この記事は Maru Ahues Bouza による Android Developers Blog の記事 " 13 Things to know for Android developers at Google I/O!" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
何かを作ってすぐ、スマートフォンだけでなく、テレビ、自動車、タブレット、スマートウォッチを含め、世界の数十億の人々に届けることができるプラットフォームは多くはありません。今年の Google I/O では、このチャンスを最大限に活用していただけるように、Android がたくさんの方法で皆さんをサポートしていることを説明しました。また、最新の Android 開発が、可能な限り多くの共通性をもたせることで、日常生活で使用するあらゆる場面に適したエクスペリエンスを短時間で、かつ簡単に作成できるようになっていることにも触れました。
ここでは、Android デベロッパーが知っておくべきことの上位 13 をまとめています。Jetpack Compose やタブレット、Wear OS、そしてもちろん Android 13 も含まれています! Android の I/O プログラムには、26 のテクニカル セッションと 4 つのワークショップが含まれています。さらに、もう 1 つの #TheAndroidShow (動画/英語) のエピソードとして、Android ライブ Q&A も開催しました。#AskAndroid を使って質問されたツイートはエキスパート チームがライブ配信 (動画/英語) で回答しました。
Android の最新 UI ツールキットである Jetpack Compose は、ダウンロード可能フォント、LazyGrids、ウィンドウ インセット、ネストされたスクロールの相互運用性など、さらに高度なユースケースを実現する API を提供し続けています。また、Live Edit、再コンポーズのデバッグ、アニメーション プレビューといった機能を搭載したツールもサポートします。詳細はブログ投稿をご覧ください。
Android Studio Dolphin ベータ版と Electric Eel Canary を使うと、より多くのことを短時間で行うことができます。Android Studio Dolphin には、Jetpack Compose や Wear OS 開発向けの新機能や機能改善が搭載されています。また、Logcat の操作も新しくなっています。Android Studio Electric Eel には、新しい Google Play SDK Index や Firebase Crashlytics との連携機能が追加されます。さらに、大画面でアプリをテストするための新しいサイズ変更可能なエミュレータや、コンポーズ可能な関数内のコードの変更を即座にデプロイできる新機能 Live Edit も提供されます。Android 開発ツールの新機能 (動画/英語) に関するセッションを視聴し、こちらの Android Studio I/O ブログ投稿をお読みください。
インストール直後のアプリのスピードは、ユーザーの維持率に大きく影響します。そのスピードを高めるために、ベースライン プロファイルを作成しました。ベースライン プロファイルを使うと、アプリやライブラリが Android ランタイムにコードパスの使用方法に関するメタデータを提供できます。ランタイムは、それを使って Ahead-Of-Time コンパイルの優先順位を判断します。コードを一切変更せず、ベースライン プロファイルを追加するだけで、アプリの起動時間が最大 30% 短縮されます!ベースライン プロファイルは、すでに Jetpack の内部で使われています。私たちは、Fragments や Compose といった人気のライブラリにベースラインを追加して、エンドユーザーのエクスペリエンスを向上させています。アプリ フレームワークの新機能 (動画/英語) を視聴し、こちら (英語) の Jetpack ブログ投稿をお読みください。
Google は全力を挙げてタブレットに対応しています。前回の I/O 以降、大画面の最適化に注力した Android 12L をリリースしました。Android 13 にはその機能改善がすべて含まれているだけでなく、さらなる機能追加も行われています。また、来年登場する Pixel タブレットについてもお知らせしました。すばらしい新ハードウェア、アップデートされたオペレーティング システムと Google アプリ、改善されたガイドラインとライブラリ、そして刺激的な Google Play ストアの変更がそろった今こそ、アプリを見直して大画面と Android 13 に対応する絶好のタイミングです。今年の I/O で 4 つのセッションと 1 つのワークショップ (動画/英語) を開催し、大画面のデザイン (動画/英語) から実装 (動画/英語) まで、詳しく説明しているのはそのためです。
Wear OS の最新アップデートが行われた今、ウェアラブルの開発でできることを再考できます。Jetpack Compose for Wear OS は現在ベータ版です。これを使うと、これまでよりも少ないコードで、美しい Wear OS アプリを作成できます。健康とフィットネス関連のデベロッパー コミュニティに大きなイノベーションをもたらすヘルスサービスも、現在ベータ版になっています。そして今回は、Google Pixel Watch を発表しました。Fitbit と Wear OS の長所を合わせ持つもので、今秋発売予定です。ウェアラブルの期待のアップデートの詳細については、Wear OS テクニカル セッション (動画/英語) をご覧いただくか、Jetpack Compose for Wear OS のお知らせ (英語) をお読みください。
Health Connect は、Google と Samsung が密接に連携して作り上げた新しいプラットフォームです。これを使うと、簡単にアプリ同士を接続して、ユーザーの健康とフィットネスに関するデータに安全にアクセスしたり、それらのデータをすべてのアプリとデバイスで共有したりできるようになり、少ない作業で多くのユーザーに簡単にアプローチできます。5 月 11 日より、Jetpack Health から Health Connect にアクセスできるようになりました。詳しくは、お知らせ (英語) を確認するか、I/O のセッション (動画/英語) をご覧ください。
Android for Cars と Android TV OS が、米国やその他の国で拡大を続けています。ネットワークに接続しながら運転したりテレビを見たりするユーザーが増える中、今年は自動車やテレビ向けの開発がさらに簡単になる新機能を導入します。詳しくは、2 日目 (5 月 12 日) に開催された、Android for Cars の新機能 (動画/英語) や Google TV と Android TV の新機能 (動画/英語) に関するセッションをご覧ください。
Android for Cars の Shortcuts API にアクセスできるデベロッパーを拡大することにより、Google アシスタントを搭載したさまざまなデバイスで、音声を使って簡単にアプリにアクセスできるようにしています。この機能は、Wear OS (英語) アプリでも今年中にサポートされる予定です。また、Smarter Custom Intents (英語) を使ってこのようなエクスペリエンスを簡単に開発できるようにしています。具体的には、手間がかかる NLU トレーニングなしに、アシスタントが ML を通してさまざまな形態のユーザークエリを検出できるようにします。加えて、モバイルで音声を使ってアプリを見つけやすくする改善もしています。まずは、Brandless Queries によって、ユーザーが明示的にアプリの名前を話さなくてもアプリを使用できるようにします。また、まだアプリをインストールしていない場合には、App Install Suggestions が表示されてインストールを提案します。こちらの機能 (動画/英語) は、5 月 11 日より既存の App Actions で自動的に有効になりました。
Google Play を活用して皆さんのビジネスを拡大する新しい方法について、Google Play の最新情報をご覧ください。特に重要なのは、ディープリンクや最大 50 個のカスタム掲載情報を作成できる機能、Google Play ストアに掲載したいコンテンツを送信できるデベロッパーを拡大する LiveOps ベータ版、そして柔軟性が増したサブスクリプション販売などです。以上の最新情報の詳細は、ブログ投稿 (英語) をご覧ください。
新しい Google Play SDK Index で、SDK がアプリに適切かどうかを評価しましょう。この新しいパブリックポータルは、特によく使われている 100 以上の商用 SDK が登録されており、SDK がアプリのどんなパーミッションを要求するのか、SDK を使っているアプリの統計、どのバージョンの SDK が最もよく使われているのかといった情報が公開されています。ブログ (英語) 記事を確認し、Google Play の新機能 (動画/日本語字幕付き) や Android 開発ツールの新機能 (動画/英語) についてのセッションを視聴しましょう。
Android のプライバシー サンドボックス (英語) は、無料のコンテンツやサービスへのアクセスを危険にさらすことなく、ユーザーのプライバシーを強化した新しい広告ソリューションを実現する仕組みです。先日、Android のプライバシー サンドボックスの初めてのデベロッパー プレビュー版 (英語) を公開したので、SDK ランタイムと Topics API をいち早く確認できます。これら新技術を予備テストし、どのようにソリューションに採用できるかを評価し、フィードバックを提供してください。
新しい Google Wallet を使うと、Android や Wear OS から日常的に使用する機能に高速で安全にアクセスできます。私たちは、以前 Google Pay Passes API と呼ばれていた Google Wallet API を強化し、汎用パスやパスのグループ化とミックス(イベント チケットとバウチャーをまとめるなど)のサポート、そしてバックエンド統合なしにアプリからパスを直接保存できる新しい Android SDK のリリースしました。詳細については、詳細なブログ記事 (英語) を読むか、セッション (動画/英語) をご覧ください。また、developers.google.com/wallet のドキュメントを確認することもできます。
Android 13 の 2 回目のベータ版が 5 月 11 日にリリースされました。新しい通知パーミッション、プライバシーを保護する写真ピッカー、近くのデバイスとペア設定したり、メディア ファイルにアクセスしたりするパーミッションの改善など、アプリをプライバシーとセキュリティの最新機能に対応しましょう。また、アプリ別の言語設定やテーマ対応アプリ アイコンなどの機能で、アプリを強化しましょう。HDR 動画や Bluetooth LE オーディオなど、最新の標準を使って開発することもできます。こちらから Pixel デバイスを登録すると、すぐに試してみることができます。Android 13 ベータ版は、パートナー製の一部のスマートフォンやタブレット、折りたたみ式デバイスでも利用できます。詳細は、developer.android.com/13 をご覧ください。
ここで紹介した内容は、今年の Google I/O の Android デベロッパー向けハイライトの一部にすぎません。ぜひ Android の新機能 (動画/日本語字幕付き) セッションを視聴して、Google I/O での Android テクニカル トラックの全容を把握してください。全部で 26 のセッションと 4 つのワークショップがあります。ぜひご利用ください!
この記事は Madan Ankapura による Android Developers Blog の記事 " Building apps for Android Automotive OS " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2022 年 1 月 27 日、Car App Library のバージョン 1.2 ベータ版が公開されたことをお知らせします。これにより、アプリ デベロッパーの皆さんは、Android Automotive OS 向けにナビゲーション、駐車場、充電スポットのアプリ開発を始めることができるようになります。
現在、デベロッパーの皆さんは、これらのカテゴリのアプリについて、Automotive OS エミュレータを使って構築とテストを始めることができます。Android Automotive OS と Android Auto の両方が対象となります。V1.2 ベータ版でのすべての変更点のリストは、リリースノートをご覧ください。自動車用のアプリ開発を始めるには、最新版のデベロッパー ドキュメント、自動車向けアプリの品質ガイドライン、デザイン ガイドライン (英語) をご覧ください。
以前 (英語) お知らせしましたが、Polestar 2 や Volvo の自動車を運転している方は、Google グループに参加し、Google Play ストアでご自分の Gmail アカウントを使って各アプリのベータ版をオプトインすると、充電スポット(ChargePoint、PlugShare)、駐車場(Spothero、Parkwhiz)、ナビゲーション(Flitsmeister、Sygic)のアプリをダウンロードできます。これらのアプリは、Car App Library を使って開発されています。
Android Automotive OS 上の Car App Library アプリは、各自動車の他のエクスペリエンスと一貫性を保つように自動的にレンダリングされます。デベロッパーがなんらかの作業を追加で行う必要はありません。次に例を示します。
Polestar 2
Volvo
Polestar 2 の設定、PlugShare でラベル付きのオン / オフ スイッチを表示
Volvo の設定、PlugShare でスライディング スイッチを表示
Polestar 2 での SpotHero のログイン画面
Volvo での SpotHero のログイン画面
Android Automotive OS でのアプリのカスタマイズ例
ナビゲーション以外では、ライドシェアのドライバは車の中で長い時間を過ごすため、車の画面でライドシェア関連のアプリを安全に使えるようになれば、メリットになります。今後数か月のうちに、Lyft や Kakao Mobility のドライバ向けアプリを車内で体験できるように、両社と連携して作業を進めています。
GPS マップが表示された車の画面のイメージと Lyft のロゴ
もう 1 つ、うれしいお知らせがあります。すべての有名スポットアプリを含めるように、サポートを拡大しているところです。これにより、充電スポットや駐車場だけでなく、観光名所などをマップ上で見つけたり、探したりするほか、場合によってはその場所へナビゲーションできるアプリを実現できます。早期アクセス パートナーとして、MochiMochi、Fuelio、Prezzi Benzina、NAVITIME JAPAN と連携しています。
今後の早期アクセスプログラムに参加したい方は、こちらのフォーム (英語) から登録してください。g.co/androidforcars にアクセスして、Android for Cars App Library をさっそく使ってみてください。
この記事は Madan Ankapura による Android Developers Blog の記事 "Improve your app mileage with Android for Cars App library" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
4 月に、Jetpack の一部として Android for Cars App Library の最初のバージョンを発表し、デベロッパーが Google Play ストアでナビゲーション、駐車場、充電スポットのアプリを公開できるマイルストーンに到達したことをお知らせしました。
そして先日 2021 年 6 月 18日(現地時間 6 月 17 日)、デベロッパーに以下の機能を提供するバージョン 1.1 がアルファ版になりました。
すべての変更点のリストは、リリースノートをご覧ください。自動車用のアプリ開発を始めるには、最新版のデベロッパー ドキュメント、自動車向け品質ガイドライン、デザイン ガイドラインをご覧ください。
以上のライブラリ機能は、デスクトップ ヘッドユニットでのテストにのみ利用できます。これらの機能が自動車で実行できるようになった際は、改めてお知らせします。
今後の早期アクセスプログラムに参加したいデベロッパーの方は、こちらのフォームからご登録ください。また、g.co/androidforcars にアクセスすると、早速今日から Android for Cars App Library を使ってみることができます。ぜひお試しください。
Reviewed by Jake Hirakawa - Partner Development Manager, Android Auto and Hidenori Fujii - Head of APAC Developer Marketing, P&E
この記事は Eric Bahna による Android Developers Blog の記事 "Start Your Engines: Launch New Android Auto Apps to Production!" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
本年 3 月、Jetpack の一部として Android for Cars App Library を公開しました。ほとんどのデベロッパーは、既に実装をこのライブラリに移行しています。パートナー デベロッパーの素晴らしいアプリが登場し、ドライバーの満足度も高く、クオリティの高いアプリとなっています。
この度、2021 年 4 月 5 日(日本時間 4 月 6 日)より、Android Auto のナビゲーション、駐車場、充電スポットのアプリを製品版として公開できるようになったことをお知らせします。このマイルストーンに到達するために、Android Auto ライブラリの開発と公開プロセスを安定させる作業を続けてきました。
製品版として公開すると、ドライバーはベータ版プログラムに登録しなくても、Android Auto 対応自動車のスクリーンで Android Auto アプリを利用できるようになります。製品版として公開する方法は以下のとおりです。
Android for Cars App Library 1.0 に関する、デベロッパーの皆さんからのご協力とフィードバックに感謝しております。
Android Auto ユーザーから特に多く寄せられたリクエストは、アプリのカテゴリを増やしてほしいというものでした。このライブラリの目的は、アプリの品質ガイドラインを満たしつつ、アプリを 500 モデル以上の Android Auto 対応自動車へ、簡単に配信できるようにすることです。ライブラリが複雑な画面のフォーム ファクタや入力モードを抽象化してくれるので、デベロッパーのみなさんはアプリの魅力を高める作業に集中して取り組むことが可能になりました。
ナビゲーション、駐車場、充電スポットのアプリを製品版として公開できるようになったことは、大きな一歩であるとともに、さらに長い道のりの始まりでもあります。より多くのデベロッパーのみなさんが開発した自動車用アプリが作成されることをとても期待しています。また、皆さんと協力してすばらしい車内体験を提供することを楽しみにしています。