この記事は Sara Hamilton による Android Developers Blog の記事 " Leading Health and Fitness Apps Roll Out Health Connect Integrations " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
アプリ デベロッパーの皆さんは、昨年導入されたヘルスコネクト (英語) を使って、健康とフィットネスのデータを共有するプラットフォームに早期アクセスできます。このプラットフォームは、ユーザーの同意のもと、Android デバイスをまたいでデータを安全に共有するもので、Samsung と連携して開発しています。この仕組みにより、アプリ間の接続がシンプルになり、ユーザーは一元的にプライバシーを管理できるようになります。今回、プライバシー設定を集中的に管理する場所として、ヘルスコネクト(ベータ版)アプリを Google Play でダウンロードできるようにしています。細かい制御によってどのアプリがどの時点でデータにアクセスするかを確認できます。
2022 年 11 月 14 日以降、10 以上の健康、フィットネス、ウェルネス関係のアプリで、このプラットフォームとの連携機能が公開されています。これらのアプリには、ヘルスコネクトの先行ユーザーである MyFitnessPal、Oura、Peloton も含まれています。
この連携機能の第 1 弾を通して、ヘルスコネクトがデベロッパーに多くの重要なメリットをもたらしていることがわかっています。
健康とフィットネスのアプリ同士が相互に連携できるようになることで、それぞれのアプリが質の良い総合的な健康情報をユーザーに提供できるようになります。
これまでは、複数の API 接続を駆使しなければ別のアプリとデータを共有できなかったため、連携機能の開発やメンテナンスには費用がかかっていました。それがデベロッパーのデータ共有能力の足かせになっていたため、ユーザーが別のアプリでデータを活用するのは困難でした。
ヘルスコネクトを使うと、新しいアプリとの連携機能はヘルスコネクトから新しいデータを読み取るだけで簡単に開発できます。新たな連携機能を開発する必要はありません。
たとえば、Android ユーザーは、Oura、MyFitnessPal、WeightWatchers、Lifesum といったアプリで Peloton ワークアウトを同期したりその実績を反映したりできるようになります。ヘルスコネクトとの連携機能が 1 つあるだけで、Peloton メンバーはワークアウトの統計情報を健康サポートアプリのエコシステム全体に共有できるようになります。
ヘルスコネクトには標準データスキーマがあり、6 つのカテゴリで 40 種類以上のデータがサポートされています。スキーマは直感的に利用でき、エクササイズ、睡眠管理、バイタルサインなどのさまざまなユースケースに対応しています。ヘルスコネクトに格納されているものであれば、どんな種類のデータでも数行のコードだけで読み書きできます。さらに、ヘルスコネクトは複雑な集計もサポートするので、アプリのユースケースに合わせて自由自在にクエリをカスタマイズできます。
「当社のエンジニアは、既存のアーキテクチャを簡単にヘルスコネクトの API に対応させ、栄養、水分補給、運動、歩数といったユーザーの健康データを読み書きすることができました。この連携機能があれば、ヘルスコネクトに書き込みを行うすべてのサードパーティ製アプリのデータも利用できるので、ユーザーの選択肢が広がります。同時に、細かな権限設定でどのデータを共有するかを選べるので、ユーザーの柔軟性も向上します」
– MyFitnessPal の最高技術責任者、Jason Peterson 氏
これまで、ユーザーは複数のアプリを開いてデータの権限を管理しなければなりませんでした。また、権限管理の UI はデベロッパーが自前で準備する必要がありました。
ヘルスコネクトを使うと、ユーザーは 1 か所で簡単に権限を管理でき、細かい制御によってどのアプリがどの時点でデータにアクセスしているかを確認できます。
デベロッパーにとって、ヘルスコネクトは権限管理ハブであり、すぐに設定して使える詳細な権限 UI です。
さまざまな種類のデータが示された詳細権限画面
たとえば、Signos はヘルスコネクトを使った権限チェックを簡単に設定できました。「うれしい驚きの 1 つは、ユーザーのオンボーディング UX でした」と Signos のデベロッパーである Jake Smith 氏は話します。「簡単に挿入できるコードで権限を設定できるので、ユーザーにもメリットがあります」
多くのデベロッパーがすでにヘルスコネクトとの連携をしています。ユーザーに高度な情報を提供できるチャンスを見逃さないように、ぜひヘルスコネクトを導入してください。ドキュメント、便利な動画チュートリアル (動画/日本語字幕あり) 、コードサンプルを確認し、さっそく今日から開発を始めましょう!
この記事は Wolfram Klein による Android Developers Blog の記事 " Android 13 for TV is now available " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2022 年 12 月 2 日、Android TV OS (英語) の最新版となる Android 13 for TV をリリースしました。この最新リリースでは、パフォーマンスとユーザー補助がさらに改善され、次世代 TV 向けに魅力的なアプリを開発できるようになっています。
ここでは、Android 13 for TV の新機能をいくつか紹介します。
Android 13 では大画面向けの新しい API が導入され、さまざまな種類のデバイスで高品質なユーザー エクスペリエンスを実現できるようになっています。
Android 13 では、TV の操作を柔軟にする新機能が導入されます。
TV 向けの Android 13 に導入されるその他の新機能の詳細については、Android TV OS デベロッパー サイト (英語) をご覧ください。ADT-3 と Android TV エミュレータの両方で、新しいリリースが公開されています (英語)。Google TV インターフェースか、標準の Android TV インターフェースのどちらかを選択してテストできます。いつものことですが、Android TV OS をサポートし続けてくださるデベロッパーの皆さんに感謝いたします。皆さんが大画面向けに作り続けているイノベーションあふれるすばらしいアプリを見るのを楽しみにしています。
この記事は Android Developers Team による Android Developers Blog の記事 " Todoist adopted Compose for Wear OS and increased its growth rate by 50 percent " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Todoist は、タスクと時間管理用の世界トップクラスのアプリで、3,000 万人以上が大小のプロジェクトの整理、計画、共同作業に活用しています。企業としての Todoist は、ユーザーに仕事や生活の充実度を上げてもらうために尽力しています。そのための方策の 1 つが、さまざまなデバイスからアプリにアクセスできるようにすることです。
そこで、Todoist のデベロッパーは、Wear OS 向け Compose (英語) を採用してウェアラブル向けにアプリを完全に再構築しました。この新しい UI ツールキットは、Android が他のデバイス向けに提供しているのと同じ仕組みをウェアラブルのデベロッパーに提供することで、簡単で効率的な管理しやすいアプリ開発を実現します。
Todoist のデベロッパーは、すでに Android モバイルで Jetpack Compose を使っていたため、短時間で Wear OS 向け Compose を使いこなすことができました。「新しい Wear 向けデザイン言語と Wear OS 向け Compose が発表されたとき、とても興奮しました」と Todoist の Android 担当責任者の Rastislav Vaško 氏は話します。「それが、このプラットフォームの今後に注力する新たなモチベーションとチャンスになりました」
モバイル向けの Jetpack Compose と同じように、Wear OS 向け Compose ツールキットから直接カスタマイズ可能なコンポーネントを組み込めるので、これまで使っていたビューベースのレイアウトよりもはるかに短時間でコードを書いて設計要件を実現できます。公開されているドキュメントや Wear OS 向け Compose の Codelab の実践的なガイドもあったので、以前のツールキットの知識をウェアラブル プラットフォームでも活用できました。
「Wear OS 向け Compose には、レイアウトを作るために必要なものがほぼそろっていました。スワイプで閉じる、TimeText、ScalingLazyList は、すぐに使えてうまく動作するコンポーネントでした。それでいながら、注目される個性的なアプリを作ることができました」と Vaško 氏は言います。ツールキットでまだ提供されていない機能を実現するため、Todoist のチームは Google の Horologist (英語) を使いました。これはオープンソースのライブラリ群で、まだ実現されていない一般的な機能を Wear OS デベロッパーに提供しています。さらに、Compose Layout library を使って、ネイティブ デザインガイドと同等の Fade Away Modifier を組み込みました。
Wear OS 向け Compose には高度な Kotlin 構文と最新の宣言型アプローチが使われているので、Wear OS の UI 開発が簡単になり、複雑な画面でも読みやすく、保守しやすくなります。これは新しい Todoist アプリの制作にとって大きなメリットであり、デベロッパーは時間を節約しながら、これまでよりも多くのことができるようになりました。
再構築の中心になったのは、すべての画面の再設計と、最新の Wear OS 向けマテリアル デザインに準拠する操作でした。Todoist のデベロッパーは、Wear OS 向け Compose を使い、WearableDrawerLayout (英語) からフラットなアプリ構造に移行しました。この変更は Wear OS 向けマテリアル デザインのガイドに従ったもので、これによってアプリのレイアウトを最新化できました。
また、Todoist のデベロッパーは各画面を Wear OS デバイス専用にデザインし、ユーザー エクスペリエンスを煩雑にする不要な要素を削除しました。
「ウェアラブルでは、常に何を省けるかを考え、一瞬で行える的を絞った効率的な操作のみを残すようにしています」と Vaško 氏は述べています。Wear OS 向け Compose は開発とデザインの両面にわたって非常に役立ち、Todoist のチームは一貫したユーザー エクスペリエンスを保ちながら、保守しやすい実装を実現できました。
Todoist のデベロッパーは、Jetpack Compose を使って短時間で効率的に Wear OS 向けの更新版アプリを作ることができました。最新のツール、直感的な API、たくさんのリソース、ドキュメント、サンプルのおかげで、デザインと開発のプロセスがスムーズになり、必要なコードも少なくなって、機能的で新鮮なユーザー エクスペリエンスを短時間で提供できました。
アプリを再構築した後、Google Play での Todoist のインストール数増加率は 50% 上昇し、社内のチームやソーシャル メディアからも肯定的なフィードバックが寄せられました。
Todoist のチームは、Wear OS 向け Compose を使ってアプリで他に何ができるかを見つけたいと思っています。今回の更新はウェアラブルの将来への投資だと考えており、さらなるチャンスと Wear OS 3 デバイスで提供できる機能に期待を寄せています。
Todoist は、Wear OS 向け Compose を使って Wear OS アプリの完全な再構築と再設計を行い、ユーザーとデベロッパーの両方の体験が向上しました。
Wear OS 向け Jetpack Compose は、以下で学ぶことができます。
2022 年に日本で人気を集めた Google Play のコンテンツを紹介する Google Play ベスト オブ 2022 は、アプリおよびゲームの部門賞と各部門の大賞を本日発表しました。
2022 年は、緊急事態宣言が発令されず、久しぶりに行動制限が無い長期休暇になるなど、社会情勢が新型コロナウイルス感染症の拡大以前の生活に徐々に戻ってきた一年でした。アプリでは、コロナ禍でも人気を博したオンラインで楽しく過ごせるエンターテイメントアプリに加えて、心身の健康を育むアプリや日々の生活に役立つ家計簿アプリなど、多種多様なアプリに関心が集まりました。また、今年からウェアラブル部門とタブレット部門、そして社会貢献部門を新設し、マルチデバイスでのアプリ体験やアプリを通じた社会問題の解決なども注目を集めました。
ゲームにおいては、今年も素晴らしいモバイルゲームが数多く生まれましたが、新しさのなかでも、どこか親しみのあるタイトルが注目を集めました。日常を取り戻しつつも、不安定な日々が続いた 2022 年。慣れ親しんだキャラクターやアニメ的な世界観が、私たちの心に安心感を与えてくれたのかもしれません。中でも、ゲーム初心者にも分かりやすい UI やゲーム好きも楽しめる幅広い機能性まで網羅したタイトルが特に人気を集めました。
また、アプリと同様に、マルチデバイスでのゲーム体験を表彰するタブレット部門と Chromebook 部門に加えて、機能のアップデートや様々なイベントによって、常に新鮮なゲーム体験を提供し、長年愛される人気タイトルを表彰するオンゴーイング部門、今年から提供開始した Google Play Pass で特に人気を博したアプリを表彰する Play Pass 部門、そしてゲームの世界に入り込んだような気分を味わえるタイトルを表彰するストーリー部門を新設しました。
そんな 2022 年という年に、日本の Google Play ベスト オブ 2022 を受賞した作品をご紹介します。受賞された皆様、おめでとうございます!
ベストアプリ 2022
U-NEXT/ユーネクスト:映画、ドラマ、アニメなどが見放題
ユーザー投票部門
大賞
ダイエットアプリ あすけん カロリー計算・食事記録・体重管理
トップ 3
エンターテイメント部門
HykeComic-ハイクコミック:フルカラー漫画(マンガ)
部門賞
生活お役立ち部門
B/43(ビーヨンサン) - 家計簿プリカ
自己改善部門
隠れた名作部門
Awarefy - 認知行動療法アプリ
社会貢献部門
ピリカ - ごみ拾いアプリで社会貢献
タブレット部門 アプリカテゴリ
ウェアラブル部門
LINE(ライン) - 通話・メールアプリ
ベストゲーム 2022
ヘブンバーンズレッド
トップ 5
エキサイティング部門
遊戯王 マスターデュエル
キュート&カジュアル部門
ドラゴンクエストけしケシ!
インディー部門
SOULVARS
ストーリー部門
鋼の錬金術師 MOBILE
オンゴーイング部門
パズル&ドラゴンズ(Puzzle & Dragons)
Play Pass 部門
FINAL FANTASY VII
タブレット部門 ゲームカテゴリ
Chromebook 部門 ゲームカテゴリ
Roblox
この記事は Lauren Mytton による Android Developers Blog の記事 " Raising the bar on technical quality on Google Play " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
アプリの品質は、Google Play が行うあらゆる施策の基盤です。Android ユーザーは、ダウンロードするアプリやゲーム上での優れた体験を期待しています。そのため、Google Play ストアでは、品質の高いタイトルをより見つけやすくするとともに、品質の低いタイトルからユーザーの目を遠ざけています。ユーザーの期待に応えるため、私たちの品質基準を満たさない一部のアプリやゲームは、「おすすめ」などの目立つ発見手段から除外されたり、ストアの掲載情報に警告が表示されることがあります。
アプリの品質を高め、より多くのユーザーを惹きつけるための最も重要な方法の 1 つは、技術的な品質に注力することです。この記事では、Google Play が技術的な品質の定義をよりユーザーの体験に沿ったものに進化させることを説明し、デベロッパーの皆さんが、技術的な問題や機会を監視測定し、対処するために役立つ Android Vitals の新機能を紹介します。
Android Vitals は、現場から上がってくる安定性やパフォーマンスの指標など、Google Play での技術的品質をモニタリングするための 1 番の近道です。最も重要な指標は core vitals と呼ばれ、Google Play ストアでのアプリの可視性に影響します。
今後、既存の core vitals の指標を、よりユーザーに焦点を当てた新しい指標に置き換える予定です。私たちは、これらの指標が、ユーザー エクスペリエンスを反映していると信じており、アンインストールとの相関もより強いことが確認されています。
全体的な品質を向上するために、引き続き全体的な不正な動作のしきい値を適用します。全体的なしきい値は新しい指標を使用しますが、ユーザーが認識したクラッシュ率は 1.09%、ユーザーが認識した ANR 率は 0.47% のままで変更されません。Google Play でタイトルの可視性を最大化するには、これらのしきい値を下回るようにすることが重要です。
技術的な品質は、デバイス間によって異なることがあります。例えば、あるスマートフォンのデバイスではアプリが安定していてスムーズでも、別のデバイスではそうでないことがあります。これを考慮し、スマートフォンのモデル(例:Pixel 6)ごとに評価される新しい不正な動作のしきい値を導入します。ローンチ時には、このしきい値は、ユーザーが認識したクラッシュ率とユーザーが認識した ANR 率の両方について 8% に設定される予定です。
皆さんのタイトルが特定のスマートフォン モデルの core vitals でデバイスの不正な動作のしきい値を超えた場合、Google Play はそのスマートフォン モデルのユーザーに対するタイトルの可視性を低下する場合があります。たとえば、一部の 検出サーフェスからタイトルを除外したり、場合によっては、ストアの掲載情報に警告を表示して、アプリがお使いのスマートフォンで正常に動作しない可能性があることをユーザーに示すことがあります。Google Play ストアは、2022 年 11 月 30 日からストアの掲載情報の警告の適用を開始する予定です。
2022 年 11 月 30 日以降、ユーザーが所有するデバイスにおいて、ユーザーが認識したクラッシュ率またはユーザーが認識した ANR 率が 8% を超えるタイトルがある場合、ストアの掲載情報で警告が表示される場合があります。なお、警告文は変更される可能性があります。
この新しい品質ガイドラインに対応するため、Android Vitals では、問題の監視と対処を容易にするためのさまざまな新機能をリリースしました。
新しい指標は、Google Play Console の Android Vitals で利用できるほか、Play Developer Reporting API (英語) も利用できます。既存の指標は、引き続きコンテキストとして利用できます。
Android Vitals で、全体的な不正な動作のしきい値に対するタイトルの状態をモニタリングすることができます。さらに、Android Vitals は、デバイスごとのしきい値を超えている場合は警告を表示します。また、どのデバイスで、何人のユーザーに影響を及ぼしているかも表示されます。
ユーザーが認識したクラッシュ率や ANR 率に対する技術的な品質問題の原因を理解するには、これらの率の原因となるクラッシュや ANR のクラスターを調べましょう。これらは、Android Vitals の [クラッシュと ANR] ページで、全体または特定のスマートフォン モデルについて見ることができます。多くのユーザーに影響を及ぼしている問題から順番に対処することで、問題発生率をより迅速に低減することができます。
デバイスのハードウェアやソフトウェアの特定の側面が、問題発生率に影響することがあります。このような問題を発見し解決するために、Android Vitals に新しい機能が追加され、関連性が見つかった場合に通知されるようになりました。また、[リーチとデバイスの概要]ページで、ご自身で関連性を調べることも可能です。
Android Vitals は、デバイスのハードウェアまたはソフトウェアに関連する可能性のある問題を警告します。
デバイスごとに取り組むべき品質の問題の優先順位を決める際には、既存ユーザーと、新規ユーザーに対する機会損失や影響の両方を考慮する必要があります。これを支援するために、インストールベース、収益、評価、レビューなどの統合デバイス情報へのワンクリックでのアクセスを Google Play Console 上で開始しました。この情報はサイドパネルに表示されるため、今見ているページを離れる必要はありません。
Google Play Console の新しいサイドパネルでは、統合されたデバイス情報を
コンテキストで提供します。
Android Vitals に関連のある方々全員にアクセス権を付与してください。新しい品質指標は Android Vitals で公開されており、全体的またはスマートフォンごとの技術的な品質問題が表示されます。Google Play Console で Android Vitals を定期的に確認するか、Play Developer Reporting API (英語) と統合して、データを、ご自身のワークフローに直接取り込むことをお勧めします。詳細については、Android Developer のサイト を参照してください。
しきい値は 8% からスタートしますが、デベロッパーの皆さんには、スマートフォンごとの安定性指標が 2% 以下になることを目指していただきたいと思います。このことを念頭に置き、2023 年の前半には、スマートフォンごとのしきい値が低くなる可能性があることを想定してください。将来的には、ユーザー エクスペリエンスの他の重要な側面を反映する新しい指標を追加するために、品質基準を拡張する可能性もあります。その場合も、事前にお知らせします。
ユーザーは端末上での素晴らしい体験を期待し、その期待に応えることができるデベロッパーの皆さんは Google Play でのさらなる成功を収めるでしょう。これらのアップデートは、ユーザーとデベロッパー両方の方々が最悪の体験を回避できるように設計されていますが、私たちの長期的な焦点は、優れたユーザー エクスペリエンスを増やすことです。そのためには、クラッシュや ANR 以外の技術的な品質への投資と、品質に関する非技術的な側面への投資が必要です。今後数か月間にわたり、このトピックの続報をお知らせする予定ですので、ご注目ください。
Reviewed by Maru Maruyama - Developer Relations Engineer, Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Platforms and Ecosystems
この記事は Tom Grinsted による Android Developers Blog の記事 " Supporting and rewarding great Apps and Games on Google Play " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Google Play の使命は、Android ユーザーとアプリやゲームのデベロッパーの皆さんとの関係を促進し、世界中の何万ものビジネスがモバイル エコシステムで成長し繁栄することを可能にすることです。私たちは毎日、何十億ものユーザーが端末上で魅力的で役立つ豊かな体験を発見できるよう支援しています。だからこそ、私たちは Google Play ストアで提供する体験の品質を、大切にしています。
そのために私たちは、ユーザー獲得からエンゲージメント、リテンション、再獲得に至るまで、ライフサイクル全体を通じて高品質のタイトルの促進と支援を行う新しい方法を常に開発しています。今後数か月の間に、Google Play と Google Play Console の機能強化を実施します。それにより、Google Play 上での体験全体にデベロッパーの皆さんの主要なイベント、コンテンツ、オファーが組み込まれるようになります。これらの変更は、より多くのユーザーにリーチし、より質の高いタイトルの発見を向上させ、デベロッパーの皆さんのプレゼンスを最適化することにより、最大の効果を得ることを目的としています。
これらのアップデートをナビゲートするために、私たちが特に重要だと思う考え方や方向性をいち早くお伝えし、ユーザーのライフサイクル全体でデベロッパーの皆さんのさらなる成長を後押しする新機能を発表します。ぜひご一読ください。
私たちはデベロッパーの皆さんのパートナーとして、皆さんのさらなる成功を後押しすることに重点を置いています。現在のアプリやゲームのエコシステムでは、ロイヤリティとリエンゲージメントがかつてないほど重要視されています。私たちは、デベロッパーの皆さんが私たちのサーフェスを活用して、新規ユーザーを見つけるだけでなく、ユーザーとエンゲージし、ユーザーを再獲得する機会をさらに増やすことに注力をしています。
一部のタイトルでは、LiveOps は Google Play でユーザーに直接、お得なオファー、ローンチ、イベントを提供するための重要なチャネルとなっています。LiveOps は、Rise of Kingdoms、Paramount+、MyFitnessPal などのタイトルが、ユーザーを発見し、リエンゲージメントを行い、マネタイズを促し、エキサイティングな新コンテンツを追加することに役立っています。LiveOps を使用しているデベロッパーは、使用していない類似タイトルと比較して、平均で収益が +3.6%、28DAU が +5.1% 増加しています。個々のイベントは、すでに Google Play 上で魅力的な成果を達成しています。
Google Play のデータ : LiveOps によってもたらされた実際に起きたさらなる成長
分析 : 直近で実施された 70 以上の LiveOps のうち 90% vs. 信頼区間 0.9 の対照群
このパフォーマンスを加速するため、今後数か月の間に、インパクトのある新しいプレースメントやフォーマットを作成し、Google Play でのコンテンツの利用方法を拡大します。コンテンツは、ホームページから、検索や発見、タイトルのリスト、ディープリンクを介したアプリへの直接アクセスなど、ユーザーの体験に深く組み込まれるようになります。
新しいコンテンツフォーマットにより、ユーザーが高品質なコンテンツを発見・再発見し、楽しむことができるようになります。最終的なデザインは異なる場合があります。
Google Play 上のコンテンツがもたらす機会を最大限に活用していただくために、Google Play Console 上で重要な変更を実施します。まず、LiveOps の名称を「プロモーション用コンテンツ」に変更します。これは、現在 Google Play に投稿できるコンテンツの幅と、今後追加される新しいコンテンツ タイプを反映したものです。また、フォーマットのガイドラインや優先順位のクォータも更新され、データの一括ダウンロードも可能になりました。すでにプロモーション用コンテンツを利用している何千ものタイトルの 1 つである場合、Google Play Console の受信トレイにメッセージが表示され、詳細を確認することができます。2023 年は、さらに多くのアプリとゲームへのアクセスを拡大する予定です。
これらの変更により、イベントを活用してアクティブな視聴者と収益を拡大する機会がさらに増えることになります。Google Play での可視性とプロモーションは、タイトルと個々のコンテンツの品質にも左右されます。そのため、更新されたコンテンツのガイドラインと推奨事項を必ずご確認ください。
モバイルアプリやゲームのライフサイクルのもう 1 つの重要な要素は、以前タイトルを試したことのあるユーザーを呼び戻すことです。モバイルのエコシステムが成熟し、デベロッパーの皆さんが長期的な投資を続ける中、この成長チャネルの重要性は増すばかりです。
そこで、離脱したユーザー向けのストアのカスタム掲載情報を導入します。これにより、アプリやゲームを試したことがあるがその後アンインストールした Google Play 上のユーザーに対して、異なるストーリーを伝えることができます。ストアの掲載情報は、YouTube でアプリの広告を表示するときのオーバーレイのような体験を提供するため、カスタマイズされたユーザーの再獲得のためのメッセージが、さまざまな Google サーフェスでユーザーの目に触れることが可能となります。
また、今後数ヶ月の間に、Google Play が高品質で素晴らしいタイトルのユーザーの再獲得をどのように支援できるかを検討していく予定です。離脱したユーザー向けのストアのカスタム掲載情報は、2022 年の年末に展開される予定です。このフォーム (英語) にご入力いただくことで、いち早く、この新機能を使用することへのご関心をお知らせいただくことができます。
私たちは、Google Play でユーザーのためにエキサイティングで新鮮なユーザー ジャーニーを作り上げることに注力しています。さまざまな要素がある中、品質評価は私たちのチームの判断とエディトリアル関連の決断において考慮される要因の 1 つとなっています。ユーザーは素晴らしい体験を期待しており、私たちはその期待に応えてくれるタイトルを支援することを目指しています。
まず、アプリ内品質を考慮します。私たちは、以下のようなさまざまな要素に着目しています。タイトルが洗練されたデザインで、ユーザーを長期的に惹きつけるコンテンツであるかどうか。オンボーディングエクスペリエンスが明確であるか、広告が適切に統合されているか。直感的に操作できるナビゲーション、コントロール、メニューアクセスがあるかどうか。サポートするすべてのフォームファクターにおいて、機能的な動作のガイドラインを満たしているかどうか。また、誰にとっても使いやすいアプリやゲームになっているかどうか、などの要素を見ています。
技術的な品質も重要な検討事項です。技術的な品質は、ユーザーやデバイスによって大きく異なる可能性があるため、よりユーザーに焦点を当てたクラッシュと ANR の新しい指標を Android vitals に導入します。これらの指標は、デベロッパーの皆さんが、Google Play ストア上で受ける対応に影響を与えるようになります。特定のデバイスで劣悪な体験を提供する可能性があるタイトルからユーザーを遠ざけ、ユーザーが、より適切なタイトルに誘導されるようになります。また、一部のアプリやゲームでは、ストアの掲載情報に警告が表示される場合があります。
ユーザーが利用しているモバイル端末においてユーザーが認識したクラッシュ レートまたは ユーザーが認識した ANR 率 が 8% を超えるタイトルがある場合、2022 年 11 月 30 日以降ストアの掲載情報上に警告が表示される場合があります。なお、最終的なデザインやテキストは変更される可能性があります。
このような警告が Google Play で表示される前に、アプリに該当リスクがある場合は Android vitals で警告しますので、改善策を講じることが可能です。詳しくは、アプリの品質に関するブログポストをご覧ください。
最後に品質に関する話題に関連して、トップ ランキングを改善するために、レーティングの最低基準を 3.0 に設定することになりました。私たちはまず、2023 年 2 月に世界中の、すべてのフォームファクターにおいて、無料のトップ ランキングへのレーティング変更を開始する予定です。2023 年後半には、この変更を有料と売上のトップ ランキングにも導入する予定です。
Google Play Console には、評価のトリアージ、ユーザーが書き込んでいる上位の問題の深堀り、レビューへの直接の返信するためのツールが用意されています。詳しくはこちらをご覧ください。
Google Play をデベロッパーの皆さんにとって、より価値のあるプラットフォームにしていくために、私たちのサーフェスがデベロッパーの皆さんの成長に与えるポジティブな影響を明確化できるようにしたいと考えています。そこで、Google Play ストアのパフォーマンス レポートを更新し、ユーザーが Google Play で皆さんのタイトルをどのように発見しているかという情報を、よりよく反映するようにしました。これには、より多くの Google Play 以外のエクスペリエンスからのデータ、Google Play でのユーザーのオーガニックな行動や、有料とダイレクトトラフィックの区別、主要なディスカバリー ジャーニー(たとえば、「パズルゲーム」などのカテゴリーを検索)の探索トラフィックへの組み込みが含まれます。このアップデートが公開される際には、Google Play Console からメッセージでお知らせします。
これらの変更と、現在開発中のその他のエキサイティングな機能は、すべて連動しています。ユーザー体験の質の向上、サービスの進化、心が躍るようなイベントや魅力的なコンテンツに投資しているデベロッパーの方々にとって、Google Play は、皆さんのさらなる成長と成功を強力に後押しするプラットフォームであり、パートナーであり続けます。
Reviewed by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Platforms and Ecosystems