このシリーズでは、Android と Google Play の製品情報で、日本の皆さんに特に重要な記事を見やすくお届けするために、 グローバルで発表された 2 週間分のブログ記事の URL を、1 つのブログ記事にまとめます。
*リンク先は英語の記事になります。お手数ですが Chrome ブラウザの翻訳機能などを使って、投稿を日本語でご確認ください。
Android
Android Studio Koala Feature Drop が安定板に (Android Studio Koala Feature Drop is Stable!)
Android 15 が AOSP にリリース (Android 15 is released to AOSP)
Google Maps は user initiated data transfer API を利用してダウンロードの信頼性を 10% 向上 (Google Maps improved download reliability by 10% using user initiated data transfer API)
最初の Spotlight Week: Android 15 のご紹介 (Our first Spotlight Week: diving into Android 15)
TalkBack が Gemini Nano を使用して視力の弱いユーザーの画像アクセシビリティを向上(TalkBack uses Gemini Nano to increase image accessibility for users with low vision)
Android 15 の edge-to-edge 適用のためのインセット処理のヒント (Insets handling tips for Android 15’s edge-to-edge enforcement)
アプリの edge-to-edge UI をプレビューしてテストする (Preview and test your app’s edge-to-edge UI)
Jetpack Compose のタイプ セーフ ナビゲーション (Type safe navigation for Compose)
SAP は NavigationSuiteScaffold を 5 分で統合し、アダプティブ ナビゲーション UI を作成しました (SAP integrated NavigationSuiteScaffold in just 5 minutes to create adaptive navigation UI)
アダプティブ レイアウトを構築するための Jetpack Compose API がマテリアル デザイン ガイドラインを使用することによって安定版に (Jetpack Compose APIs for building adaptive layouts using Material guidance now stable)
ストリーミング Android 認証: Credential Manager がこれまでの API を統合(Streamlining Android authentication: Credential Manager replaces legacy APIs)
Jetpack Compose for TV がアルファ版から安定版に移行 (Migrating Jetpack Compose for TV from alpha to stable)
Google Play
#WeArePlay | 子供たちが自分の本を出版できるアプリ Estante Mágica (#WeArePlay | Estante Mágica, the app helping kids publish their own books)
Google Devs Japan の X (旧 Twitter) を
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Posted by Tamao Imura - Google Developer Marketing Manager, Japan
この記事は Vesna Doknic による Google Play Developers - Medium の記事 "Churn: acting before it’s too late" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
アプリのユーザーは、3 つの基本的なグループに分けることができます。それは、エンゲージメントがない(獲得戦略によって新たに引き寄せられたグループ)、エンゲージメントが増加中(利用維持戦略によって利用が促進されたグループ)、エンゲージメントが減少中(離脱阻止戦略によってつなぎ留められているグループ)の 3 つです。これらはすべて異なる戦略が関わっているので、獲得、維持、離脱阻止をまったく別の領域として考えることは理にかなっています。しかし、離脱との闘いは軽視されることが多く、獲得の増加や、エンゲージメントの高いユーザーの維持率を上げることで、相殺できたりするものと見なされがちです。
前回の記事(英語)では、どうすればデベロッパーが効果的な維持戦略を策定できるかについて説明しました。これは、エンゲージメントの高いユーザーを維持する可能性を高めることを狙った戦略です(さらに細かく掘り下げたレポート全文をご覧ください)。しかし、戦略やアプリがどれほど素晴らしいものであっても、いくらかのユーザーは離脱してしまうものです。
ユーザーの離脱は、目先の収益以上の損失を会社にもたらします。例えば、早い段階でユーザーが離脱すれば、そのユーザーの獲得コストは完全に無駄であったということになります。また、離脱したユーザーを再定着させることは可能ですが、それには新しいユーザーを獲得するよりも費用も時間もかかる可能性が高いです。
ユーザーを再定着させるには、そもそもユーザーの離脱を引き起こした問題を直接的に克服しなければなりません。そのコストを考えると、ユーザーを再定着させるよりも、最初からユーザーが離脱しないようにあらかじめ手を打っておくほうがはるかに効果的です。
それでは、どうすれば手遅れになる前に行動できるのでしょうか。
離脱を防ぐということは、離脱が起こる前に対処するということです。すなわち、警告システムを作り、離脱の兆候を特定して早い段階で行動するのです。ユーザーは一夜にして離れるわけではありません。離脱する前には、アプリの使い方が変わり始めます。そしてそれは、計測して特定することが可能です。この危険信号を特定するには、以下の様なデータを確認し、離脱するユーザーがどのような行動をとっているのかを調べます。
Quickbooks は、詳細なモデリングによって最近離脱したユーザーの行動を分析し、高い離脱率と相関性のある行動に注目した「ユーザー リスク プロフィール」を作っています。
これは 200~300 種類のアプリ内行動をまとめたもので、機能を使用しない、休眠の日数、重要指標を達成できない、などが含まれています。詳しい方法について知りたい方は、こちらの記事(英語)をご覧ください。
Quickbooks は、このような「点検」を行うことで、即座に介入して独自の方法で望ましい行動を促し、離脱のリスクを軽減できるようにしています。
離脱を予測できるようになったら、離脱する可能性が高いユーザーを特定してアプリに呼び戻すことを試みます。そのためには、ユーザーにアプリの価値を再認識してもらわなければなりません。既に使っている機能についてのリマインダーを表示したり、近くリリースされる機能に期待してもらったりすることも効果的です。
これを行う方法の 1 つは、ユーザーがアプリを使って既に実現したことを思い出してもらうことです。Yazio は、ユーザーの進捗を目に見える形で継続的に追跡し、離脱を防ぐ方策として、頻繁にお祝いの言葉を贈っています。進行状況バーと祝福の画面を使ってユーザーのモチベーションを上げ、目標の達成を促します。
可能な限りコンテンツをパーソナライズし、ユーザーに自分が大事にされていると感じてもらえるようにするのも効果的です。Mobills は、使用率が低下したユーザーに対し、そのユーザーに合わせたメッセージを送り、ギフトを提供したり応援するようにしています。
Lifesum も、ユーザーに合わせたメッセージを送っています。ただし、ユーザーが見落としている可能性があるものを強調します。つまり、重要な機能のリマインダーを重視し、ユーザーの使用率を維持できるように、あまり知られていない機能についてお知らせしています。
アプリで定期購入を導入している場合、その更新期間には常にリスクがつきまといます。ここで最も重要なことは、適切なタイミングで適切な兆候に基づいて行動することです。そのためには、定期購入期間が終了する数週間前または数か月前、まさに離脱を示す行動が起きているときに、その行動を特定する必要があります。兆候は思ったよりも早く見つかるかもしれません。
続いて、キャンセル以外の選択肢を確実に示して、そのことをユーザーにはっきりと伝えます。ユーザーは、より手頃な価格、または広告をベースにしたオプションが存在することを知らないかもしれません。ユーザーにキャンセルの理由を与えないようにしましょう。
オファーを行うときは、価値の見せ方を工夫してみましょう。定期購入の更新をユーザーに促すのは、難しいものです。どんなメッセージがユーザーの共感を得るかを判断するために、異なるメッセージを試してみてもよいかもしれません。コストやメリット、オプションを明確に提示すれば、ユーザーは選択肢を与えられたように感じて選びやすくなる可能性があります。また、実世界の同等なものとコストを比べれば、視野を広げて価値を見直してもらえるかもしれません。Yazio は、定期購入の月間コストが 1 日 1 杯のコーヒーや他のダイエット製品よりも安いことをアピールしています。
また、常に言えることですが、パーソナライズしたメッセージを送れば、ユーザーは自分が大事にされていると感じます。Quickbooks は、定期購入のキャンセル フローの途中で、ユーザーがアプリで実現したこと(1,000 マイルを移動したなど)や、費用を払ったにもかかわらずまだ使っていなかった機能を提示しています。
上記のステップを通して、注目すべきユーザー グループとそれらのグループの障壁を表す、離脱につながるさまざまな行動パターンを発見できるかもしれません。もちろん、一部のグループでは、離脱は避けられない可能性もあります。アプリが提供するサービスの価値を誤解したユーザーや、単にそのアプリでは事足りなくなったユーザーがそういったグループに当てはまるでしょう。そういったケースもあるので、再定着に向けたさまざまな努力をしているにもかかわらず活動のレベルが低いままであるユーザー グループではなく、価値をもたらしてくれるグループに注目するようにしましょう。完全に離脱をなくすことは不可能であることを忘れないでください。
この記事が、離脱を最低限に抑える戦略の立案にお役に立つことを願っています。ここでご紹介した戦略は、「どっちつかず」のユーザーを定着させるために役立ち、獲得戦略や維持戦略とともに、アプリを継続的に成長させるために欠かせないものです。 この内容についてもっと知りたい方は、以下の関連情報をご覧ください。