この記事は Joseph Mills, Group Product Manager, Google Play による Android Developers Blog の記事 " Enabling New Blockchain-Based Experiences on Google Play" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Google Play は、いつもデベロッパーの皆さんが画期的なアイデアをプラットフォーム上で実現できるように努めています。Google Play には、ブロック チェーン関連のさまざまなアプリが公開されています。パートナーの皆さんがそういったプロダクトやサービスを拡張し、NFT などのトークン化されたデジタル資産を使って、さらに魅力的で没入感のあるデジタル エクスペリエンスを作成したいと考えていることも心得ています。どんな新しいテクノロジーにも言えることですが、皆さんを守る責任を持ちつつイノベーションを後押しする、というバランスを取ることが必要です。そこで、この新しいビジネスの機会を責任ある形でサポートしつつ、安全かつ透明で信頼できるエクスペリエンスをすべての人に届け続ける方法について、デベロッパーの皆さんと話し合ってきました。
2023 年 7 月 12 日のポリシー アップデートにより、Google Play のアプリやゲーム内でブロック チェーン ベースのデジタル コンテンツを取引できる新たな道が開けたことをお知らせします。デベロッパーが所有するコンテンツを使って従来のゲームを、他にはない NFT 報酬を通じてユーザーのリピート回数を増やすなど、ユニークなアプリ内体験が実現され、デベロッパーの皆さんのビジネス拡大に役立つことを期待しています。
ユーザーを守りながらイノベーションを育成する
常に進化を続けるブロック チェーン テクノロジーにおいては、ユーザーの信頼を維持することが最も重要です。ポリシー アップデートの一環として、トークン化されたデジタル資産がユーザーに対して明確であることをアプリに義務付けています。たとえば、アプリやゲームでユーザーがトークン化されたデジタル資産を販売したり獲得したりできるようにする場合は、デベロッパーがそのことを明示的に宣言する必要があります。また、トークン化された資産は、より豊かで没入感のある体験を構築するためと考えられますが、ユーザー保護の強化の観点から、デベロッパーの皆さんは、ゲームプレイやゲーム内取引からプレイヤーが得られる可能性のある利益について、宣伝したりアピールしたりすることはできません。
Google Play の現金を伴うギャンブル、ゲーム、コンテストに関するポリシーにあるように、ギャンブル資格要件を満たさないアプリは、NFT を含む実世界の金銭的価値が明確でない資産を獲得する機会と引き替えに現金を受け取ることはできません。たとえばデベロッパーは、ユーザーが受け取る NFT の価値が購入時点で不明確なものを提供してはいけません。これには、『ルートボックス(いわゆるガチャ)』のような仕組みで、無作為にブロック チェーン ベースのアイテムを購入できるものが含まれますが、それに限られるものではありません。
業界全体でイノベーションを推進する
パートナーの成功こそ、Google Play の成功です。この新しいガイドラインは、アプリやゲームのデベロッパーの皆さんとの緊密な協議のもとで策定され、デベロッパーのビジネスを継続的に支援する方法についても、デベロッパーの皆さんからの意見を取り入れました。
「Google とのパートナーシップにとても感謝しています。この領域にイノベーションをもたらし、新たな経済を進展させるために、共同作業を行うことができました。今回の新しいポリシーは、ユーザーとデベロッパー双方にとって前進だと考えています。これによって、新しいテクノロジーの採用が増え、ユーザーの保護も強化されるに違いありません」 - Mythical Games、CEO、John Linden 氏
「Reddit は、ブロック チェーン ベースのデジタル コンテンツに対して透明性を担保し、責任あるアプローチを行うことが、ユーザーの利益につながると考えています。私たちの Collectible Avatars はその一例です。今回、ユーザーとの信頼関係とブロック チェーン テクノロジーの責任ある使用を推進できる公平な場所を作ることを目指し、Google と協力してポリシーのアップデートを行いました。明確なガイドラインを設定することで、ユーザーが没入型の体験を楽しみながら、十分な情報を得た上で決断できるようになります」 – Reddit、シニア エンジニアリング マネージャー、Matt Williamson 氏
今後のチャンスを展望する
今後も、デベロッパーの皆さんの課題と機会を理解することに努めていきます。また、ブロック チェーン テクノロジーを使って持続可能なビジネスを構築するために、最適なサポート方法を検討しています。次の段階として、セカンダリ マーケットの領域など、ブロック チェーン ベースのアプリ エクスペリエンスのさらなるサポート向上について、業界のパートナー各社との話し合いを進めています。
進捗状況については、またお知らせします。その一方で、2023 年 7 月 12 日のブロック チェーン ポリシーの発表により、Google Play 全体でアプリやゲームがさらに楽しいものになることを期待しています。
ブロック チェーン ポリシーの詳細や、2023 年 7 月 12 日に発表されたその他の変更点については、以下をご覧ください。
最新のポリシー更新全体を見る
PolicyBytes 動画を視聴する
2023 年 7 月 31 日のウェビナーに参加する * 日本語での開催となります
Google Play デベロッパー ヘルプ コミュニティ(英語)でコミュニティ内のデベロッパーに質問したり、ベスト プラクティスを共有する
Reviewed by Konosuke Ogura - Trust and Safety, Play and Android
この記事は Kobi Gluck, Director, Product Management, Google Play Developer による Android Developers Blog の記事 " New policy update to boost trust and transparency on Google Play" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Google Play を信頼性と透明性を高めるプラットフォームとして維持するための、さまざまな方法の 1 つとして、デベロッパーの本人確認とお支払い情報の確認を行います。これにより、マルウェアの侵入を事前に防ぎ、不正行為を減らすとともに、Google Play ストアをご利用の皆さんは、インストールするアプリの背景にいるデベロッパーの存在を理解しやすくなります。
たとえば、Google Play は、デベロッパーの皆さんにメールアドレスと電話番号の検証を義務付けることで、すべてのアカウントが実在するデベロッパーによって作られ、その連絡先情報が実際に存在することを確認しています。
2023 年 7 月 12 日に、Google Play Console 要件のデベロッパー検証要件を拡大することをお知らせしました。また、アップデートの一環として、アプリのストア掲載情報に表示するデベロッパーの詳細情報を増やします。これにより Google Play をご利用の皆さんが、どのアプリをインストールするかを決める際に、自信を持って判断することができるようになります。
こちらの投稿では、上記の新機能の概要を紹介します。
組織用の D-U-N-S ナンバーの提供を義務付ける
組織用として新規に Google Play Console にてデベロッパー アカウントを作成する場合、D-U-N-S ナンバーの提供が必須になりました。D-U-N-S ナンバーは、Dun & Bradstreet 社が割り当てる一意の 9 桁の識別子で、企業の検証に広く用いられています。
アカウント作成プロセスでは、D-U-N-S ナンバーを使って企業情報が検証されるので、デベロッパー アカウントを作成する前に Dun & Bradstreet 社の企業情報が最新の状態であることを確認することが重要です。また、情報の検証のために、正式な書類の提出が求められる場合もあります。
ご自身の組織に D-U-N-S ナンバーがあるかどうかわからない方は、Dun & Bradstreet 社に確認するか、無料で取得することができます。この手続きには最大で 30 日かかるため、早めに計画することをおすすめします。詳細はこちらをご覧ください。
情報に基づいた判断を推進してユーザーとの信頼関係を構築する
Google Play をご利用の皆さんがデベロッパーについて詳しく知ることができるように、アプリのストア掲載情報の『連絡先情報』セクションの名前を『アプリサポート』に改め、新たに『デベロッパーについて』というセクションを追加します。『アプリサポート』にはアプリのサポートをしているメールアドレスが表示され、ウェブサイトや電話番号を表示することもできます。これにより、氏名、住所、連絡先情報などの検証済みの識別情報が表示される場合があります。
個人アカウント(左)と組織アカウント(右)に表示される新しい『アプリサポート』セクションの例。この例は変更される可能性があります。
デベロッパー情報を最新に保つ
新しい Google Play Console デベロッパー アカウントを作り、情報の検証が終わると、Google Play でアプリを公開できるようになります。
いずれかの時点で正式名称や住所などの情報を Google が検証できなくなった場合は、Google Play からアプリが削除されることを防ぐため、情報の再検証をお願いする場合がございます。
タイムライン
新規 Google Play Console デベロッパー アカウントの作成要件は、2023 年 8 月 31 日より始まります。『デベロッパーについて』のセクションは、新しいアプリを公開したタイミングで Google Play ストアをご利用の方々に表示されます。私たちはこの機能が公開されてから数か月間、フィードバックの収集に努め、エクスペリエンスを調整する予定です。その後、同様のプロセスを既存のデベロッパーにも展開する予定です。
2023 年 10 月には、既存アカウントの更新や検証の方法について、既存のデベロッパーの皆さんに詳しくお知らせする予定です。
Google Play を Google Play ストアを利用する皆さんにとって、安全でより信頼できるプラットフォームにすることにご協力いただき、感謝します。
詳細情報
ポリシー全体を見る
Google Play Console デベロッパー アカウントを作成する場合に必要な情報を確認する
デベロッパー アカウント情報を常に最新の状態に保つ方法を学ぶ
この記事は、エンジニアリング部門副社長、Dave Burkeによる Android Developers Blog の記事 " Android 14 Beta 4 " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2023 年 7 月 11 日、Android 14 ベータ版 4 がリリースされました。Android 14 の一般公開に近づくにつれ、Google は機能の洗練とパフォーマンスの向上に取り組み続けています。ベータ版 4 は、Google Pixel Tablet に加えて、発売が開始される Google Pixel Fold でも利用できるようになります。さらに、サポート対象のすべての Pixel ファミリーでも利用できるので、さまざまなフォーム ファクタのデバイスでアプリを試せるだけでなく、大画面や折りたたみ式デバイスでエクスペリエンスの向上を体験できます。
プラットフォームの安定版
ベータ版 4 は、Android 14 リリースの 2 回目のプラットフォームの安定版です。デベロッパー API とアプリに関連するすべての動作が確定し、確認やアプリへの組み込みの準備が整っています。また、正規の API レベルで Android 14 を利用しているデバイス向けに、Google Play ストアでアプリを公開することもできます。
今年中に予定されている Android 14 の最終リリースまでにスムーズなアプリ体験を保証するため、ぜひこのタイミングで互換性テストと必要なアップデートを公開しましょう。
Android 14 向けに最高な開発体験を得るには、移行を手助けする Android SDK Upgrade Assistant (最新情報は英語を参照) を含む Android Studio Hedgehog (英語) の最新リリースを利用することをおすすめします。セットアップの完了後にやるべきことは、以下のとおりです。
ベータ版のシステム イメージは、Android 14 のリリース サイクル期間を通じて定期的にアップデートする予定です。
すでに Android 14 ベータ版プログラムに登録しており、デバイスがサポートされている場合は、特に何もしなくても、無線 (OTA) アップデートによってベータ版 4 が利用できるようになります。
ベータ版の入手方法の詳しい説明は、Android 14 デベロッパー サイトをご覧ください。
Reviewed by Mari Kawanishi - Developer Marketing Manager, Google Play
毎月 数十億人もの人が Google Play ストアを訪れています。そして、これらの人々は、世界中のあらゆるバックグラウンドを持つ、大小さまざまな企業や個人の方々が開発した数百万ものアプリやゲームを Google Play ストア上で探しています。#WeArePlay (英語) は、このようなアプリやゲームのビジネスを構築する開発者の皆さんをご紹介する取り組みで、世界中 (英語) から毎月、さまざまな開発者の創業ストーリーを特集しています。 2022 年の夏には、アメリカ合衆国 (英語) をバーチャルツアーで回り、全 50 州のストーリーを紹介しました。続いて数か月前にはインド (英語) 、数週間前にはヨーロッパ (英語) の各国の開発者のストーリーを紹介しました。
そして本日、日本の新たな開発者の皆様のストーリーを公開します。第一弾として本日、中部、近畿、中国 / 四国地方のストーリーを公開しました。また今後、東京(8 月中旬)、九州 / 沖縄(9 月下旬)、北海道 / 東北(10 月下旬)、東京を除く関東(12 月上旬)と段階的に公開し、最終的には全国から合計 49 の開発ストーリーをご紹介予定です。
こちらのブログでは、本日公開された 21 のストーリーから3つをご紹介します。
まずはじめに、愛知県名古屋市の常川 友樹さんをご紹介します。東京から故郷の名古屋に戻った常川さんは、地元に新しい産業を興し、雇用を創出する会社を立ち上げたいと考えていました。幼い頃からゲームが好きだったことから、アプリやゲームの企画、開発および運営を行う、ワンダープラネットを設立しました。最初のヒット作『クラッシュフィーバー』は、鮮やかなアニメーションで描かれるパズルゲームで、仲間と一緒にプレイでき、チャット機能も備えています。従来のゲームにはなかった斬新な要素を次々に取り入れたことでファンを獲得し、世界的な人気を博しています。
次に、長野県佐久市の坂本 昌彦さんです。福島県南会津郡に住んでいた医師、坂本さんは、子供の診察のために遠方から苦労して医療機関を受診しにくる保護者の存在に気づきました。そこで地方の保育園を訪問し、症状や受診のタイミングを教える活動を始めます。その後、長野県佐久地域でも同様の活動を始め、この情報に誰でもアクセスできるようにするため、仲間とともに『教えて!ドクタープロジェクト』を立ち上げました。プロジェクトが提供するアプリでは、子供の体調の症状検索や、受診の目安、災害時の哺乳瓶の消毒方法など、子育てをする方のための情報を提供しています。
そして最後に、兵庫県神戸市の岡本 圭司さんです。スノーボードに情熱を燃やし、プロのスノーボーダーにまで上り詰めていた岡本さんは、滑走中の事故に遭い脊髄を損傷し、二度とスノーボードができないかもしれないという診断を受けました。将来の展望が見えず絶望していた岡本さんが、滑れない自分に何ができるだろうと始めたのが、スノースポーツ愛好家が全国のスキー場の地図にアクセスし、滑った距離などの記録ができるアプリ『yukiyama』の立ち上げです。その後『yukiyama』の成長とともに岡本さんのスポーツ人生も進展し、今ではパラリンピックに出場しています。
『YAMAP / ヤマップ 登山地図アプリ』の創業者である、春山 慶彦さんのストーリーの紹介動画も公開しています。こちらも併せてお楽しみください。
*春山さんのストーリーは、#WeArePlay のウェブサイト上で 2023 年 9 月に公開予定です。
本日公開されたすべてのストーリーは g.co/play/weareplay-japan でご覧いただけます。今後も 2023 年 12 月頃まで毎月新しいストーリーが公開されますので、ご期待ください。
Written by Tamao Imura - Google Developer Marketing Manager, Japan
この記事は Android デベロッパー エクスペリエンス、デザインリード、Adhithya Ramakumar、および Android、シニア デベロッパー リレーションズ エンジニア、Rebecca Gutteridge による Android Developers Blog の記事 " Introducing the Android Design Hub: The ultimate resource for building exceptional user interfaces across all form factors " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Android Medium からのクロス投稿
さまざまなフォーム ファクタで魅力的な UI を簡単に作成するための Android Design Hub (英語) について紹介します。
Design Hub は、こだわり抜いたガイドを集めた包括的なリソースです。皆さんのようなデザイナーやデベロッパーが、魅力的でユーザー フレンドリーな Android アプリのインターフェースを作る際の参考となるように考慮されており、ポイント、サンプル、推奨事項と禁止事項、Figma スターター キット、UI サンプル、アイデア ギャラリーなどが含まれています。この道のりは始まったばかりですが、ぜひ皆さんにも参加していただきたいと考えています。
アプリの成功には、優れたデザインの UI が不可欠です。そこで、すべての Android フォーム ファクタで卓越したユーザー インターフェースを作成できるように、1 か所ですべてを確認できる場所を作りました。(以下、リンク全て英語)
モバイル
Wear OS
大画面
TV
Design Hub は、Android のデザインの意味に深く迫るものであるとともに、マテリアル デザイン オープンソース デザイン システムを補完して拡張するものでもあります。Android エコシステムのデバイスが多様化するにつれて、ユーザーにシームレスに適応するエクスペリエンスを提供することの重要性もますます高まっています。Android UI Design Hub は、スマートフォンやタブレットから、折りたたみ式やウェアラブル、TV に至るまで、さまざまなデバイスでの UI デザインとその実現方法を習得するための包括的なリソースです。
ここでは、Design Hub の内容について、少しだけ紹介します。
各フォーム ファクタ向けのガイド、デザイン テンプレート、サンプル プロジェクトなどが集められています。このようなリソースをすぐに利用できるので、あらゆるカテゴリのデバイスでひときわ優れた UI エクスペリエンスを作成するために必要なものがそろいます。
創造性を刺激するため、Android アプリのデザイン コレクションを確認しましょう。コレクションは、ソーシャル、生産性、健康とフィットネス、ショッピングなど、さまざまな一般的なアプリのカテゴリごとにまとめられています。厳選されたサンプルからインスピレーションを得て、次のようなフォーム ファクタで発生するデザイン上のよくある課題を解決するデザイン パターンを見つけることができます。
Wear OS (英語)
システムバー、ナビゲーション モード、テーマ設定などを題材に、Android のデザイン原則を細部まで確認し、高品質な Android デザインを実現する方法やアプリのレイアウトについて学びます。この包括的なドキュメントに従えば、アプリのデザインを最高の水準や最新のマテリアル デザインガイドに準拠することができます。
ガイド (以下、リンク全て英語) :
Android 開発に特化したさまざまなデザインツール、テンプレート、リソースを活用しましょう。ワークフローを効率化し、効率的にアプリのアイデアを実現できます。
WearOS Figma キット
Android モバイル Figma キット (英語)
TV Figma キット (英語)
対応する Figma キットのコードサンプルもご確認ください。(以下、リンク全て英語)
Now in Android 事例紹介
TV サンプル
Android Design Hubは、経験豊富なデザイナーの方にとっても、デザインスキルを高めたいデベロッパーの方にとっても、その道のりをサポートするガイドになります。
もうためらう理由はありません。さっそく Android UI Design Hub にアクセスし、ユーザーを引きつけて強い印象を残せるように、ひときわ優れたユーザー インターフェースを作り始めましょう。デザインをお楽しみください! 🚀