このシリーズでは、Android と Google Play の製品情報で、日本の皆さんに特に重要な記事を見やすくお届けするために、 グローバルで発表された 2 週間分のブログ記事の URL を、1 つのブログ記事にまとめます。
*リンク先は英語の記事になります。お手数ですが Chrome ブラウザの翻訳機能などを使って、投稿を日本語でご確認ください。
Android
8 月 27 日に配信した #TheAndroidShow の夏のエピソードをご覧ください (Tune in for our summer episode of #TheAndroidShow on August 27!)
Android への 16KB ページサイズの追加 (Adding 16 KB Page Size to Android)
#TheAndroidShow: ウェアラブル、折りたたみスマートフォン、Gemini など、Made by Google の最新情報を詳しくご紹介 (#TheAndroidShow: diving into the latest from Made by Google, including wearables, Foldable, Gemini and more!)
Google Pixel のレコーダー アプリが、Gemini Nano 搭載機能によりエンゲージメントが 24% 向上 (The Recorder app on Pixel sees a 24% boost in engagement with Gemini Nano-powered feature)
Instagram が Ultra HDR を早期導入、わずか 3 か月でユーザー体験を刷新 (The Recorder app on Pixel sees a 24% boost in engagement with Gemini Nano-powered feature)
Now in Android #109 (Now in Android #109)
Google Devs Japan の X (旧 Twitter) を
フォローして、今後のアップデートをお見逃しなく!
Posted by Tamao Imura - Google Developer Marketing Manager, Japan
Android Device Streaming : Samsung、Xiaomi、Oppo のデバイス ラボへの早期アクセスを発表 (Android Device Streaming: Announcing Early Access to Samsung, Xiaomi, and Oppo Device Labs)
効率的なレンダーパス ー Tile-Based Rendering Hardware について (Efficient Render Passes — On Tile-Based Rendering Hardware)
Google Pixel の最新スマートウォッチや折りたたみスマートフォンで特別な体験を創り出しましょう (Create exceptional experiences on Pixel’s new watches and foldables)
Google Play
#WeArePlay | Jakub がチェコ神話をゲームに取り入れた方法 (#WeArePlay | How Jakub is infusing Czech mythology into his games)
Google Devs Japan の X (旧 Twitter) をフォローして、今後のアップデートをお見逃しなく!
この記事は Maru Ahues Bouza による Android Developers Blog の記事 " Beta 1 Update for 12L feature drop! " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
昨年 10 月の Android Dev Summit では、タブレット、折りたたみ式、Chromebook などの大画面デバイスが成長を続けていることをお知らせしました。こういったデバイスで、新しい Jetpack API やツール、ガイドを通して優れたアプリ エクスペリエンスを構築しやすくする取り組みについてもお話ししました。さらに、大画面向けに構築された Android 12 のフィーチャー ドロップである 12L のデベロッパー プレビューについても紹介しました。
12L では、大画面向けのシステム UI を最適化して磨きをかけ、マルチタスクをさらに強力で直感的なものにし、何もしなくても見栄えのよいアプリになるように互換性サポートを改善しています。12L には、いくつかのデベロッパー向け新 API が含まれています。たとえば、空間オーディオやドラッグ&ドロップ関連のユーザー補助の改善などです。
12L の最初のベータ版は昨年 12 月にリリースしました。このフィーチャー ドロップは、今年初めに公開する予定です。皆さんのアプリを対応させるうえで、テストやフィードバックにご利用ください。Android Studio で Android エミュレータを設定すると、新しい大画面機能を試すことができます。12L はスマートフォンにも対応しています。こちらから登録すると、サポート対象の Pixel デバイスに 12L のベータ版 1 をインストールできます。Android 12 ベータ プログラムに引き続き登録している方は、自動的に 12L のアップデートを取得します。Lenovo との連携により、12L は Lenovo Tab P12 Pro タブレットでも試すことができます。利用可能なビルドやサポートに関する詳細は、Lenovo のサイト(英語) をご覧ください。
ベータ版 1 ビルドには、機能やユーザー エクスペリエンスの改善に加え、最新のバグの修正、最適化、2021 年 12 月のセキュリティ パッチが含まれています。デベロッパー向けの機能としては、すでに API は確定しているので、ベータ版 1 には正式版の 12L API(API レベル 32)、アップデートされたビルドツール、テスト用のシステム イメージが含まれています。つまり、アプリで 12L の機能をテストするために必要なものがすべてそろいます。
12L では、通知、クイック設定、ロック画面、概要、ホーム画面など、大画面デバイスの UI を洗練させることに集中的に取り組んでいます。たとえば、600dp 以上の画面では、スペースを有効活用するため、通知シェードやロック画面などのシステム領域で新しい 2 列レイアウトを利用します。
2 列レイアウトでは表示内容が多くなり使いやすさが向上
マルチタスクもさらに強力で直感的なものに進化しています。12L には、大画面用の新しいタスクバーが含まれており、ユーザーは即座にお気に入りのアプリに切り替えたり、ドラッグ&ドロップして分割画面モードに切り替えたりすることができます。なお、Android 12 以降では、アプリがサイズ変更可能かどうかに関係なく、どんなアプリでも分割画面モードで起動できます。分割画面モードでアプリをテストすることを忘れないようにしましょう。
アプリをドラッグ&ドロップして分割画面モードに
さらに、互換性モードの外観と安定性を改善し、レターボックス表示の際のユーザー エクスペリエンスを向上させるとともに、デフォルトでアプリの見栄えがよくなるようにしています。アプリで大画面向けの最適化が済んでいない場合でも、新しいレターボックス表示のテストは行うようにしてください。
大画面向けにアプリを最適化する際に、優れたユーザー エクスペリエンスを簡単に実現できる最新の API やツールをいくつか用意します。
以上の機能の詳しい内容や、その他の API やツールについては、大画面デベロッパー リソースをご覧ください。
12L フィーチャー ドロップは今年始めにデバイスに配信される予定なので、今がアプリを大画面向けに最適化する絶好の機会です。デベロッパーの皆さんには、さまざまなサイズのウィンドウの分割画面モードで、アプリの動作を確認しておくことを強くおすすめします。まだアプリを最適化していない方は、さまざまな画面の向きでどのように表示されるかを確認し、必要に応じて新しい互換性モード関連の変更点を試してみてください。
大画面機能を試してみる一番簡単な方法は、折りたたみ式またはタブレットの設定で Android Emulator を使うことです。こちらにすべての設定手順が記載されているので、ご覧ください。
大画面デバイスに 12L を書き込むこともできるようになっています。Lenovo との連携により、Lenovo Tab P12 Pro でも 12L のプレビュー ビルドを試すことができます。現時点で、Lenovo はデベロッパー プレビュー 1 ビルドを提供しています。今後数週間のうちにアップデートが公開される予定です。利用可能なビルドやサポートなど、完全な情報は Lenovo の 12L プレビュー サイト (英語) をご覧ください。
12L はスマートフォンにも適用されます。小さな画面では大画面機能を確認できませんが、ぜひこのフィーチャー ドロップによる最新の改善点をお試しいただければと思います。サポート対象の Pixel デバイスをこちらから登録すると、最新の 12L ベータ版アップデートを OTA (無線)で受け取ることができます。Android 12 ベータ プログラムに引き続き登録している方は、自動的に 12L アップデートを受け取ります。
12L の詳細やリリース スケジュールは、12L デベロッパー サイトをご覧ください。問題点やリクエストはこちらから報告できます。いつものように、皆さんのフィードバックをお待ちしています!
Reviewed by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Google Play
この記事は Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " 12L and new Android APIs and tools for large screens " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
タブレット、折りたたみ式デバイス、ChromeOS デバイスを合わせると、2 億 5000 万台を超える大画面デバイスが Android を実行しています。ここ 12 か月だけでも、1 億台近くの新しい Android タブレットがアクティベートされました。これは前年比 20% の増加です。現在最も成長が著しいデスクトップ プラットフォームである ChromeOS は、92% の増加率となっていますが、さらに、折りたたみ式デバイスも急増中で、前年比 265% 以上の成長を遂げています。すべて合わせれば、Android が動作しているアクティブな大画面デバイスは 2 億 5000 万台を超えます。その勢いを受けて、このようなデバイスで動作している Android を、ユーザーにとってもデベロッパーにとってもよりよい OS にするために、私たちは努力を続けています。
そこで 2021 年 10 月 27 日 (日本時間:10 月 28 日) の Android Dev Summit (英語、動画は日本語字幕あり) では、大画面に特化した Android 12 のフィーチャー ドロップについてお知らせしました。私たちはこれを 12L と呼んでいます。併せて、大画面向けの開発を容易にするための新 API や新ツール、ガイダンスも準備しています。さらに、Google Play で行っている変更についてもお話ししました。これにより、ユーザーは大画面に最適化されたアプリをこれまで以上に簡単に見つけられるようになります。ここでは、Android の大画面向け新機能について紹介しますので、ぜひお読みください。
先月、12L のデベロッパー プレビュー を提供しました。これは今後公開する予定のフィーチャー ドロップで、Android 12 を大画面でさらに快適に使えるようにするものです。このプレビューを使って、大画面関連の新機能を試したり、自分のアプリを最適化したり、フィードバックの送信が可能です。
12L では、通知、クイック設定、ロック画面、概要、ホーム画面など、大画面向けの UI 全般を改善しました。たとえば、画面領域を有効活用するため、600dp を超える画面では、通知シェードやロック画面、その他のシステム表示を新しい 2 列レイアウトで表示します。システムアプリも最適化されます。
2 列レイアウトによって表示できる内容が増加し、さらに使いやすいものに
また、マルチタスクをこれまで以上に強力で直感的なものにしました。12L では大画面で新しいタスクバーが搭載されるので、ユーザーはすぐにお気に入りのアプリに切り替えることができます。このタスクバーのおかげで、分割画面モードもこれまで以上にわかりやすくなり、タスクバーからドラッグ&ドロップするだけで、アプリを分割画面モードで実行できるようになります。また、Android 12 以降で分割画面モードの操作性を向上させるため、アプリがサイズ変更可能かどうかにかかわらず、すべてのアプリを自動的に分割画面モードに対応させます。
アプリをドラッグ&ドロップして分割画面モードで実行
さらに、互換性モードを改善して見た目と安定性を向上させ、レターボックス表示の快適さを向上させたほか、アプリのデフォルトでの外観も改善しました。レターボックス表示は、デバイス メーカーが簡単にカスタマイズできるようになっているので、カスタムの色や処理を設定したり、はめ込むウィンドウの位置を調整したり、カスタムの角丸を適用したりできるようになっています。
Android 12 のタブレットや折りたたみ式デバイスが次にまとまって登場するタイミングに間に合うように、12L のフィーチャー ドロップは来年の早い時期にリリースする計画です。以上のような機能を大画面デバイスに導入するため、私たちは既に OEM パートナーと協力して作業を進めています。近日中に 12L のデベロッパー プレビューが Lenovo P12 Pro (日本未発表) に搭載される予定なので、ご期待ください。数か月後には、この機能がデバイスに配信されます。今から大画面向けに最適化したアプリの準備を入念にしておきましょう。
デベロッパーの皆さんには、さまざまなサイズのウィンドウの分割画面モードでアプリがどのように動作するかを確かめておくことを強くお勧めします。まだアプリを最適化していない方は、画面の向きを変えたときにどう見えるかを確認し、新しい互換性モードの変更が適用される場合はそれを試してみましょう。12L には、大画面向け機能のほかにも、いくつかのデベロッパー向けの新 API や、新しい API レベルが含まれています。アプリに互換性を破る変更が起こらないように注意しているので、アプリのターゲットを 12L にしなくても Google Play 要件を満たすことができます。
12L を使ってみたい方は、Android Studio の最新プレビュー リリースから、12L Android Emulator のシステム イメージやツールをダウンロードしてください。機能と変更点を確認してアプリをテストする領域を判断し、プレビューの概要でスケジュールやリリースの詳細をご確認ください。問題やリクエストはこちらから報告できます。そしていつものように、フィードバックは大歓迎です。
12L はスマートフォンでも利用できますが、ほとんどの新機能は小さな画面では確認できません。現在、私たちはタブレット、折りたたみ式デバイス、ChromeOS デバイスに重点的に対応しています。今後のプレビューでは、Pixel デバイス向けに Android ベータ版への登録をオープンする予定です。詳しくは、developer.android.com/12L をご覧ください。
どんな画面にも適応する完全にアダプティブなアプリを作り始める時です。そして、それを今まで以上に簡単に実現できるようにしています。OS や Play でアプリの変更に対応できるように、デベロッパー プレビューと併せて API やツール、ガイダンスのアップデートを公開します。
アダプティブ UI をサポートするための第一歩は、小さな画面と大きな画面の両方でうまく動作するアプリを設計することです。私たちは、アプリの UI をあらゆる画面サイズに対応させる際に役立ててもらうため、新しいマテリアル デザインのガイダンス (英語) の作成を進めてきました。このガイダンスは、エコシステムでよく使われている一般的なレイアウト パターンをカバーしているので、さまざまなアイデアが得られるだけでなく、作業を加速することにもつながるはずです。
マテリアル デザインのガイドライン、アダプティブ UI パターン
最高のナビゲーション エクスペリエンスをユーザーに提供するには、ユーザーが使うデバイスのウィンドウ サイズ クラスに合わせたナビゲーション UI を提供する必要があります。私たちが推奨するナビゲーション パターンには、コンパクトな画面(compact)ではナビゲーション バー (英語) を使う、中程度(medium)以上の画面幅(600dp 以上)のデバイスクラスではナビゲーション レール (英語) を使う、などがあります。新たに公開したマテリアル デザインのガイダンス (英語) には、広い画面幅(expanded)のデバイス向けに、いくつかの大画面レイアウトのアイデアが掲載されています。たとえば、SlidingPaneLayout を使って実装できるリスト / 詳細構造などです。ガイダンスを参照して、ビューと Compose でアダプティブ UI 向けのナビゲーションを実装する方法をご確認ください。
フラグメントを使っている既存アプリに大画面に最適なレイアウトを適用する場合、ナビゲーション パターンを更新して SlidingPaneLayout を使うのはすばらしい方法です。しかし、多くの皆さんが複数のアクティビティに基づいたアプリを作っていることは承知しています。そういったアプリでは、Jetpack WindowManager 1.0 ベータ版 03 で新しくリリースしたアクティビティ埋め込み API を使うと、TwoPane ビューなどの新しい UI パラダイムに簡単に対応できます。現在、SlidingPaneLayout をアップデートしてこの API をサポートする作業を進めています。今後数か月間のアップデートに注目してください。
Jetpack Compose を使うと、大画面や多様なレイアウトを対象にした開発が楽になります。Compose の採用を始めているなら、大画面向けの最適化を行う絶好のチャンスです。
Compose は宣言型 UI ツールキットです。すべての UI をコードで記述するので、UI が利用できるサイズにどう適応すべきかを実行時に判断するのは簡単です。Compose がアダプティブ UI の開発に特に向いているのはそのためで、画面サイズやコンポーネントの違いによる UI の変更にとても簡単に対処できます。Compose でアダプティブ レイアウトを構築するためのガイドでは、知っておくべき基本的な事項について説明しています。
Jetpack WindowManager ライブラリを使うと、下位互換性のある形でアプリのウィンドウを操作し、すべてのデバイスを対象としたレスポンシブな UI を開発できます。新機能は以下のとおりです。
アクティビティを埋め込むと、たとえばリスト / 詳細パターンなど、複数のアクティビティを一度に表示することで、大画面で利用できるようになる広い表示領域を有効活用できます。その際、アプリのリファクタリングはほとんど、あるいはまったく必要ありません。並べるか重ねるかなど、アプリにどのようにアクティビティを表示するかは、皆さんが決定します。具体的には、XML 構成ファイルを作成するか、Jetpack WindowManager API を呼び出します。あとはシステムが対応して、作成した構成に基づいて表示方法を決めてくれます。
アクティビティの埋め込みは、折りたたみ式デバイスでもシームレスに動作します。デバイスを折りたたんだり広げたりすると、それに応じてアクティビティが重なったり並んだりします。アプリで複数のアクティビティを使っている方は、アクティビティの埋め込みを使って大画面デバイスでのユーザー エクスペリエンスを向上させることができます。アクティビティ埋め込み API は、Jetpack WindowManager 1.0 ベータ版 03 以降のリリースで試すことができます。詳しくはこちらをご覧ください。
Jetpack WindowManager でアクティビティを埋め込む
ウィンドウ サイズ クラスは、綿密に検討されたビューポートの一連のブレークポイントで、サイズ変更可能なアプリでのレイアウトの設計、開発、テストに利用できます。ウィンドウ サイズ クラスのブレークポイントは、compact(コンパクト)、medium(中程度)、expanded(広い)の 3 つのカテゴリに分かれています。これらは、エコシステムのデバイスの大部分を表しつつ、レイアウトのシンプルさと特異なユースケースにアプリを最適化できる柔軟性との間でバランスをとるように設計されています。WindowSizeClass API は、近日中に Jetpack WindowManager 1.1 で公開される予定です。これにより、レスポンシブ UI の構築がさらに簡単になります。詳しくはこちらをご覧ください。
Jetpack WindowManager のウィンドウ サイズ クラス
WindowManager では、折り目やヒンジなど、さまざまなウィンドウ形状に対応した一般的な API サーフェスも提供されます。折りたたみ対応のアプリでは、折り目やヒンジの部分を避けてウィンドウのコンテンツを表示したり、折り目やヒンジの部分を自然なセパレータとしてうまく活用したりできます。アプリを折りたたみ対応にする方法は、こちらのガイドをご覧ください。
Android アプリは、あらゆるデバイス、そしてあらゆるカテゴリに適応できるように構築すべきです。そこで、Android Studio 全体を対象として、UI やレイアウトの設計、開発、テストを行うたくさんのツールに、リファレンス デバイスを導入します。リファレンス デバイスは 4 つあり、それぞれスマートフォン、大型折りたたみ式デバイスの内側ディスプレイ、タブレット、デスクトップを表します。マーケットのデータを分析して設計したもので、人気のデバイスや急成長中のセグメントを表しています。また、リファレンス デバイスを規定したことで、新しい WindowSizeClass のブレークポイントを使ってアプリがさまざまなよくあるブレークポイントの組み合わせに対応して動作することを確認できるようになります。そのため、アプリができる限り多くのユースケースをカバーすることを保証できます。
リファレンス デバイスの定義
大画面向け UI の対応を始める際に、どこから手を付けてよいかわからない方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、まず新しいツールを使って、大画面デバイスで起こりうる問題を確認しましょう。Android Studio Chipmunk では、レイアウト検証によって先回りで UI について警告や提案を行ってくれる新しいビジュアル lint チェックツールを開発しています。どのリファレンス デバイスが影響を受けるかもわかるようになっています。
リファレンス デバイスの各クラスが表示されたレイアウト検証ツール
ランタイムでアプリをテストする場合、Android Studio Chipmunk (英語) に搭載されているサイズ変更可能な新しいエミュレータ構成を使うことができます。サイズ変更可能なエミュレータを使うと、4 つのリファレンス デバイス(スマートフォン、折りたたみ式、タブレット、デスクトップ)をすばやく切り替えることができます。これにより、設計時にレイアウトを検証したり、ランタイムで動作をテストしたりする操作が簡単になります。どちらの作業にも、同じリファレンス デバイスを使うことができます。サイズ変更可能なエミュレータを新規作成するには、Android Studio の Device Manager を使って新しい仮想デバイスを作成し、Resizable デバイス定義と Android 12L(Sv2)システム イメージを選択します。
サイズ変更可能な Android Emulator
タブレット、折りたたみ式、ChromeOS の各デバイスに最適なアプリを簡単に探せるようにするため、ユーザーのデバイスに最も適したアプリを目立たせるように Play を変更します。
現在、それぞれのアプリの品質を大画面アプリ品質ガイドライン (英語) に照らして評価する新たなチェックを追加する作業を行っています。これにより、デバイスに最適なアプリが目立つようになります。Play ストアで大画面のユーザーが大画面に最適化されていないアプリを表示した場合、そのアプリのストア掲載情報ページに通知を表示する予定です。
加えて、既にお知らせしたように、アプリの評価にも大画面専用の評価を導入し、大画面デバイスでアプリがどう動作するかをユーザーが評価できるようにします。以上の変更は来年に実施する予定です。皆さんがアプリの準備を始められるように、あらかじめお知らせいたしました。
また、Google Play で Google のビジネスモデルを進化させてデベロッパーのニーズに応えるための取り組みを紹介した記事も忘れずに確認しておきましょう。
大画面や折りたたみ式デバイス向けの開発を始めるうえで役立てていただけるように、私たちはビューにも Compose にも対応します。新規アプリや既存アプリで異なる画面サイズをサポートする方法、ビューと Compose の両方でナビゲーションを実装する方法、折りたたみ式デバイスのメリットを活用する方法などを紹介したガイダンスの追加や改訂も行っています。ビューのサポートの大画面ガイドのセクション、または Compose ガイドのセクションをご覧ください。
コードほど雄弁なものはありません。以下のサンプルは、レスポンシブ UI に対応するように更新しています。
実践的な演習を行いたい方は、Codelab で、アップデートされた Jetpack WindowManager による折りたたみ式デバイスとデュアル スクリーン デバイスのサポートをご覧ください。
この記事は The Android Team による Android Developers Blog の記事 "Android @ Google I/O: Recapping building across devices" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
今年の Google I/O では、どのようにすれば、アプリで大小さまざまな Android の画面を活用できるかについてお話ししました。この記事では、見逃してしまった方のために、知っておくべき重要なことをご紹介します。
※日本語字幕に対応しています
タブレット、折りたたみ式デバイス、Chrome OS ノートパソコンなどの大画面でもうまく動作するアプリを開発することが、今までになく重要になっています。既に 2 億 5000 万台以上の大画面 Android デバイスが使われています。また、新しい折りたたみ式デバイスによってマルチタスクがさらに簡単になり、ハンズフリー アクティビティに対応したテーブルトップ モードなど、新たなエクスペリエンスが登場しています。Samsung Galaxy Z Fold2 のテーブルトップ モードで動作する Disney+ の例をご覧ください。
どんなデバイスのサイズにもシームレスに対応できるアプリの設計も、今までになく簡単になっています。たとえば、Jetpack Compose や ConstraintLayout を使ってレスポンシブ レイアウトを作成し、Chrome OS や折りたたみ式デバイスでサイズを動的に変更できます。さらに、どこに指を置くかなど、ユーザーが大画面をどのように使うかを調査したうえで、そのようなエクスペリエンスを簡単に実現できる API やツールを提供しています。
また、Android プラットフォーム、Chrome OS、Jetpack WindowManager もアップデートし、デフォルトの状態でのアプリの動作を向上させています。たとえば、デフォルトで多くの UI 要素に最大幅の値が設定されるようになったので、大画面での見栄えがよくなります。また、Display API の変更によって、既存のアプリが WindowManager を使ってウィンドウ指標を問い合わせなくても、折りたたみ式デバイスで正しくレンダリングされるようになっています。
大画面での開発サポートについての詳細は、以下の I/O セッションをご覧ください。すべての動画が日本語字幕に対応しています。
さらに詳しく知りたい方は、折りたたみ式デバイス、タブレット、大画面の最新情報のブログ記事や、エンゲージメントを向上させて評価を上げた Google Duo のケーススタディ(英語)をご覧ください。
これまでの Wear プラットフォームで最大のアップデートについてご紹介しました。このアップデートには、美しく高品質なウェアラブル エクスペリエンスを実現するために役立つ新しい機能や API、ツールが追加されます。
開発を効率化できる新しい Jetpack API も登場しました。Tiles ライブラリを使うと、特によく使う情報やアクションにすばやく直感的にアクセスできるようになります。また、もう 1 つの注目すべき追加機能が Ongoing Activities API です。これを使うと、アプリを閉じた(音楽の再生などの他のタスクを始めた)ユーザーをアプリに引き戻すことができます。現在、どちらのライブラリもアルファ版です。
健康とフィットネス向けの新たな API 群もリリースしました。デバイスのセンサーとそれに関連するアルゴリズムとの間を仲介してくれるので、アプリがアクティビティ、エクササイズ、健康に関連する高品質なデータを利用できるようになります。現在、Health Services プラットフォームのアルファ版が公開されています。
Android Studio Arctic Fox Beta をダウンロードすると、新しい Wear システム イメージのデベロッパー プレビューを試し、新しいプラットフォームでアプリの準備を始めることができます。さらに詳しく知りたい方は、以下の I/O セッションをご覧ください。すべての動画が日本語字幕に対応しています。
また、ブログ記事(英語)や、Spotify の Wear 開発ケーススタディも併せてご覧ください。
現在、Android TV OS は、毎月 8000 万台以上のアクティブなデバイスで使われ、米国では 80% の成長を遂げています。また、Android TV OS は、昨年秋に登場した Google TV エクスペリエンスの中核を担っています。Google TV は、Chromecast with Google TV、Sony のスマート TV、タブレットを含む Android デバイスのアプリなどのストリーミング デバイスで利用できます。
今年の I/O では、Android TV OS での開発を簡単にするいくつかの新しいツールや機能について発表しました。
以上のリリースにより、幅広いデバイス構成でアプリの開発やテストを簡単に行えるようになるだけでなく、最新の Android 12 や Google アシスタント、Cast 機能が TV で利用できるようになります。詳しくは、I/O の What's new in Android TV and Google TV セッションをご覧ください。なお、動画は日本語字幕に対応しています。
Android Auto のアプリは、多くの最新の自動車に搭載されているインフォテインメント ディスプレイに接続できます。これをさらに簡単にするために、先日、Jetpack の一部として Android for Cars App Library を公開しました。このライブラリを使うと、対応する自動車にナビゲーション、EV 充電スポット、駐車場のアプリを組み込めるようになります。
今後は、さらにアプリのカテゴリを拡張する予定です。Android Auto にアプリを提供することに興味がある方は、こちらのフォームから登録をお願いします。g.co/androidforcars にアクセスすると、早速今日から Android for Cars App Library をお使いいただけます。詳しくは、I/O の What’s new with Android for Cars セッションか、ブログ記事(英語)をご覧ください。
この記事は Oscar Wahltinez による Android Developers Blog の記事 "What's new in foldables, tablets, and large screens" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
ユーザーは より大きな画面で、かつ、1 台のデバイスのみを活用し、より多くのことができることに価値を見出しています。大画面デバイスに対応したアプリは、その価値をさらに高めることができます。
折りたたみ式デバイスは、大きな画面を持つデバイスの使い勝手を向上させました。タブレットのような画面サイズのデバイスをポケットに入れて持ち運べる様になり、従来型のスマートフォンでは実現の難しかった使い方ができるようになります。アプリのエコシステムへの影響について考えると、とてもワクワクします。このハードウェアの大きな変化は、スマートフォンで新しくできるようになることがあるに違いない、という期待をもたらしているからです。私たちは、この大画面化の流れは、タブレットにも及ぶと考えています。同じようなアプリ エクスペリエンスでも、画面の大きいデバイスで操作した場合は、段違いに評判が良くなります。
このブログ記事では、大画面向けにアプリを準備するときに何をすべきか、アプリの開発を効率化する最近のアップデートについてご説明します。まずはじめに、大画面についての私たちの考えと、アプリを最適化するべき理由についてお話しします。
この 1 年で、各社が新しい折りたたみ式デバイスやタブレットを発表しています。また、ユーザーが自宅で新型デバイスを使ってより多くのことをしようとしているため、需要も増加しています。つまりデベロッパーの皆さんは現在、Android の大画面デバイス向けにアプリを開発すると、2 億 5,000 万台以上のアクティブな折りたたみ式デバイス、タブレット、Chromebook にリーチすることができます。タブレット の売上は 2020 年に16% 増加し、アナリストは 2023 年までに 4 億台以上の Android タブレットが登場すると予想しています。また、Android アプリは、現在 2 番目に人気のあるデスクトップ OS である ChromeOS でも動作します。
大画面化によって、ユーザーのデバイスとの付き合い方が変わりつつあります。このようなデバイスでは、メモを見ながらスライドデッキを編集したり、夜の外出に備えておすすめのレストランを調べたり、友達とチャットしながらビデオを見たりすることができます。ここでは、アプリを大画面に対応するためにサポートしなければならない機能である、基礎レベルのサポートについて説明します。大画面に対応するためには、主に 大きく分けて 3 つのカテゴリに注目します。
これらについて以下にまとめますが、詳しくは大画面アプリの品質ガイドラインを必ずご覧ください。
最初のステップは、アプリを確実に大画面向けに設計することです。これを簡単にするために、特定のウィンドウサイズのブレイクポイントとデバイスクラスを定義して、デベロッパーが最適化できるようにしました。最短のサイズが 600dp 以上のディスプレイにはタブレットレイアウトを追加し、アプリが端から端まで表示されるようにします。また、大画面は横向きで使用されることが多いため、デベロッパーはアプリが縦向きと横向きの両方で使用されるように考慮する必要があります。画面のスペースをより有効に活用できるように、マテリアル アダプティブ コンポーネントをご用意しました。詳しくは後ほどご説明します。
分割画面(またはマルチウィンドウモード)への移行や、ドラッグ&ドロップのようなジェスチャーによる操作は、ユーザーが大画面デバイスでシームレスに動作することを期待する、自然なインタラクションになりつつあります。
アプリのサイズを変更可能にすることで、アプリをシームレスにマルチタスク対応にできます。また、画面の折りたたみ/ 展開イベントを適切に処理し、アプリをマルチウィンドウモードに対応させることで、アプリがレターボックス表示になることを防げます。
多くの人は生産性を高めるためにより大きな画面を使います。そのため、タブレットは基本のキーボード、マウス、スタイラスの使用をサポートする必要があります。
Jetpack と Material Design ライブラリの UI コンポーネントをアップデートし、スマートフォンの UI を大画面に拡大しても柔軟なユーザー エクスペリエンスを開発できるようになりました。
アプリを大画面に最適化するときに最もよく使われるアダプティブ レイアウトの 1 つが、一覧・詳細UI です。例えば、メッセージングアプリでは、片側にメッセージを一覧表示し、もう片側にメッセージの詳細を表示します。
SlidingPaneLayout ライブラリのアップデート版を使うと、小さな画面では上下に重なってしまう UI も、簡単に横に並べることができます。2 ペインスタイルのレイアウトをサポートするためにアップデートされた SlidingPaneLayout は、2 ペインの幅を使って UI のレイアウトを決定します。これは、コンテンツの幅と利用可能なスペースに基づいて、横に並べることができるかどうかを自動的に判断して実行します。例えば、リストペインの 最小幅が 200dp、詳細ペインが 400dp 必要と測定された場合、SlidingPaneLayout は、少なくとも 600dp の幅が利用可能であれば、自動的に2つのペインを横に並べて表示します。
折り目やヒンジなどのディスプレイの特徴を認識する機能も追加しました。例えば、ヒンジ付きのデバイスで画面の一部が遮られている場合、自動的にコンテンツをどちらかの画面に配置します。
ロックモードも導入しました。ロックモードでは、ペインが重なったときのスワイプ動作をコントロールできます(プログラムによる切替もサポートされます)。例えば、ユーザーがスワイプで空のペインに移動するのを防ぐために、リストのアイテムをクリックしてそのペインの情報を読み込ませ、スワイプでリストに戻れるようにすることができます。2 つのビューを横並びで表示する大きさがある折りたたみ式デバイスやタブレットでは、ロックモードは無視されます。
垂直ナビゲーション レールは、機能的にはボトム ナビゲーションと同等で、より大きな画面のナビゲーションの使用感を改善し、UI のサイズを調整する時に、NavRail が指が届く範囲内に配置することをサポートします。スマートフォンは下向きに持つユーザーが多いですが、タブレットなどより大きいサイズのデバイスは横向きに持つことが多いからです。
例えば、縦スクロールが重要なアプリの場合に、NavRai lが役立ちます。このような場合、ナビゲーション バーが下部にあると表示できるコンテンツの量が減ってしまいます。特に、タブレット デバイスを横向きに使っている場合に、より顕著になります。
他にも、複数のコンポーネントをアップデートしました。アプリを大画面対応するときの最大の落とし穴の 1 つは、UI要素が画面全体に引き伸ばされることです。これを防ぐために、この問題が最も多く発生する要素、例えば下のような要素にデフォルトのmax-width を追加しました。
今後、他の要素にも同じ対応を行う予定です。これらの変更により、独特のデフォルトが提供され、アプリを大画面デバイス対応にし、アプリのレイアウトが崩れないようにサポートします。追加設定は必要ありません。コンポーネントのサイズ制限に関する詳細は、マテリアル デザイン ガイドラインをご覧ください。
UI のサイズ調整をサポートするコンポーネントのアップデートだけではなく、これらのデバイスでより良いエクスペリエンスを開発するための WindowManager Jetpack ライブラリを提供しています。このライブラリは、現在アルファ版が公開されており、折りたたみ式デバイスやタブレットをはじめとするさまざまなデバイスタイプに対応する一般的な API サーフェスを提供しています。
WindowManagerを使用すると、折り目やヒンジなどのディスプレイの特徴を検出することができます。また、そのディスプレイ機能がアプリにどのような影響を与えるかについての情報も提供されるので、最適なエクスペリエンスを生み出すことができます。例えば、ユーザーが動画を見ているときにデバイスがテーブルトップ モードに折り畳まれた場合、折りたたみ式デバイスの状態変化に反応します。
WindowManager では、API レベル 14 以降の下位互換性のある方法で、現在および最大の WindowMetrics 情報を取得する便利なメソッドもいくつか提供します。
アプリは、各デバイスに適切にコンテンツを表示するために、画面またはディスプレイのサイズを決定する必要があります。WindowMetrics API を導入したため、ディスプレイ サイズに関連する多くのメソッドが非推奨となりました。下位互換性のある代替手段として、Window Manager Jetpack ライブラリを使用する必要があります。
Android 10 では、「トップの再開アプリ」が 1 つになり、複数の再開アプリを同時に実行することが可能になりました。ほとんどのアプリケーションは、アップデートの必要なくこの変更の恩恵を受けます。ただし、マイクやカメラなどの排他的なリソースを使用しているアプリケーションは例外です。詳細については、以前のブログ記事(英語)をご覧ください。
アプリを大画面に最適化することで、ユーザー エクスペリエンスが改善され、ビジネスの成果につなげることができます。Google Play では、大画面での利用機会を活用するアプリが増えています。例えば、Google Duo は、タブレットと折りたたみ式デバイスのサポートを実装してユーザー エクスペリエンスを向上させ、アプリの評価とユーザー エンゲージメントの向上に繋がりました。
Google Duo の折りたたみ式デバイス対応最適化エクスペリエンス(Samsung Galaxy Z Fold2 など)
Google Duo のユーザー エクスペリエンスの向上に加えて、多くのアプリでアダプティブ レイアウトを採用し、大画面や折りたたみ式デバイスでの利用が可能になりました。
折りたたみ式デバイスおよび大画面デバイスの詳細については、以下の関連情報も併せてご覧ください。
この記事は Karen Ng、Jacob Lehrbaum による Android Developers Blog の記事 "What's new for Android developers at Google I/O" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Android デベロッパーの皆さんは、世界中の人々を喜ばせるエクスペリエンスを作り出そうと日々努力を重ねています。人々がこれまでになくアプリを必要としている今、期待も大きくなり、デベロッパーとしての仕事の難易度も高まっています。私たちは Google I/O で、デベロッパーの皆さんをサポートするためにリリースした新機能をいくつか発表しました。過去最大級のデザイン変更を行った Android 12 や、高品質の優れたアプリ開発をサポートする Jetpack、Jetpack Compose、Android Studio、Kotlin などです。また、ウェアラブルデバイスや大画面対応が進むデバイスを通して、ユーザーによるアプリの使用シーンを広げるお手伝いをしています。こちらの Developer Keynote でもカバーしていますが、この記事でいくつかをハイライトしてご紹介します。
Android 12 は最初のベータ版のロールアウトがはじまったばかりですが、素晴らしい機能が満載です。ユーザーの安全のための機能である、Bluetooth や推定位置情報の利用許可、優先ジョブやスタートアップ アニメーションなどといったパフォーマンスの改善、よりインタラクティブなウィジェットやストレッチ オーバー スクロールなどの楽しいエクスペリエンスまで、このリリースで Android は過去最大級のデザイン アップデートをしています。
Android 12 Beta 1 の内容の詳細についてはこちらをご覧ください。内容をご確認いただき、年内公開のコンシューマ リリースに向けて、アプリの準備を始めてください。今すぐベータ版をダウンロードして、あなたのアプリでお試しください。
ここ数年間、私たちは Android 開発エクスペリエンスを進化することに取り組んできました。デベロッパーの皆さんのフィードバックに耳を傾け、フィードバックにオープンであり続けました。それが、Android の特徴だからです。しかしながら、自分たちが正しいと信じることに関しては、妥協しないよう心がけてきました。このことは、Android Studio(デベロッパーに合わせることができる高性能 IDE) 、Kotlin(より少ないコードでより多くのことを実現できるプログラミング言語)、Jetpack ライブラリ(後方互換性でモバイルに関連する最も難しい問題を解決するライブラリ)を通して、おわかりいただけるでしょう。
このオファリングの次のステップは Jetpack Compose、あらゆる Android デバイス向けの優れたアプリを簡単に構築できる最新 UI ツールキットです。私たちは、ここ Google I/O で 2 年前に Compose を発表し、それ以来新しいバージョンを公開しながら強化を重ね、フィードバックに耳を傾け、反映させてきました。今年はじめに公開した Compose Beta 版 では、世界中のデベロッパーの皆さんが、すばらしく革新的なエクスペリエンスを提供するアプリを通常の半分ほどの時間で作り出すことも実現されています(株式会社メルカリのケーススタディ)。また、Compose を使ったコンテストである #AndroidDevChallenge へのデベロッパーの皆さんからの熱い反響に、私たちはとても感動しました!
次回の Material You のアップデート(詳細はこちら)では、新しい マテリアル コンポーネントを追加し、大画面に対応する開発をさらにサポートする予定です。短期間で楽に素晴らしい UI を作成できるようになります。Compose のテストは最後の追い込み中です。1.0 Stable は 7 月にリリース予定です。ご準備ください。
公式の強力な Android IDE の最新リリース、Android Studio Arctic Fox (2020.3.1) Beta が、2021 年 5 月 19 日(現地時間 5 月 18 日)に公開されました。より楽に、より短期間で良質なアプリを開発できるようデベロッパーをサポートする IDE です。このツールスイートを提供しアップデートすることで、私たちは 3 つの主要テーマを強化してきました。そのテーマとは、UI 設計期間の短縮、新しいデバイスへのアプリ拡張、デベロッパーの生産性向上です。この最新リリースと Compose を合わせて使うことで、最新の UI を作成することができます。複数のデバイスでのテスト結果をご覧ください。そして App Inspector で、デバッグ データベースとバックグラウンド タスクを最適化してください。また、Accessibility Scanner (ユーザー補助検証ツール)を用いるとアプリがより使いやすく、Memory Profiler を用いるとアプリがより高性能になります。開発期間短縮のため、Android Gradle プラグイン 7.0、新しい DSL、さまざまな API を用意しました。Android Studio アップデートの詳細についてはこちらをご覧ください。
最近の調査によると、Kotlin はいまや、プロの Android デベロッパーに最も使われている第 1 言語です。実際、Google Play Store の 120 万以上のアプリで Kotlin が使用されています。これには、トップ 1000 アプリの 80% が含まれます。Google でも、Kotlin は愛されています。Drive、Home、Maps、Play など 70 以上の Google アプリで Kotlin が使用されています。そして Kotlin の注釈処理のために新しく作られた、まったく新しいネイティブソリューション、Kotlin Symbol Processing が本日リリースされました。Kotlin のコードを直接解析するための、強力だがシンプルな API です。Room のようなライブラリで最大 2 倍の速度を誇ります。
Android Jetpack で開発されたライブラリ スィートを利用すると、ボイラープレート コードが減り、本来のコードに集中することができます。現在、トップ 10,000 アプリの 84% 以上で Jetpack ライブラリが使用されています。そして 5 月 19 日(現地時間 5 月 18 日)、Jetpack 向けの新リリースがいくつか公開されました。アプリをリリースする前にアプリの起動に影響を与える大きなインタラクションやジャンクを把握するための Jetpack Macrobenchmark(Alpha)、Jetpack DataStore(Beta)を介してデータをより効率良く維持するための新しい Kotlin Coroutines API などです。Android Jetpack のアップデートの詳細についてはこちらをご覧ください。
最新の Android 開発環境を構築する上で、私たちが心掛けているもっとも大事なことは、これらのツールを提供することで 皆さんがより容易に Android の次の時代を切り開いていけるようにするということです。そしてそれは、電話と各種デバイス(テレビ、自動車、時計、タブレット)が接続し、連携することで生まれる新たな世界を実現することに他なりません。
今日 5 月 19 日(現地時間 5 月 18 日)から私たちは、ウェアラブルにむけて大きな一歩を踏み出します。まず、Samsung と合同で Wear と Tizen の長所を組み合わせた統合プラットフォームを構築すると発表しました。次に、刷新した Google アプリによる新しいコンシューマ エクスペリエンスをベストプラクティスとして共有しました。3 つめとして、Fitbit の世界クラスの健康フィットネス サービスをプラットフォームに取り入れることにしました。これは、Android デベロッパーにとっては、手が届く範囲が広がること、そしてモバイルアプリを素晴らしいものとする既存のスキル、ツール、API のすべてを使えることを意味します。結果として、世界中の人に使われる単一のウェアラブルプラットフォームが構築されるのです。
Wear 向けの新しい Jetpack API は、小型スクリーン用に調整し、バッテリーの寿命を伸ばすために設計しました。Jetpack Tiles API を使えば、Wear エコシステムの中のあらゆるデバイス向けカスタムタイルを作成できます。他にも Wear での開発を支援する新しい機能がたくさんあります。Samsung と共同してつくられた健康フィットネス向けの新しい API セットを使用すると、センサーやメトリクス計算のデータ コレクション(心拍数、カロリー、毎日の移動距離など)が、1 つの信頼できるデータソースから取得された、無駄のない、一貫性を持った、正確なデータになります。これらすべてが新しいツールにまとめられて、Android Studio Arctic Fox Beta でリリースされています。アプリをテストするための簡易なペアリングや、エミュレータでの仮想の心拍数センサーまで揃っています。アプリが配信されたら、ユーザーは、大きくアップデートされアプリの見つけやすさも向上した Google Play で、 より容易に Wear アプリの世界を楽しむことができます。Wear アップデートの詳細については、こちらをご覧ください。
タブレット、折りたたみ式デバイス、Chrome OS ノートパソコンなど、スマホのコンテンツをより大きな画面で体験するユーザーが増えています。人々は、家族や友人とのつながりを保ったり、学校に行ったり、リモートワークしたりする目的で、大型画面デバイスにますます依存するようになっています。実際に使用されている大型画面の Android デバイスは 2 億 5000 万台を超えています。Chrome OS は昨年、PC 市場の成長率の 5 倍、前年比で +92% 成長しました。その結果、Chrome OS は最速の成長を遂げて、2 番目に人気のデスクトップ OS になりました。この機会を掴むべく、大型画面でのエクスペリエンスをより簡単に最適化するための API と各種ツールを用意しました。たとえば、SlidingPaneLayout 1.2.0 と新しい垂直ナビゲーション レール コンポーネントを使うと大きくなった空間に合わせてコンテンツのサイズが自動調整されます。コンポーネントの幅を最大化することで UI が間延びしないようにします。また、プラットフォーム、Chrome OS、および Jetpack windowmanager がアップデートされたため、デフォルトでもアプリが問題なく動作します。詳細についてはこちらをご覧ください。
以上のことは、高品質の Android アプリを構築しやすくする、新しい方法のほんの一部です。5 月 19 日(現地時間 5 月 18 日)以降、私たちは Android と Google Play に関するテクニカル セッションを 20 以上公開し、バックグラウンド タスク、プライバシー、Android における機会学習、Android 12 に備えるトップ 12 のヒントなど、さまざまなトピックを扱います。自動車、テレビ、ウェアラブルの構築を担当する方のためのセッションもあります。こうしたセッションなどのすべての情報は、I/O の Web サイトにあります。今年の Google I/O では、セッションやニュースだけでなく、Google 関係者や他のデベロッパーとバーチャルにつながることができる楽しい仕掛けがたくさんあります。I/O Adventure の Android ドームをチェックしてください。新しいブログ投稿、ビデオ、コードラボなどをご覧いただけます。Jetpack Compose スキルを試したり、ドーム内部の自動車を巡るバーチャルツアーにもご参加ください!(注:会期外でアクセスできないプログラムがありますのでご了承ください)
Reviewed by Yuichi Araki - Developer Relations Team and Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Google Play