この記事は Hoi Lam による Android Developers Blog の "Quality to match with your user’s expectations" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご確認ください。
10 年以上前に Android がリリースされてから、このプラットフォームは成長を続け、ユーザーの期待も高まるばかりです。それに伴い、ユーザー エクスペリエンスから、マテリアル デザイン、プライバシーの重要性と進化に至るまで、さまざまな改善が行われてきました。その一方でデベロッパーの皆さんが、常にアプリでよりすばらしいユーザー エクスペリエンスを提供していきたいと考えていることは承知しています。同時に、どの領域に最初に取り組むべきかを判断するのが難しいことも、私たちは把握しています。そこで、Android Developers のウェブサイトにアプリの品質セクションを新たに設けて、アプリの品質の重要な内容についての最新情報や関連リソースを提供します。
今回の最初のリリースでは、Android の最新リリースや、アプリ エコシステムの現在のトレンドを踏まえて、アプリの中核品質チェックリストを更新しました。このアップデートのいくつかのポイントを示します。
常に最新の状態を保てるように、今後は四半期ごとにこのリストを更新したいと考えています。また、他のフォーム ファクタの品質チェックリストも更新する予定です。
現在は、Android で高品質なアプリを簡単に構築できるように、追加のツールやベスト プラクティスに関する作業を進めています。引き続き改善を続けていきます。ご期待ください。
この記事は Hoi Lam による Android Developers Blog の記事 "New Android App Bundle and target API level requirements in 2021" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2021 年も、毎年継続しているターゲット API レベルのアップデートを行います。2021 年 8 月からは新しいアプリで、2021 年 11 月からはすべてのアプリのアップデートでターゲット API レベル 30(Android 11)が必須になります。さらに、今年既にお知らせしたように、新しいアプリは、Google Play で Android App Bundle 公開フォーマットを使うことが必須になります。この形式により、アプリサイズは小さくなり、リリースが簡単になるなど、メリットを受けられるユーザーやデベロッパーが増え、最新のアプリ配信方法に対する継続的な投資をサポートします。
App Bundle は、Google Play で公開されている 75 万個以上のアプリやゲームで利用されています。切り替えを済ませたトップアプリは、ユニバーサル APK と比べて平均 15% のファイルサイズの縮小に成功しました。ユーザーにはダウンロードのファイルサイズが小さくなるメリットがあり、Netflix や Riafy などのデベロッパーではアプリのインストール成功率が上がっています。普及しているデバイスがエントリレベルであったり、データ転送速度が遅いデバイスが多い地域では、特に大きな効果があります。切り替えを済ませたデベロッパーは、Play Asset Delivery や Play Feature Delivery などの高度な配布機能を使うこともできます。また、私たちは、皆さんのフィードバックを重視しており、それに基づいて切り替えの前には、Google Play アプリ署名 や Android App Bundle にさらに機能やオプションを導入する予定です。
2021 年 8 月より、Google Play Console のすべての新しいアプリで以下の条件を満たすことが必須になります。
2021 年 11 月より、既存アプリのアップデートでターゲット API レベル 30 以上および Android 11 の動作の変更点への対応が必須になります。アップデートのない既存のアプリは影響を受けず、今後も Play ストアからダウンロードできます。
Android App Bundle による配信に切り替えると、従来の Instant App の ZIP フォーマットを使った Instant エクスペリエンスにも影響します。2021 年 8 月以降は、新しい Instant エクスペリエンスへの対応 と 既存の Instant エクスペリエンスのアップデートを行わないと、 Instant 対応 App Bundle を公開することはできません。
すべての変更点の概要を改めて示します。
リリースの種類
変更前
2021 年 8 月に必須
Google Play 上の
新規アプリ
APK
Android App Bundle(AAB)
ターゲット API レベルを 29 以上に設定
ターゲット API レベルを 30 以上に設定
拡張ファイル(OBB)
Play Asset Delivery または
Play Feature Delivery
2021 年 11 月に必須
既存アプリのアップデート
新しい公開フォーマット要件はなし
Wear OS アプリには、新しいターゲット API レベル要件は適用されません。minSdkVersion は任意のものを使うことができるので、古い Android バージョンを対象にアプリを作成できる点は変わりません。
App Bundle への移行の詳細については、新しい動画シリーズ Modern Android Development(MAD)Skills をご覧ください。
既に App Bundle と API レベル 30 に採用しているすべてのデベロッパーの皆さん、本当にありがとうございます。皆さんとともに Android プラットフォームをさらに進化させるのを楽しみにしています。
Reviewed by Yuichi Araki - Developer Relations Team and Hidenori Fujii - Google Play Developer Marketing APAC
この記事は Murat Yener による Android Developers Blog の記事 "Meet Google Play Billing Library Version 3" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
※2021年 8 月 2 日より新規リリースのアプリでは最新の Billing Library バージョン 3 への対応が必要となり、11 月 1 日までにすべてのアプリにその対象が広がるため、再度掲載します。
Google Play は、ユーザーに愛される高品質のアプリを開発するための、健全なエコシステムの実現に取り組んでいます。多くのデベロッパーは Google Play の 1 回限りの購入と定期購入 サービスによって、そのようなアプリの開発が実現しています。この 10 年間、キャリア決済を利用した支払い(現在対応キャリア数 180)などの機能や、費用の割り当てと定期購入の管理を簡単に行うツールにより、Android ユーザーの購入体験を改善してきました。
こういった取り組みをさらに進めたのが Billing Library バージョン 3 です。今回提供する新バージョンでは、新しい支払い方法への対応、定期購入のプロモーション機能の追加、ゲーム購入のアトリビューション、購入時の信頼性とセキュリティの向上などが行われました。2021 年 8 月 2 日以降、新しいアプリはすべて Billing Library バージョン 3 以降を使用する必要があり、2021 年 11 月 1 日までに、すべてのアプリのアップデートで Billing Library バージョン 3 以降を使用する必要があります。
Google は世界中のユーザーが 都度購入1 回限りの購入と定期購入の支払いを簡潔かつ便利にできるように継続して取り組んでいます。
現金は現在も世界で最も広く使われている支払い方法であり、2018 年時点では商品とサービス全体で 2.7 兆件の取引に使われています(出典: ユーロモニター)。Google は昨年、コンビニエンス ストアの現金払いのように、取引がデバイス外で完結する新しい支払い方法をプレビューしました。世界銀行によると、全世界で 20 億人が銀行口座を保有していません。そうした状況で、この新しい支払い方法は、特に現金払いが一般的な新興市場で新規の購入者を開拓するきっかけになり得ます。
今回のリリースにより、インドネシアとマレーシアでは、セブン-イレブンや Alfamart などの有名小売店を含む 50,000 を超える店舗で、現金による 都度購入1 回限りの購入が可能になります。この新しい支払方法は、まもなくすべてのデベロッパーにご利用いただけるようになります。
Billing Library バージョン 3 では、ユーザーがアプリ以外(Play ストア全体など)で商品を見つけて購入できるようになります。1 つの例として、新しくなったスムーズなプロモーション コードの利用があります。例えば、定期購入の無料試用のプロモーション コードを提供すると、ユーザーは簡単に Play ストアでの購入に利用することができます。しかも、これはインストール前であっても使うことができます。この機能により、に、シンプルな購入、登録、インストールの体験が実現され、ユーザーの負担を減らすことが可能になります。
ゲームやアプリではアプリ内の購入がゲーム内のどのキャラクターやアバター、プロフィールにアトリビュートされる(アトリビュートできる)ようにする必要があります。Billing Library を利用することで、購入フローの立ち上げ時にそうした情報を特定することができます。購入の完了時に、情報が取得されその購入を正しくアトリビュートすることができます。それにより、非推奨の AIDL デベロッパー ペイロードを利用した独自のソリューションを構築する必要がなくなります。
Google Play のターゲット SDK 要件と同じように、新バージョンの Billing Library ですべてのユーザーがセキュリティ、パフォーマンス、ユーザー体験の改善を体感できることが重要です。2019 年の Google I/O において、Google は Billing Library バージョン 2 をリリースし、各メジャー リリースに 2 年のサポート期間を設けるなどの変更をアナウンスしました。
そのため、2021 年 8 月 2 日以降、新しいアプリでは Billing Library バージョン 3 以降を使用する必要があり、2021 年 11 月 1 日までに、すべてのアプリのアップデートで Billing Library バージョン 3 以降を使用する必要があります。
上記の日以降、古いバージョンの AIDL、Billing Library バージョン 1、Billing Library バージョン 2 との統合を利用したアプリは公開できなくなります。すでに Play ストアにあるアプリは引き続きダウンロードが可能で、アプリ内の購入を処理できます。ただしその後のアプリのアップグレードには、Billing Library バージョン 3 以降が必要です。
Billing Library バージョン 3 は現在(2020年6月11日以降)、Java と Kotlin で開発されているすべてのゲームとアプリの デベロッパーが利用できます。Unity を利用するゲーム デベロッパー向けに、Billing Library バージョン 3 ベースの Unity IAP プラグインもリリースしており、はこれにより、Unityを利用したアプリ開発においてもBilling Library バージョン要件を満たし、Play Billingの機能すべてにアクセスできるようになります。
請求関連の SDK とライブラリを Billing Library バージョン 3 に対応したバージョンにアップグレードしてください。SDK またはライブラリが利用できない場合は所有者に問い合わせてください。Google は主要なプロバイダとともに、Billing Library バージョン 3 との互換性について取り組みを進めています。
Google は年 1 回のアップグレードをおすすめしていますが、各メジャー リリースに対しては 2 年間のサポートを提供します。デベロッパーは、2020 年 6 月 11 日(日本時間 6 月 12 日)からすべての新規アプリに Billing Library バージョン 3 を利用し、2021 年の期限より前に可能な限り早期に既存の請求の統合を移行することをおすすめします。
Billing Library に移行していないデベロッパーにとって、既存のアプリを AIDL から移行することは簡単ではありませんが、できるだけスムーズに移行できるようサポートいたします。現在 AIDL を使用しているアプリ向けには、移行ガイドと動画チュートリアルが用意されています。
また、購入のアトリビューション、プロモーション コードの利用、不正対策に関するガイドとなる、ドキュメントもアップデートされています。実装に関する問題については、こちらまでご連絡ください。
Play コマース プラットフォームに関する改善全体についての詳細は、動画 What's new in Play Commerce をご覧ください。
皆様のアプリとゲームへ素晴らしい購入体験を実現するために、今後ともご協力をお願いいたします。
Reviewed by Tetsuo Midorikawa - Google Play Product Operations