この記事は Rohan Shah による Android Developers Blog の記事 " Material You: Coming to more Android devices near you " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
まもなく、Material You、とりわけダイナミック カラーが利用できる Android 12 スマートフォンが世界中で増加します。これには、Samsung (英語) 、OnePlus、Oppo、Vivo、realme、Xiaomi、TECNO などによるデバイスが含まれます。
Android 12 のリリースと Material You の導入により、ユーザーの Android エクスペリエンスは、これまでになく軽快でパーソナルなものになっています。豪華な新デザインのおかげで、ダイナミックさが増したタッチリップル、とてもなめらかなスクロール、広々としたレイアウトなどのエクスペリエンスが、現実のものになりました。ただし、そのエクスペリエンスの中心であり、これからもそうであり続けるのは、ダイナミック カラーです。この機能では、お気に入りの壁紙を選ぶと、ホーム画面から一部のお気に入りのアプリまで、スマートフォンのエクスペリエンス全体が皆さんをよりよく表現するものに変換されます。
Material You が導入された今、パーソナライゼーションは Android の決定的な特徴となっています。このエコシステムは、これを土台に、今後何年にもわたって成長し続けることになるでしょう。デベロッパーの皆さんには、自信を持ってこの道のりに参加し、アプリでこれまで以上にパーソナルなルック アンド フィールをユーザーに提供していただきたいと思っています。
Material You をサポートする一部の Android デバイスのエクスペリエンスで、さまざまな壁紙ベースのテーマを適用した虹色の Gmail
これからの数か月で、さらに多くの Android 12 デバイスが登場します。OEM パートナーは、重要なデザイン API、特にダイナミック カラー関連が Android エコシステム全体で一貫して動作するように、私たちと連携して作業を進めています。それにより、デベロッパーには安心を、ユーザーには安定した体験によるメリットを提供できます。
マテリアル チームは、ダイナミック カラーの実装方法と、それを総合的なブランド ストーリーに組み入れる方法について理解を深めていただけるように、マテリアルのカスタマイズに関する包括的な記事 (英語) を公開しました。合わせて、ビュー (英語) や Jetpack Compose でこれを使ってみるための Codelab やガイドも提供しています。デザインや実装に必要なツールとして、 Material Theme Builder や Material Color Utilities を更新する作業も続いています。今後数か月間は、お見逃しなく。
マテリアル テーマ ビルダーを使って、アプリでダイナミック カラーを視覚的に確認
Google アプリ(Gmail、フォト、Chrome など多数)も、まさにこのツールとガイドを使って、ブランド体験でカラーによるストーリーを実現しています。皆さんにも、ぜひお試しいただきたいと思っています。どうすればユーザーが選択したカラーと調和させる (英語) ことができるかについての知識が増え、アプリでダイナミック カラーを使えるようになったら、Material Android Issue Tracker (英語) にフィードバックをお送りいただけると幸いです。ぜひ、カラーをお楽しみください!
この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " Android 12 is live in AOSP! " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2021 年 10 月 4 日 (日本時間 10 月 5 日) 、ソースを Android オープンソース プロジェクト(AOSP)にプッシュし、Android の最新バージョンを正式にリリースしました。お手元のデバイスに配信される Android 12 にご注目ください。今後数週間で Pixel に、その後今年中に Samsung Galaxy、OnePlus、Oppo、realme、TECNO、Vivo、Xiaomi の各デバイスに配信されます。
いつものことですが、Android 12 ベータ版期間中のフィードバックをありがとうございました。225,000 人以上の方が Pixel やパートナー デバイスで早期リリースをテストし、リリースの品質を改善するために 50,000 件近くの問題を報告してくれました。また、多くの記事やディスカッション、アンケート、そして直接顔を合わせて意見を述べてくださった皆さんや、リリースに間に合うようにアプリの互換性対応を行ってくださった皆さんにも感謝いたします。Android があらゆる人のための偉大なプラットフォームであるのは、皆さんのサポートや貢献があってこそです。
また、10 月 27 日から28 日に開催される今年の Android Dev Summit (英語)では、Android 12 についてさらに詳しくお伝えする予定です。各セッションの動画は、後日日本語字幕もご用意いたしますので、YouTube の「設定」から日本語字幕をオンにしてご覧ください。Android テクニカル セッションの概要など、イベントについての詳細情報も公開されています。この記事でも、後ほど改めてお知らせします。
ここでは、デベロッパーのための Android 12 の新機能をいくつか紹介します。Android 12 デベロッパー サイトでは、すべての新機能について詳しく説明しているので、そちらもご覧ください。
Material You - Android 12 には、Material You (英語) と呼ばれる新しいデザイン言語が導入され、今まで以上にパーソナライズされた美しいアプリを構築できるようになっています。最新のマテリアル デザイン 3 アップデートのすべてをアプリに組み込むには、アルファ版の Material Design Components をお試しください。また、近日中に公開される Jetpack Compose のサポートにも注目です。
通知 UI のアップデート - 通知のデザインも更新し、モダンで使いやすく、便利になりました。Android 12 をターゲットとしたアプリ では、カスタム通知も標準のアフォーダンスで装飾されるようになり、その他すべての通知との一貫性が向上します。詳しくはこちらをご覧ください。
ストレッチ オーバースクロール - アプリのコンテンツをスクロールするときのスムーズさを向上させるため、Android 12 をターゲットとしたアプリでは、すべてのスクロール コンテナに新しい「ストレッチ」オーバースクロール効果が追加されています。この効果は、システムとアプリ全体に共通する自然なスクロール終了インジケーターになります。詳しくはこちらをご覧ください。
アプリ起動時のスプラッシュ画面 - Android 12 をターゲットとしたアプリ では、すべてのアプリにスプラッシュ画面が導入されます。アプリのスプラッシュ画面はさまざまな方法でカスタマイズできるので、アプリ独自のブランディングのニーズを反映できます。詳しくはこちらをご覧ください (英語) 。
システム パフォーマンスの高速化と効率化 - コア システム サービスが利用する CPU 時間を 22%、ビッグコアの利用を 15% 削減しました。また、アプリの起動時間を短縮し、アプリを速く読み込めるように I/O を最適化しました。さらに、データベース クエリでは、大きなウィンドウの CursorWindow を 49 倍近く高速化しました。
フォアグラウンド サービスの最適化 - ユーザー エクスペリエンスを向上させるため、Android 12 ではバックグラウンドのアプリがフォアグラウンド サービスを開始できないようになっています。それに代わる新機能として、アプリは JobScheduler で優先ジョブ (英語) を利用できます。詳しくはこちらをご覧ください。
通知のレスポンシブ性の向上 - Android 12 では、通知トランポリンが制限されるので、通知からアプリを起動する際の時間が短縮されます。たとえば、通知トランポリン削除後の Google フォト アプリは、34% 高速に起動するようになっています。詳しくはこちらをご覧ください。
パフォーマンス クラス - パフォーマンス クラス は一連のデバイス機能で、Android 12 デバイスで要求の厳しいユースケースや高品質なコンテンツをサポートします。アプリは、実行時にデバイスのパフォーマンス クラスを確認することで、デバイスのパフォーマンスを最大限に活用できます。詳しくはこちらをご覧ください。
機械学習の高速化 - Android 12 では、Neural Networks API を通して ML アクセラレータを限界まで活用し、常に最大限のパフォーマンスを発揮できるようになっています。また、ML アクセラレータ ドライバは、プラットフォーム リリースとは独立して Google Play 開発者サービスでアップデートできるようになるので、互換性のあるすべてのデバイスで最新ドライバのメリットを活用できます。
おおよその位置情報 - ユーザーは位置情報データをさらに細かくコントロールできるようになり、アプリが厳密な位置情報をリクエストした場合でも、おおよその位置情報のみを許可できるようになります。詳しくはこちらをご覧ください。
マイクとカメラのインジケーター - アプリがデバイスのカメラやマイクを使っているタイミングを、ステータスバーのインジケーターでユーザーに知らせます。詳しくはこちらをご覧ください。
マイクとカメラの切り替え - サポート対象のデバイスで、クイック設定の新しい切り替え機能から、アプリからのマイクやカメラに対するアクセスをすぐに簡単に無効化できるようにします。詳しくはこちらをご覧ください。
周辺デバイス権限 - アプリで新しい権限を使うと、位置情報の権限がなくても、周辺デバイスのスキャンやペア設定を行えます。詳しくはこちらをご覧ください。
リッチ コンテンツの挿入 - 新しい統合 API を使うと、UI で任意のソース(クリップボード、キーボード、ドラッグ アンド ドロップ)からリッチ コンテンツを受信できます。下位互換性を確保するため、この統合 API は AndroidX にも追加しています。詳しくはこちらをご覧ください。
角の丸い画面のサポート - 多くの最新デバイスで、角の丸い画面が使われています。こういったデバイスで優れた UX を提供するため、新しい API を使って角に関する詳細な情報を問い合わせ、必要に応じて UI 要素を管理できます。詳しくはこちらをご覧ください。
互換メディア コード変換 - HEVC 形式の動画は画質と圧縮率が大幅に向上しており、すべてのアプリでこの形式のサポートが推奨されています。それができないアプリでは、互換メディア コード変換機能を使って AVC ファイルをリクエストすると、システムがコード変換を行ってくれます。詳しくはこちらをご覧ください。
ぼかしや色フィルタなど、エフェクトの使い勝手の向上 - 新しい API では、ビューやレンダリング階層でよく使われるグラフィック エフェクトを適用しやすくなっています。RenderEffect (英語) を使うと、RenderNode (英語) やビューにぼかしや色フィルタなどを適用できます。新しい Window.setBackgroundBlurRadius() (英語) API を使うと、ウィンドウの背景にすりガラス エフェクトをかけることもできます。また、blurBehindRadius (英語) を使うと、ウィンドウの後ろにあるすべてのコンテンツをぼかすことができます。
触覚フィードバックの拡張 - Android 12 では、UI イベントに対する効果的な触覚フィードバック、ゲーム向けの迫力ある楽しい効果、生産性を高めるために注意を促す触覚フィードバックを作成するツールを拡張しています。詳しくはこちらをご覧ください。
新しいカメラ効果とセンサー機能 - アプリで新しいベンダー拡張機能 (英語) を使うと、ぼけ、HDR、ナイトモードなど、デバイス メーカーが組み込んだカスタムのカメラ効果を活用できます。新しい API では、Quad / Nona Bayer パターンを利用する超高解像度カメラセンサーをフル活用することもできます。詳しくはこちらをご覧ください。
ネイティブ コードでのクラッシュのデバッグの改善 - Android 12 では、今までよりも実用的な診断情報が提供されるので、NDK 関連のクラッシュのデバッグが簡単になります。App Exit Reasons API (英語) を使うと、アプリから Tombstone と呼ばれる詳細なクラッシュ ダンプファイルにアクセスできます。
Android 12 でのゲーム - Game Mode API (英語) を使うと、プレーヤーがゲームのパフォーマンス プロファイル(長時間通勤用にバッテリー寿命を延ばす、パフォーマンス モードで最高のフレームレートを実現するなど)を選択する操作に応答できます。インストール時にバックグラウンドでゲームアセットをフェッチできるようにする Play as you download を使うと、プレーヤーをすばやくゲームプレイに導くことができます。
Android 12 が一般公開リリースされたので、ユーザーがスムーズに Android 12 に移行できるよう、すべての Android デベロッパーの皆さんに互換性テストを終えてできる限り早くアップデートを公開することをお願いします。
アプリの互換性をテストするには、Android 12 が動作するデバイスにインストールし、アプリのフローを確認して機能や UI の問題を探します。Android 12 でのすべてのアプリが対象となる動作の変更点を確認し、影響を受ける可能性がある領域を集中的にテストしてください。特にテストしておくべき変更点は、以下のとおりです。
アプリのライブラリや SDK の互換性テストも忘れずに行ってください。SDK の問題を見つけた場合は、最新バージョンの SDK にアップデートするか、デベロッパーに連絡してサポートを求めます。
現在のアプリの互換性のあるバージョンを公開したら、アプリの targetSdkVersion をアップデートするプロセスを開始できます。Android 12 アプリの動作の変更点を確認し、互換性フレームワークを使って問題をすばやく検知します。
#AndroidDevSummit (英語) が帰ってきます。10 月 27 日から28 日(日本時間 10 月 28 日 - 29 日) に開催される、イベントでは、Android 12 を含む Android 開発の最新情報をご紹介します。今年のテーマは、Excellent apps, across devices(デバイスを超える優れたアプリ体験)です。開発ツールや API、タブレットやウェアラブルを含む数十億台のデバイス間で使用できる優れたアプリの開発や、生産性向上を支援する技術についてお話しする予定です。
30 以上の Android テクニカル セッションの概要など、イベントについての詳細情報も公開されました。セッションの情報はこちら(英語) から確認できます。どのセッションに参加するか、計画を立て始めましょう。今後数週間のうちに、皆さんの質問を #AskAndroid に共有することをお願いする予定です。寄せられた質問には、Android チームがイベントの中でライブで回答します。
イベントは、太平洋時間の 10 月 27 日午前 10 時(日本時間 28 日午前 2 時)に開催される 50 分の技術関連の基調講演「The Android Show」でキックオフします。ここでは、Android デベロッパー向けのあらゆる最新ニュースや最新情報を共有しますこちら (英語) のニュースレターに登録して最新情報を受け取りましょう。
Reviewed by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Google Play
この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " Android 12 Beta 5 update, official release is next! " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
まもなく Android 12 が公式リリースを迎えます。現在、新バージョンの Android で最終調整を行っているところですが、皆さんのテストや開発に役立てていただくため、ベータ版の最終アップデートをお届けします。公式リリースに間に合うように、互換性のあるアプリやゲームへのアップデート準備をお願いいたします。
Beta 5 は 2021 年 9 月 8 日(日本時間 9 月 9 日) より、5G 対応の Pixel 5a を含む Pixel デバイスで利用できます。こちらから登録 (英語) すると、OTA(無線)アップデートを受け取ることができます。以前登録している方は、自動的に今回のアップデートを受け取ります。シャープなど、いくつかの主要メーカーの一部のデバイスでも Android 12 Beta 5 を試すことができます。使用を開始する方法についての詳細は、Android 12 デベロッパー サイトにアクセスしてください。
以下では、リリースが近づいてきた Android 12 公式版に関する情報をお伝えします。
2021 年 9 月 8 日(日本時間 9 月 9 日) のアップデートには、Pixel などのデバイスと Android Emulator 向けの Android 12 のリリース候補ビルドが含まれています。Beta 4 でプラットフォームの安定版に到達しているので、SDK や NDK API、アプリに面するシステムの動作、非 SDK インターフェースの制限など、アプリに面する部分はすべて完了しています。Beta 5 には、これらの機能と最新の修正および最適化が含まれており、テストを終えるために必要なものがすべてそろっています。
次に予定されているのは、Android 12 の公式リリースです。そのため、すべてのアプリやゲームのデベロッパーの皆さんに、最終リリース前に最終の互換性テストを終え、互換性アップデートを公開することをお願いします。SDK、ライブラリ、ツール、ゲームエンジン デベロッパーの皆さんは、できる限り早く互換性アップデートをリリースすることが重要です。下流のアプリやゲームのデベロッパーは、皆さんのアップデートを受け取るまで作業できないかもしれません。
アプリの互換性をテストするには、Android 12 Beta 5 が動作するデバイスにインストールし、アプリのフローを確認して機能や UI の問題を探します。Android 12 でのすべてのアプリが対象となる動作の変更点を確認し、影響を受ける可能性がある領域を集中的にテストしてください。特にテストしておくべき変更点は、以下のとおりです。
アプリのライブラリや SDK の互換性テストも忘れずに行ってください。SDK の問題を見つけた場合は、最新バージョンの SDK にアップデートするか、デベロッパーに連絡してサポートを受けるようお願いします。
現在のアプリの互換性のあるバージョンを公開したら、アプリの targetSdkVersion をアップデートするプロセスを開始できます。Android 12 をターゲットとするアプリの動作の変更点を確認し、互換性フレームワークを使って問題をすばやく検知します。
Android 12 には、優れたユーザー エクスペリエンスを構築する際に役立つたくさんの新機能が含まれています。Google I/O での Android 12 関連のセッションに関するまとめとリンクについては、Android 12 Beta 2 の投稿をご覧ください。すべての新しい機能と API の詳しい説明は、Android 12 デベロッパー サイトをご覧ください。
Android 12 の開発やテストには、ぜひ Android Studio Arctic Fox もお試しください。Android 12 の変更点によって影響を受ける可能性があるコードを特定しやすいように、lint チェックも追加しています。たとえば、スプラッシュ画面のカスタム宣言、高精度の位置情報の使用がリクエストされた際の大まかな位置情報の権限、メディア フォーマット、高センサー サンプリング レートの権限などです。ダウンロード (英語) と設定を行うと、最新版の Android Studio を試すことができます。
今回の Beta 5 のリリースには、Android 12 の機能を試し、アプリをテストしてフィードバックを提供するために必要なすべてのものが含まれています。サポート対象となっている Pixel デバイスを登録するだけで、OTA(無線)でアップデートを入手できます。また、Android 12 に対応したアプリの開発を行うために、Android 12 SDK をセットアップしてください。
シャープなど、いくつかの主要メーカーのデバイスでも、Beta 5 を試すことができます。さらに幅広くテストしたい場合は、Android GSI イメージで Beta 5 をお試しください。デバイスをお持ちでない場合は、Android Emulator でテストできます。今回のアップデートは Android TV でも利用できる (英語) ので、最新の TV 機能を確認したり、新しくなった Google TV エクスペリエンスでアプリをテストしたりできます。
もうすぐ予定されているAndroid 12 公式版リリースにご期待ください!それまでの間は、引き続きフィードバックをお寄せください。プラットフォームの問題、アプリの互換性の問題、サードパーティ SDK の問題の送信には、各ホットリストを使うことができます。
Android 12 リリースを形作ることに貢献してくださっているデベロッパー コミュニティの皆さんに深い感謝を捧げます。皆さんから寄せられたたくさんのバグレポートや、皆さんが共有してくれた知見は、API の調整や機能の改善、重大なバグの修正、そしてユーザーやデベロッパーにとってよりよいプラットフォームの実現に役立っています。ありがとうございます。
Android 12 に対応した皆さんのアプリを楽しみにしています。
この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " Android 12 Beta 4 and Platform Stability " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
デベロッパーの皆さんにとって、Beta 4 は プラットフォームの安定版 を意味します。つまり、Android 12 の API とアプリに面する動作がすべて確定します。アプリやゲームにとっては、互換性と品質に注力していただく時期です。今年後半の公式リリースに間に合うように、互換性のあるアプリやゲームへのアップデート準備をお願いいたします。
Beta 4 は、Pixel デバイスで試すことができます。こちらから登録 (英語) するとOTA (無線)アップデートを受け取ることができます。以前登録している方は、自動的に今回のアップデートを受け取ります。ASUS、OnePlus、Oppo、realme、シャープ、ZTE など、いくつかのパートナーの一部のデバイスでも Android 12 Beta 4 を試すことができます。詳しくは android.com/beta をご覧ください。使用を開始する方法についての詳細は、Android 12 デベロッパー サイトにアクセスしてください。
Android 12 Beta 4 は、プラットフォームの安定版 に到達しました。これは、Android 12 のアプリに面する部分とその動作がすべて確定したことを示すマイルストーンです。公式の SDK と NDK API だけでなく、アプリに影響する可能性がある非 SDK インターフェースでも、アプリに面するシステム動作や制限が確定します。Beta 4 以降では、プラットフォームが変更されないことがわかっているので、安心して互換性アップデートをリリースできます。スケジュールの詳細はこちらをご覧ください。
すべてのアプリとゲームのデベロッパーは、最終リリース前にできるだけ早く最終の互換性テストを開始し、互換性アップデートを公開する準備をしてください。
すべての SDK、ライブラリ、ツール、ゲームエンジン デベロッパーの皆さんは、今すぐテストを始めて、できる限り早く互換性アップデートをリリースすることが非常に重要です。下流のアプリやゲームのデベロッパーは、皆さんのアップデートを受け取るまで作業できないかもしれません。互換性アップデートをリリースしたら、デベロッパーに向けてアナウンスしてください。
Android アプリの互換性とは、新しいバージョンのプラットフォームでアプリが意図したとおりに動作することを意味します。アプリの互換性は、デバイスかエミュレータに公開版のアプリをインストールしてテストするだけで確認できます。アプリの表示が問題なく、正しく動作すれば、それで終了です。そのアプリには互換性があります。
アプリの互換性テストは重要です。なぜなら、リリースごとにプラットフォームに必要な変更を行い、プライバシーやセキュリティを改善したり、OS 全体のユーザー エクスペリエンスを向上させたりしているからです。これにより、アプリに影響が生じる可能性もあります。そのため、すべてのアプリの動作の変更点についてのドキュメントを確認してテストし、ユーザーに互換性アップデートを公開する必要があります。アプリで優れたユーザー エクスペリエンスを確保するために、このレベルの品質は基本的かつ不可欠です。
デバイスを Android 12 にアップデートしたユーザーは、最新バージョンの Android やお気に入りのアプリやゲームを試してみたくなるでしょう。アプリやゲームが正しく動作しないと、大きな問題になり、結果的にアンインストールにつながります。
利用できる新しい API や機能はたくさんありますが、まずは現在のアプリをテストし、互換性アップデートをリリースするところから始めましょう。
Android 12 でのアプリの互換性テストは、Android 12 Beta 4 を実行しているデバイスに Google Play や他のソースから公開版のアプリをインストールするだけで行うことができます。そしてアプリのすべてのフローを試し、機能や UI の問題を探します。すべてのアプリが対象となる Android 12 の動作の変更点を確認し、集中的にテストを行ってください。特に注意すべき変更点は、以下のとおりです。
アプリのライブラリや SDK の互換性テストも忘れずに行ってください。問題を見つけた場合は、最新バージョンの SDK にアップデートするか、デベロッパーに連絡してサポートを受けるようお願いします。
現在のアプリの互換性のあるバージョンを公開したら、アプリの targetSdkVersion をアップデートするプロセスを開始できます。Android 12 をターゲットとするアプリの動作の変更点を確認し、互換性フレームワークを使って問題をすばやく検知します。以下に、テストが必要な変更点の一部を記載します(targetSdkVersion が 31 以上のアプリに適用されます)。
SCHEDULE_EXACT_ALARM
android:exported
テストでは、制限されている非 SDK インターフェースが使用されていないかも確認し、存在する場合は同等のパブリック SDK に移行します。制限されている API については、こちらをご覧ください。
今回のベータ版リリースには、Android 12 の機能を試し、アプリをテストしてフィードバックを提供するために必要なすべてのものが含まれています。サポート対象となっている Pixel デバイスを登録するだけで、OTA(無線)でアップデートを入手できます。また、Android 12 に対応したアプリの開発を行うために、Android 12 SDK をセットアップしてください。
ASUS、OnePlus、Oppo、realme、シャープ、ZTE など、いくつかの主要メーカーのデバイスでも Android 12 Beta 4 を試すことができます。Android 12 Beta に対応しているデバイスとパートナーの全リストは、android.com/beta に掲載されています。さらに幅広くテストしたい場合は、Android GSI イメージで Android 12 Beta 4 をお試しください。デバイスをお持ちでない場合は、Android Emulator でテストできます。
Beta 4 は Android TV でも利用できるので、ADT-3 デベロッパー キットを使って、最新の TV 機能を確認したり、新しくなった Google TV エクスペリエンスでアプリをテストしたりできます。詳しくはこちらをご覧ください。(英語)
数週間後には、最終テスト用のリリース候補として、最後のベータ版をお届けする予定です。
Android 12 Betaの詳細については、Android 12 デベロッパー サイトをご覧ください。