックグラウンドのアプリがフォアグラウンド サービスを開始できないようになっています。それに代わる新機能として、アプリは JobScheduler で優先ジョブ (英語) を利用できます。詳しくはこちらをご覧ください。
通知のレスポンシブ性の向上 - Android 12 では、通知トランポリンが制限されるので、通知からアプリを起動する際の時間が短縮されます。たとえば、通知トランポリン削除後の Google フォト アプリは、34% 高速に起動するようになっています。詳しくはこちらをご覧ください。
パフォーマンス クラス - パフォーマンス クラス は一連のデバイス機能で、Android 12 デバイスで要求の厳しいユースケースや高品質なコンテンツをサポートします。アプリは、実行時にデバイスのパフォーマンス クラスを確認することで、デバイスのパフォーマンスを最大限に活用できます。詳しくはこちらをご覧ください。
機械学習の高速化 - Android 12 では、Neural Networks API を通して ML アクセラレータを限界まで活用し、常に最大限のパフォーマンスを発揮できるようになっています。また、ML アクセラレータ ドライバは、プラットフォーム リリースとは独立して Google Play 開発者サービスでアップデートできるようになるので、互換性のあるすべてのデバイスで最新ドライバのメリットを活用できます。
おおよその位置情報 - ユーザーは位置情報データをさらに細かくコントロールできるようになり、アプリが厳密な位置情報をリクエストした場合でも、おおよその位置情報のみを許可できるようになります。詳しくはこちらをご覧ください。
マイクとカメラのインジケーター - アプリがデバイスのカメラやマイクを使っているタイミングを、ステータスバーのインジケーターでユーザーに知らせます。詳しくはこちらをご覧ください。
マイクとカメラの切り替え - サポート対象のデバイスで、クイック設定の新しい切り替え機能から、アプリからのマイクやカメラに対するアクセスをすぐに簡単に無効化できるようにします。詳しくはこちらをご覧ください。
周辺デバイス権限 - アプリで新しい権限を使うと、位置情報の権限がなくても、周辺デバイスのスキャンやペア設定を行えます。詳しくはこちらをご覧ください。
リッチ コンテンツの挿入 - 新しい統合 API を使うと、UI で任意のソース(クリップボード、キーボード、ドラッグ アンド ドロップ)からリッチ コンテンツを受信できます。下位互換性を確保するため、この統合 API は AndroidX にも追加しています。詳しくはこちらをご覧ください。
角の丸い画面のサポート - 多くの最新デバイスで、角の丸い画面が使われています。こういったデバイスで優れた UX を提供するため、新しい API を使って角に関する詳細な情報を問い合わせ、必要に応じて UI 要素を管理できます。詳しくはこちらをご覧ください。
互換メディア コード変換 - HEVC 形式の動画は画質と圧縮率が大幅に向上しており、すべてのアプリでこの形式のサポートが推奨されています。それができないアプリでは、互換メディア コード変換機能を使って AVC ファイルをリクエストすると、システムがコード変換を行ってくれます。詳しくはこちらをご覧ください。
ぼかしや色フィルタなど、エフェクトの使い勝手の向上 - 新しい API では、ビューやレンダリング階層でよく使われるグラフィック エフェクトを適用しやすくなっています。RenderEffect (英語) を使うと、RenderNode (英語) やビューにぼかしや色フィルタなどを適用できます。新しい Window.setBackgroundBlurRadius() (英語) API を使うと、ウィンドウの背景にすりガラス エフェクトをかけることもできます。また、blurBehindRadius (英語) を使うと、ウィンドウの後ろにあるすべてのコンテンツをぼかすことができます。
触覚フィードバックの拡張 - Android 12 では、UI イベントに対する効果的な触覚フィードバック、ゲーム向けの迫力ある楽しい効果、生産性を高めるために注意を促す触覚フィードバックを作成するツールを拡張しています。詳しくはこちらをご覧ください。
新しいカメラ効果とセンサー機能 - アプリで新しいベンダー拡張機能 (英語) を使うと、ぼけ、HDR、ナイトモードなど、デバイス メーカーが組み込んだカスタムのカメラ効果を活用できます。新しい API では、Quad / Nona Bayer パターンを利用する超高解像度カメラセンサーをフル活用することもできます。詳しくはこちらをご覧ください。
ネイティブ コードでのクラッシュのデバッグの改善 - Android 12 では、今までよりも実用的な診断情報が提供されるので、NDK 関連のクラッシュのデバッグが簡単になります。App Exit Reasons API (英語) を使うと、アプリから Tombstone と呼ばれる詳細なクラッシュ ダンプファイルにアクセスできます。
Android 12 でのゲーム - Game Mode API (英語) を使うと、プレーヤーがゲームのパフォーマンス プロファイル(長時間通勤用にバッテリー寿命を延ばす、パフォーマンス モードで最高のフレームレートを実現するなど)を選択する操作に応答できます。インストール時にバックグラウンドでゲームアセットをフェッチできるようにする Play as you download を使うと、プレーヤーをすばやくゲームプレイに導くことができます。
Android 12 が一般公開リリースされたので、ユーザーがスムーズに Android 12 に移行できるよう、すべての Android デベロッパーの皆さんに互換性テストを終えてできる限り早くアップデートを公開することをお願いします。
アプリの互換性をテストするには、Android 12 が動作するデバイスにインストールし、アプリのフローを確認して機能や UI の問題を探します。Android 12 でのすべてのアプリが対象となる動作の変更点を確認し、影響を受ける可能性がある領域を集中的にテストしてください。特にテストしておくべき変更点は、以下のとおりです。
アプリのライブラリや SDK の互換性テストも忘れずに行ってください。SDK の問題を見つけた場合は、最新バージョンの SDK にアップデートするか、デベロッパーに連絡してサポートを求めます。
現在のアプリの互換性のあるバージョンを公開したら、アプリの targetSdkVersion をアップデートするプロセスを開始できます。Android 12 アプリの動作の変更点を確認し、互換性フレームワークを使って問題をすばやく検知します。
#AndroidDevSummit (英語) が帰ってきます。10 月 27 日から28 日(日本時間 10 月 28 日 - 29 日) に開催される、イベントでは、Android 12 を含む Android 開発の最新情報をご紹介します。今年のテーマは、Excellent apps, across devices(デバイスを超える優れたアプリ体験)です。開発ツールや API、タブレットやウェアラブルを含む数十億台のデバイス間で使用できる優れたアプリの開発や、生産性向上を支援する技術についてお話しする予定です。
30 以上の Android テクニカル セッションの概要など、イベントについての詳細情報も公開されました。セッションの情報はこちら(英語) から確認できます。どのセッションに参加するか、計画を立て始めましょう。今後数週間のうちに、皆さんの質問を #AskAndroid に共有することをお願いする予定です。寄せられた質問には、Android チームがイベントの中でライブで回答します。
イベントは、太平洋時間の 10 月 27 日午前 10 時(日本時間 28 日午前 2 時)に開催される 50 分の技術関連の基調講演「The Android Show」でキックオフします。ここでは、Android デベロッパー向けのあらゆる最新ニュースや最新情報を共有しますこちら (英語) のニュースレターに登録して最新情報を受け取りましょう。
Reviewed by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Google Play
この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " Android 12 Beta 5 update, official release is next! " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
まもなく Android 12 が公式リリースを迎えます。現在、新バージョンの Android で最終調整を行っているところですが、皆さんのテストや開発に役立てていただくため、ベータ版の最終アップデートをお届けします。公式リリースに間に合うように、互換性のあるアプリやゲームへのアップデート準備をお願いいたします。
Beta 5 は 2021 年 9 月 8 日(日本時間 9 月 9 日) より、5G 対応の Pixel 5a を含む Pixel デバイスで利用できます。こちらから登録 (英語) すると、OTA(無線)アップデートを受け取ることができます。以前登録している方は、自動的に今回のアップデートを受け取ります。シャープなど、いくつかの主要メーカーの一部のデバイスでも Android 12 Beta 5 を試すことができます。使用を開始する方法についての詳細は、Android 12 デベロッパー サイトにアクセスしてください。
以下では、リリースが近づいてきた Android 12 公式版に関する情報をお伝えします。
2021 年 9 月 8 日(日本時間 9 月 9 日) のアップデートには、Pixel などのデバイスと Android Emulator 向けの Android 12 のリリース候補ビルドが含まれています。Beta 4 でプラットフォームの安定版に到達しているので、SDK や NDK API、アプリに面するシステムの動作、非 SDK インターフェースの制限など、アプリに面する部分はすべて完了しています。Beta 5 には、これらの機能と最新の修正および最適化が含まれており、テストを終えるために必要なものがすべてそろっています。
次に予定されているのは、Android 12 の公式リリースです。そのため、すべてのアプリやゲームのデベロッパーの皆さんに、最終リリース前に最終の互換性テストを終え、互換性アップデートを公開することをお願いします。SDK、ライブラリ、ツール、ゲームエンジン デベロッパーの皆さんは、できる限り早く互換性アップデートをリリースすることが重要です。下流のアプリやゲームのデベロッパーは、皆さんのアップデートを受け取るまで作業できないかもしれません。
アプリの互換性をテストするには、Android 12 Beta 5 が動作するデバイスにインストールし、アプリのフローを確認して機能や UI の問題を探します。Android 12 でのすべてのアプリが対象となる動作の変更点を確認し、影響を受ける可能性がある領域を集中的にテストしてください。特にテストしておくべき変更点は、以下のとおりです。
アプリのライブラリや SDK の互換性テストも忘れずに行ってください。SDK の問題を見つけた場合は、最新バージョンの SDK にアップデートするか、デベロッパーに連絡してサポートを受けるようお願いします。
現在のアプリの互換性のあるバージョンを公開したら、アプリの targetSdkVersion をアップデートするプロセスを開始できます。Android 12 をターゲットとするアプリの動作の変更点を確認し、互換性フレームワークを使って問題をすばやく検知します。
Android 12 には、優れたユーザー エクスペリエンスを構築する際に役立つたくさんの新機能が含まれています。Google I/O での Android 12 関連のセッションに関するまとめとリンクについては、Android 12 Beta 2 の投稿をご覧ください。すべての新しい機能と API の詳しい説明は、Android 12 デベロッパー サイトをご覧ください。
Android 12 の開発やテストには、ぜひ Android Studio Arctic Fox もお試しください。Android 12 の変更点によって影響を受ける可能性があるコードを特定しやすいように、lint チェックも追加しています。たとえば、スプラッシュ画面のカスタム宣言、高精度の位置情報の使用がリクエストされた際の大まかな位置情報の権限、メディア フォーマット、高センサー サンプリング レートの権限などです。ダウンロード (英語) と設定を行うと、最新版の Android Studio を試すことができます。
今回の Beta 5 のリリースには、Android 12 の機能を試し、アプリをテストしてフィードバックを提供するために必要なすべてのものが含まれています。サポート対象となっている Pixel デバイスを登録するだけで、OTA(無線)でアップデートを入手できます。また、Android 12 に対応したアプリの開発を行うために、Android 12 SDK をセットアップしてください。
シャープなど、いくつかの主要メーカーのデバイスでも、Beta 5 を試すことができます。さらに幅広くテストしたい場合は、Android GSI イメージで Beta 5 をお試しください。デバイスをお持ちでない場合は、Android Emulator でテストできます。今回のアップデートは Android TV でも利用できる (英語) ので、最新の TV 機能を確認したり、新しくなった Google TV エクスペリエンスでアプリをテストしたりできます。
もうすぐ予定されているAndroid 12 公式版リリースにご期待ください!それまでの間は、引き続きフィードバックをお寄せください。プラットフォームの問題、アプリの互換性の問題、サードパーティ SDK の問題の送信には、各ホットリストを使うことができます。
Android 12 リリースを形作ることに貢献してくださっているデベロッパー コミュニティの皆さんに深い感謝を捧げます。皆さんから寄せられたたくさんのバグレポートや、皆さんが共有してくれた知見は、API の調整や機能の改善、重大なバグの修正、そしてユーザーやデベロッパーにとってよりよいプラットフォームの実現に役立っています。ありがとうございます。
Android 12 に対応した皆さんのアプリを楽しみにしています。
この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " Android 12 Beta 4 and Platform Stability " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
デベロッパーの皆さんにとって、Beta 4 は プラットフォームの安定版 を意味します。つまり、Android 12 の API とアプリに面する動作がすべて確定します。アプリやゲームにとっては、互換性と品質に注力していただく時期です。今年後半の公式リリースに間に合うように、互換性のあるアプリやゲームへのアップデート準備をお願いいたします。
Beta 4 は、Pixel デバイスで試すことができます。こちらから登録 (英語) するとOTA (無線)アップデートを受け取ることができます。以前登録している方は、自動的に今回のアップデートを受け取ります。ASUS、OnePlus、Oppo、realme、シャープ、ZTE など、いくつかのパートナーの一部のデバイスでも Android 12 Beta 4 を試すことができます。詳しくは android.com/beta をご覧ください。使用を開始する方法についての詳細は、Android 12 デベロッパー サイトにアクセスしてください。
Android 12 Beta 4 は、プラットフォームの安定版 に到達しました。これは、Android 12 のアプリに面する部分とその動作がすべて確定したことを示すマイルストーンです。公式の SDK と NDK API だけでなく、アプリに影響する可能性がある非 SDK インターフェースでも、アプリに面するシステム動作や制限が確定します。Beta 4 以降では、プラットフォームが変更されないことがわかっているので、安心して互換性アップデートをリリースできます。スケジュールの詳細はこちらをご覧ください。
すべてのアプリとゲームのデベロッパーは、最終リリース前にできるだけ早く最終の互換性テストを開始し、互換性アップデートを公開する準備をしてください。
すべての SDK、ライブラリ、ツール、ゲームエンジン デベロッパーの皆さんは、今すぐテストを始めて、できる限り早く互換性アップデートをリリースすることが非常に重要です。下流のアプリやゲームのデベロッパーは、皆さんのアップデートを受け取るまで作業できないかもしれません。互換性アップデートをリリースしたら、デベロッパーに向けてアナウンスしてください。
Android アプリの互換性とは、新しいバージョンのプラットフォームでアプリが意図したとおりに動作することを意味します。アプリの互換性は、デバイスかエミュレータに公開版のアプリをインストールしてテストするだけで確認できます。アプリの表示が問題なく、正しく動作すれば、それで終了です。そのアプリには互換性があります。
アプリの互換性テストは重要です。なぜなら、リリースごとにプラットフォームに必要な変更を行い、プライバシーやセキュリティを改善したり、OS 全体のユーザー エクスペリエンスを向上させたりしているからです。これにより、アプリに影響が生じる可能性もあります。そのため、すべてのアプリの動作の変更点についてのドキュメントを確認してテストし、ユーザーに互換性アップデートを公開する必要があります。アプリで優れたユーザー エクスペリエンスを確保するために、このレベルの品質は基本的かつ不可欠です。
デバイスを Android 12 にアップデートしたユーザーは、最新バージョンの Android やお気に入りのアプリやゲームを試してみたくなるでしょう。アプリやゲームが正しく動作しないと、大きな問題になり、結果的にアンインストールにつながります。
利用できる新しい API や機能はたくさんありますが、まずは現在のアプリをテストし、互換性アップデートをリリースするところから始めましょう。
Android 12 でのアプリの互換性テストは、Android 12 Beta 4 を実行しているデバイスに Google Play や他のソースから公開版のアプリをインストールするだけで行うことができます。そしてアプリのすべてのフローを試し、機能や UI の問題を探します。すべてのアプリが対象となる Android 12 の動作の変更点を確認し、集中的にテストを行ってください。特に注意すべき変更点は、以下のとおりです。
アプリのライブラリや SDK の互換性テストも忘れずに行ってください。問題を見つけた場合は、最新バージョンの SDK にアップデートするか、デベロッパーに連絡してサポートを受けるようお願いします。
現在のアプリの互換性のあるバージョンを公開したら、アプリの targetSdkVersion をアップデートするプロセスを開始できます。Android 12 をターゲットとするアプリの動作の変更点を確認し、互換性フレームワークを使って問題をすばやく検知します。以下に、テストが必要な変更点の一部を記載します(targetSdkVersion が 31 以上のアプリに適用されます)。
SCHEDULE_EXACT_ALARM
android:exported
テストでは、制限されている非 SDK インターフェースが使用されていないかも確認し、存在する場合は同等のパブリック SDK に移行します。制限されている API については、こちらをご覧ください。
今回のベータ版リリースには、Android 12 の機能を試し、アプリをテストしてフィードバックを提供するために必要なすべてのものが含まれています。サポート対象となっている Pixel デバイスを登録するだけで、OTA(無線)でアップデートを入手できます。また、Android 12 に対応したアプリの開発を行うために、Android 12 SDK をセットアップしてください。
ASUS、OnePlus、Oppo、realme、シャープ、ZTE など、いくつかの主要メーカーのデバイスでも Android 12 Beta 4 を試すことができます。Android 12 Beta に対応しているデバイスとパートナーの全リストは、android.com/beta に掲載されています。さらに幅広くテストしたい場合は、Android GSI イメージで Android 12 Beta 4 をお試しください。デバイスをお持ちでない場合は、Android Emulator でテストできます。
Beta 4 は Android TV でも利用できるので、ADT-3 デベロッパー キットを使って、最新の TV 機能を確認したり、新しくなった Google TV エクスペリエンスでアプリをテストしたりできます。詳しくはこちらをご覧ください。(英語)
数週間後には、最終テスト用のリリース候補として、最後のベータ版をお届けする予定です。
Android 12 Betaの詳細については、Android 12 デベロッパー サイトをご覧ください。