このシリーズでは、Android と Google Play の製品情報で、日本の皆さんに特に重要な記事を見やすくお届けするために、 グローバルで発表された 2 週間分のブログ記事の URL を、1 つのブログ記事にまとめます。
*リンク先は英語の記事になります。お手数ですが Chrome ブラウザの翻訳機能などを使って、投稿を日本語でご確認ください。
Android
Android Studio Iguana が安定版に (Android Studio Iguana is stable)
Android 14 の活用 : 早期導入によりユーザー エクスペリエンスを向上させた Meta 社の事例 (Embracing Android 14: Meta's Early Adoption Empowered Enhanced User Experience)
Wear OS の新しいテキスト読み上げ (TTS) エンジンの紹介 (Introducing a new Text-To-Speech engine on Wear OS)
ユーザーに配慮したアカウント削除の体験をデザインする (Designing your account deletion experience with users in mind)
#TheAndroidShow: MWC からの最新情報、Gemini Nano、Android 15 など! (#TheAndroidShow: the latest from MWC, Gemini Nano, Android 15 and more!)
Fused Orientation Provider API の紹介 : 全員に一貫したデバイスの向きを (Introducing the Fused Orientation Provider API: Consistent device orientation for all)
Now in Android #100 (Now in Android #100)
より良く、早く、強力な Android のタイムゾーンのアップデート (Better, faster, stronger time zone updates on Android)
Android 14 (と Google Meet) の強化された画面共有機能で会議の生産性を向上させる (Enhanced screen sharing capabilities in Android 14 (and Google Meet) improve meeting productivity)
PC 版 Google Play Games の Play Install Referrer の紹介 (Introducing Play Install Referrer for Google Play Games on PC)
Google for Games Developer Summit 2024 で発表された主要なプロダクト最新情報 (Key product updates from the 2024 Google for Games Developer Summit)
Google Play
Google Play の Indie Games Accelerator 2024 参加者を紹介 (Meet the class of 2024 for Google Play’s Indie Games Accelerator)
Google Devs Japan の X (旧 Twitter) をフォローして、今後のアップデートをお見逃しなく!
Posted by Mari Kawanishi - Developer Marketing Manager, Google Play
Android 15 の最初のデベロッパー プレビュー (The First Developer Preview of Android 15)
Jetpack Compose のネストされたスクロールについて理解する (Understanding Nested Scrolling in Jetpack Compose)
ML Kit Document Scanner API を使用してドキュメント スキャン機能を簡単にアプリに追加する (Easily add document scanning capability to your app with ML Kit Document Scanner API)
Wear OS ハイブリッド インターフェース:電力とパフォーマンスの向上 (Wear OS hybrid interface: Boosting power and performance)
Android からの新しい goodies、ウェアラブルが Mobile World Congress に登場 + 来週の #TheAndroidShow をご視聴ください! (New goodies from Android, Wearables at Mobile World Congress + tune in to a new episode of #TheAndroidShow next week!)
Compose でさまざまなシェイプを楽しむ (Fun with shapes in Compose)
Jetpack Compose: 強力なスキップ モードについての解説 (Jetpack Compose: Strong Skipping Mode Explained)
この記事は Android デベロッパー リレーションズ エンジニア、Kseniia Shumelchyk による Android Developers Blog の記事 " Compose for Wear OS 1.1 is now stable: check out new features! " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
美しくレスポンシブな Wear OS 向けアプリを作るための最新の宣言型 UI ツールキットである Compose for Wear OS のバージョン 1.1 をリリースしました。
昨年の最初の安定版リリース (英語) 以来、多くのデベロッパーの皆さんがこの強力なツールと直感的な API を活用して、アプリの開発を簡素化、効率化しています。Todoist や Outdooractive などのデベロッパーは、Compose を使って Wear アプリを再構築し、新しく機能的なユーザー エクスペリエンスを短時間で提供しています。
Wear 3 向けアプリを再構築して以来、Todoist の成長率は 50% アップしました。Outdooractive は開発時間を 30% 削減でき、デベロッパーの生産性やデザインとデベロッパーとの間のコラボレーションも大幅に向上しています。
「Compose を使うと、UI コードを直感的に読み書きできるようになります。デザイン フェーズでのプロトタイピングが迅速になり、コードでのコラボレーションもしやすくなりました。数日かかっていたことが、今は数時間でできるようになっています」
Compose for Wear OS 1.1 リリースは UX とユーザー補助に重点を置いており、新機能と既存コンポーネントの機能改善が含まれています。サンプル、Codelab、Horologist ライブラリはすでに更新されており、Compose for Wear OS 1.1 で動作するようになっています。
Compose for Wear OS 1.1 リリースには、以下の新機能が含まれています(新しいコンポーネントのベースライン プロファイルはすでに追加済みです)。
ユーザー インターフェースのカスタマイズ性を向上するため、Chip と Button にアウトライン付きスタイルを追加しました。新しい OutlinedChip (英語) コンポーザブルと OutlinedButton (英語) コンポーザブルを使うと、細い境界線がついた透明なコンポーネントを利用できます。これは、適度に強調したいアクションに使うことができます。コンパクト版で使えるものとして、OutlinedCompactChip (英語) と OutlinedCompactButton (英語) もあります。
Chip と Button の形状の変更
バージョン 1.1 より、新しくオーバーロードされた関数を使って Chip (英語) / ToggleChip (英語) や Button (英語) / ToggleButton (英語) の各コンポーネントの形状も変えられるようになります。
プレースホルダ API
プレースホルダの実装をサポートするための新しい試験運用版 API が追加されています。これは、3 つの視覚効果を実現するために使用できます。それぞれの効果は、別々に使うことも、組み合わせて使うこともできます。
プレースホルダ背景のブラシ効果 : Chip や Card などのコンテナで、コンテンツが読み込まれるのを待つ間に通常の背景の上に描画するために使用します。
Modifier.placeholder() (英語) : 読み込まれるコンテンツの上にスタジアム型のプレースホルダ ウィジェットを描画するために使用します。
Modifier.placeholderShimmer() (英語) : 現在の状態がデータの読み込み待ちであることを示すために、他の効果の上にグラデーションや点滅効果を描画する場合に使用します。
これらの効果は協調して動作するように設計されており、連動して点滅やワイプオフするようになっています。一般的なユースケースにプレースホルダを適用する方法については、リファレンス ドキュメント (英語) と Horologist のサンプルをご確認ください。たとえば、アイコンとラベルを含み、個々のコンテンツ スロットの上にプレースホルダを配置して、データ読み込み待ちの間は上部が点滅する Chip などについて紹介しています。
バージョン 1.1 では、Horologist の fadeAway 修飾子の正式版として scrollAway 修飾子 (英語) が導入されています。Modifier.scrollAway は、項目を垂直にスクロールさせ、scroll 状態に応じてビューから出入りします。Column、LazyColumn、ScalingLazyColumn と連携して動作するためのオーバーロードも含まれています。
ユーザーが項目のリストを上にスクロールし始めたときにビューから TimeText をフェードアウトさせたい場合は、この修飾子を使います。
CurvedTextStyle の追加パラメータ
CurvedTextStyle (英語) が追加パラメータ(fontFamily、fontWeight、fontStyle、fontSynthesis)をサポートし、曲線テキスト スタイルを作成するときにフォントの詳細を指定できるようになります。拡張曲線テキスト スタイルは、curvedText (英語) と basicCurvedText (英語) の両方で利用できます。
UX とユーザー補助の改善
1.1 リリースでは、ユーザー エクスペリエンスの微調整、TalkBack サポートの改善、全般的なユーザー補助機能 (英語) の向上も行っています。
ToggleChip (英語) と SplitToggleChip (英語) で、アニメーション付きトグル コントロール (Checkbox、Switch、RadioButton) の使用がサポートされます。ToggleChipDefaults が提供する静的なアイコンの代わりに使うことができます。
Chip / ToggleChip、Card のデフォルトのグラデーション カラーを調整し、最新の UX 仕様に一致するようにしました。
MaterialTheme (英語) のデフォルト カラーの数を更新し、ユーザー補助を改善しました。これは、もともとの色に十分なコントラストがなかったために行いました。
Picker (英語) のユーザー補助機能を改善します。これにより、スクリーン リーダーでマルチピッカー画面を操作したり、コンテンツの説明にアクセスしたりできるようになります。
InlineSlider (英語) と Stepper (英語) がボタンロールを持つようになり、TalkBack がこれらをボタンと認識できるようになります。
Scaffold (英語) の PositionIndicator の位置とサイズを決める際に、必要なスペースだけが確保されるようになります。これにより、TalkBack が画面上で境界線を正しく認識できるようになるので、PositionIndicator に意味的な情報を追加する際に役立ちます。
Compose for Wear OS の開発を始めたい方は、Codelab の実習を試すことから始めてみましょう。ドキュメントとサンプルも忘れずにチェックしてください。バージョン 1.1 の完全な変更リストは、Compose for Wear OS リリースノートをご覧ください。
Compose for Wear OS バージョン 1.1 を使うには、androidx.compose ライブラリのバージョン 1.3 が必要です。そのため、Kotlin 1.7.10 も必要になります。詳しくは、Compose と Kotlin の互換性マップをご覧ください。
Compose for Wear OS は、皆さんから寄せられた要望をもとに進化し続けます。ぜひ今後も Issue Tracker (英語) でフィードバックをお寄せください。また、Kotlin Slack #compose-wear チャンネルに参加して Google チームや開発コミュニティとつながりましょう。
本番環境で Compose for Wear OS を使うアプリが増えていくのはうれしいことです。このツールキットを改善するための問題報告やリクエストは大歓迎です。
この記事は Android Developers Team による Android Developers Blog の記事 " Todoist adopted Compose for Wear OS and increased its growth rate by 50 percent " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Todoist は、タスクと時間管理用の世界トップクラスのアプリで、3,000 万人以上が大小のプロジェクトの整理、計画、共同作業に活用しています。企業としての Todoist は、ユーザーに仕事や生活の充実度を上げてもらうために尽力しています。そのための方策の 1 つが、さまざまなデバイスからアプリにアクセスできるようにすることです。
そこで、Todoist のデベロッパーは、Wear OS 向け Compose (英語) を採用してウェアラブル向けにアプリを完全に再構築しました。この新しい UI ツールキットは、Android が他のデバイス向けに提供しているのと同じ仕組みをウェアラブルのデベロッパーに提供することで、簡単で効率的な管理しやすいアプリ開発を実現します。
Todoist のデベロッパーは、すでに Android モバイルで Jetpack Compose を使っていたため、短時間で Wear OS 向け Compose を使いこなすことができました。「新しい Wear 向けデザイン言語と Wear OS 向け Compose が発表されたとき、とても興奮しました」と Todoist の Android 担当責任者の Rastislav Vaško 氏は話します。「それが、このプラットフォームの今後に注力する新たなモチベーションとチャンスになりました」
モバイル向けの Jetpack Compose と同じように、Wear OS 向け Compose ツールキットから直接カスタマイズ可能なコンポーネントを組み込めるので、これまで使っていたビューベースのレイアウトよりもはるかに短時間でコードを書いて設計要件を実現できます。公開されているドキュメントや Wear OS 向け Compose の Codelab の実践的なガイドもあったので、以前のツールキットの知識をウェアラブル プラットフォームでも活用できました。
「Wear OS 向け Compose には、レイアウトを作るために必要なものがほぼそろっていました。スワイプで閉じる、TimeText、ScalingLazyList は、すぐに使えてうまく動作するコンポーネントでした。それでいながら、注目される個性的なアプリを作ることができました」と Vaško 氏は言います。ツールキットでまだ提供されていない機能を実現するため、Todoist のチームは Google の Horologist (英語) を使いました。これはオープンソースのライブラリ群で、まだ実現されていない一般的な機能を Wear OS デベロッパーに提供しています。さらに、Compose Layout library を使って、ネイティブ デザインガイドと同等の Fade Away Modifier を組み込みました。
Wear OS 向け Compose には高度な Kotlin 構文と最新の宣言型アプローチが使われているので、Wear OS の UI 開発が簡単になり、複雑な画面でも読みやすく、保守しやすくなります。これは新しい Todoist アプリの制作にとって大きなメリットであり、デベロッパーは時間を節約しながら、これまでよりも多くのことができるようになりました。
再構築の中心になったのは、すべての画面の再設計と、最新の Wear OS 向けマテリアル デザインに準拠する操作でした。Todoist のデベロッパーは、Wear OS 向け Compose を使い、WearableDrawerLayout (英語) からフラットなアプリ構造に移行しました。この変更は Wear OS 向けマテリアル デザインのガイドに従ったもので、これによってアプリのレイアウトを最新化できました。
また、Todoist のデベロッパーは各画面を Wear OS デバイス専用にデザインし、ユーザー エクスペリエンスを煩雑にする不要な要素を削除しました。
「ウェアラブルでは、常に何を省けるかを考え、一瞬で行える的を絞った効率的な操作のみを残すようにしています」と Vaško 氏は述べています。Wear OS 向け Compose は開発とデザインの両面にわたって非常に役立ち、Todoist のチームは一貫したユーザー エクスペリエンスを保ちながら、保守しやすい実装を実現できました。
Todoist のデベロッパーは、Jetpack Compose を使って短時間で効率的に Wear OS 向けの更新版アプリを作ることができました。最新のツール、直感的な API、たくさんのリソース、ドキュメント、サンプルのおかげで、デザインと開発のプロセスがスムーズになり、必要なコードも少なくなって、機能的で新鮮なユーザー エクスペリエンスを短時間で提供できました。
アプリを再構築した後、Google Play での Todoist のインストール数増加率は 50% 上昇し、社内のチームやソーシャル メディアからも肯定的なフィードバックが寄せられました。
Todoist のチームは、Wear OS 向け Compose を使ってアプリで他に何ができるかを見つけたいと思っています。今回の更新はウェアラブルの将来への投資だと考えており、さらなるチャンスと Wear OS 3 デバイスで提供できる機能に期待を寄せています。
Todoist は、Wear OS 向け Compose を使って Wear OS アプリの完全な再構築と再設計を行い、ユーザーとデベロッパーの両方の体験が向上しました。
Wear OS 向け Jetpack Compose は、以下で学ぶことができます。