この記事は Lauren Mytton による Android Developers Blog の記事 " Raising the bar on technical quality on Google Play " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
アプリの品質は、Google Play が行うあらゆる施策の基盤です。Android ユーザーは、ダウンロードするアプリやゲーム上での優れた体験を期待しています。そのため、Google Play ストアでは、品質の高いタイトルをより見つけやすくするとともに、品質の低いタイトルからユーザーの目を遠ざけています。ユーザーの期待に応えるため、私たちの品質基準を満たさない一部のアプリやゲームは、「おすすめ」などの目立つ発見手段から除外されたり、ストアの掲載情報に警告が表示されることがあります。
アプリの品質を高め、より多くのユーザーを惹きつけるための最も重要な方法の 1 つは、技術的な品質に注力することです。この記事では、Google Play が技術的な品質の定義をよりユーザーの体験に沿ったものに進化させることを説明し、デベロッパーの皆さんが、技術的な問題や機会を監視測定し、対処するために役立つ Android Vitals の新機能を紹介します。
Android Vitals は、現場から上がってくる安定性やパフォーマンスの指標など、Google Play での技術的品質をモニタリングするための 1 番の近道です。最も重要な指標は core vitals と呼ばれ、Google Play ストアでのアプリの可視性に影響します。
今後、既存の core vitals の指標を、よりユーザーに焦点を当てた新しい指標に置き換える予定です。私たちは、これらの指標が、ユーザー エクスペリエンスを反映していると信じており、アンインストールとの相関もより強いことが確認されています。
全体的な品質を向上するために、引き続き全体的な不正な動作のしきい値を適用します。全体的なしきい値は新しい指標を使用しますが、ユーザーが認識したクラッシュ率は 1.09%、ユーザーが認識した ANR 率は 0.47% のままで変更されません。Google Play でタイトルの可視性を最大化するには、これらのしきい値を下回るようにすることが重要です。
技術的な品質は、デバイス間によって異なることがあります。例えば、あるスマートフォンのデバイスではアプリが安定していてスムーズでも、別のデバイスではそうでないことがあります。これを考慮し、スマートフォンのモデル(例:Pixel 6)ごとに評価される新しい不正な動作のしきい値を導入します。ローンチ時には、このしきい値は、ユーザーが認識したクラッシュ率とユーザーが認識した ANR 率の両方について 8% に設定される予定です。
皆さんのタイトルが特定のスマートフォン モデルの core vitals でデバイスの不正な動作のしきい値を超えた場合、Google Play はそのスマートフォン モデルのユーザーに対するタイトルの可視性を低下する場合があります。たとえば、一部の 検出サーフェスからタイトルを除外したり、場合によっては、ストアの掲載情報に警告を表示して、アプリがお使いのスマートフォンで正常に動作しない可能性があることをユーザーに示すことがあります。Google Play ストアは、2022 年 11 月 30 日からストアの掲載情報の警告の適用を開始する予定です。
2022 年 11 月 30 日以降、ユーザーが所有するデバイスにおいて、ユーザーが認識したクラッシュ率またはユーザーが認識した ANR 率が 8% を超えるタイトルがある場合、ストアの掲載情報で警告が表示される場合があります。なお、警告文は変更される可能性があります。
この新しい品質ガイドラインに対応するため、Android Vitals では、問題の監視と対処を容易にするためのさまざまな新機能をリリースしました。
新しい指標は、Google Play Console の Android Vitals で利用できるほか、Play Developer Reporting API (英語) も利用できます。既存の指標は、引き続きコンテキストとして利用できます。
Android Vitals で、全体的な不正な動作のしきい値に対するタイトルの状態をモニタリングすることができます。さらに、Android Vitals は、デバイスごとのしきい値を超えている場合は警告を表示します。また、どのデバイスで、何人のユーザーに影響を及ぼしているかも表示されます。
ユーザーが認識したクラッシュ率や ANR 率に対する技術的な品質問題の原因を理解するには、これらの率の原因となるクラッシュや ANR のクラスターを調べましょう。これらは、Android Vitals の [クラッシュと ANR] ページで、全体または特定のスマートフォン モデルについて見ることができます。多くのユーザーに影響を及ぼしている問題から順番に対処することで、問題発生率をより迅速に低減することができます。
デバイスのハードウェアやソフトウェアの特定の側面が、問題発生率に影響することがあります。このような問題を発見し解決するために、Android Vitals に新しい機能が追加され、関連性が見つかった場合に通知されるようになりました。また、[リーチとデバイスの概要]ページで、ご自身で関連性を調べることも可能です。
Android Vitals は、デバイスのハードウェアまたはソフトウェアに関連する可能性のある問題を警告します。
デバイスごとに取り組むべき品質の問題の優先順位を決める際には、既存ユーザーと、新規ユーザーに対する機会損失や影響の両方を考慮する必要があります。これを支援するために、インストールベース、収益、評価、レビューなどの統合デバイス情報へのワンクリックでのアクセスを Google Play Console 上で開始しました。この情報はサイドパネルに表示されるため、今見ているページを離れる必要はありません。
Google Play Console の新しいサイドパネルでは、統合されたデバイス情報を
コンテキストで提供します。
Android Vitals に関連のある方々全員にアクセス権を付与してください。新しい品質指標は Android Vitals で公開されており、全体的またはスマートフォンごとの技術的な品質問題が表示されます。Google Play Console で Android Vitals を定期的に確認するか、Play Developer Reporting API (英語) と統合して、データを、ご自身のワークフローに直接取り込むことをお勧めします。詳細については、Android Developer のサイト を参照してください。
しきい値は 8% からスタートしますが、デベロッパーの皆さんには、スマートフォンごとの安定性指標が 2% 以下になることを目指していただきたいと思います。このことを念頭に置き、2023 年の前半には、スマートフォンごとのしきい値が低くなる可能性があることを想定してください。将来的には、ユーザー エクスペリエンスの他の重要な側面を反映する新しい指標を追加するために、品質基準を拡張する可能性もあります。その場合も、事前にお知らせします。
ユーザーは端末上での素晴らしい体験を期待し、その期待に応えることができるデベロッパーの皆さんは Google Play でのさらなる成功を収めるでしょう。これらのアップデートは、ユーザーとデベロッパー両方の方々が最悪の体験を回避できるように設計されていますが、私たちの長期的な焦点は、優れたユーザー エクスペリエンスを増やすことです。そのためには、クラッシュや ANR 以外の技術的な品質への投資と、品質に関する非技術的な側面への投資が必要です。今後数か月間にわたり、このトピックの続報をお知らせする予定ですので、ご注目ください。
Reviewed by Maru Maruyama - Developer Relations Engineer, Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Platforms and Ecosystems
この記事は Seang Chau による Android Developers Blog の記事 " Android 13 is in AOSP! " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
8 月 15 日に、Android 13 のソースを Android オープンソース プロジェクト (AOSP) にプッシュし、Android の最新バージョンを正式にリリースしました。Android 13 のデベロッパー向け機能は、プライバシーとセキュリティ、デベロッパーの生産性という中核テーマに焦点を合わせており、ユーザーのために優れたエクスペリエンスを簡単に作れるようにします。また、Google は Android をタブレットや大画面にとって優れた OS にするための機能強化を続け、ツールの改善をして、世界中で使われている 2 億 7,000 万台以上の大画面デバイスを活用できるようにしています。ユーザー向けの Android 13 の機能の詳細は、The Keyword の記事 (英語 / 和訳はこちら) をご覧ください。
8 月 15 日より、Pixel デバイスへの Android 13 の配信が始まりました。今年中には、皆さんの Samsung Galaxy、ASUS、HMD (Nokia 製スマートフォン)、iQOO、Motorola、OnePlus、Oppo、realme、シャープ、Sony、TECNO、Vivo、Xiaomi などのデバイスにも Android 13 が配信されます。
いつものように、皆さんが寄せてくださったフィードバックに感謝いたします。また、アプリで 8 月 15 日のリリースへの互換性を確保する作業をしていただいたことにも感謝しています。Android があらゆる人のための偉大なプラットフォームであるのは、皆さんのサポートや貢献があってこそです。
ここでは、Android 13 の新機能の一部を紹介します。Android 13 デベロッパー サイトでは、すべての新機能について詳しく説明しているので、そちらもご覧ください。
テーマ対応アプリアイコン - Android 13 では、Material You のダイナミック カラーをすべてのアプリアイコンに拡張し、ユーザーが壁紙の色合いなどのテーマ設定を継承したアイコンを利用できるようにします。アプリで必要なのは、モノクロのアプリアイコンを提供し、アダプティブ アイコンの XML を微調整するだけです。詳しくはこちらをご覧ください。
アプリごとの言語設定 - Android 13 では、システム言語とは違う言語でアプリを使いたい多言語ユーザーを簡単にサポートできるようになっています。この機能をオプトイン (英語) したアプリには、標準の [App language] 設定パネルが表示されます。新しいプラットフォーム API (英語) を呼び出すと、実行時にユーザーが希望する言語 / 地域を取得したり設定したりできるので、ボイラープレート コードを減らして互換性の向上をすることができます。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
テキスト サポートの改善 - Android 13 にはテキストと言語の改善が含まれており、さらに洗練されたエクスペリエンスを提供できます。ハイフネーションの高速化では、ハイフネーションのパフォーマンスを最適化して 200% 近く向上させ、TextView で有効化してもレンダリング パフォーマンスにほとんど影響を与えなくなっています。テキスト変換 API は、日本語や中国語などの表音文字入力を使う場合に、検索やオートコンプリートを高速化します。Android 13 では、非ラテン文字(タミル文字、ビルマ文字、テルグ文字、チベット文字など)の行の高さの改善も行っているので、表示の際に文字が切れることはなくなり、読みやすくなります。詳しくはこちらをご覧ください。
カラー ベクター フォント - Android 13 では、COLR バージョン 1 (仕様 (英語)、紹介動画 (英語) ) フォントのレンダリングがサポートされ、システムの絵文字が COLRv1 形式にアップデートされます。COLRv1 は、非常にコンパクトな新しいフォント形式で、サイズを問わず高速にくっきりと表示できます。システムがすべての処理をしてくれるので、ほとんどのアプリでは何もしなくても動作します。詳しくは こちら (英語) をご覧ください。
クイック設定配置 API - Android 13 では、カスタムのクイック設定タイル (英語) を提供するアプリで、ユーザーが簡単にタイルを見つけられるようになります。新しいタイル配置 API (英語) を使うと、アプリを離れることなく、1 つの手順でカスタムのクイック設定タイルを直接追加するプロンプトを表示できます。詳しくはこちらをご覧ください。
プログラマブル シェーダー - Android 13 では、プログラム可能な RuntimeShader (英語) オブジェクトが導入されます。このオブジェクトの動作は、Android Graphics Shading Language (AGSL) (英語) で定義できます。このシェーダーを使うと、アプリでリップル、ブラー、ストレッチなどの高度な効果を作成できます。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
PlaybackState からのメディア コントロールの導出 - Android 13 をターゲットとしているアプリでは、システムが PlaybackState (英語) アクションからメディア コントロールを導出します。これにより、すべてのスマートフォンやタブレット デバイスで一貫した高度なコントロールが可能になり、Android Auto や Android TV などの他の Android プラットフォームとの整合性も向上します。詳しくはこちらをご覧ください。
Bluetooth LE Audio - 次世代ワイヤレス オーディオである LE (低電力) Audio (英語) は、友だちや家族にオーディオを共有またはブロードキャストしたり、情報や娯楽、ユーザー補助を目的として一般公開されているブロードキャストをサブスクライブしたりするといった新しいユースケースを実現します。また、電池寿命を犠牲にすることなく、非常に再現性の高いオーディオを受信し、ユースケース間でシームレスな切り替えができるように設計されています。Android 13 は LE Audio をビルトインでサポートするので、デベロッパーは互換デバイスで新機能を利用できます。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
MIDI 2.0 - Android 13 は、新しい MIDI 2.0 規格 (英語) をサポートします。これには、USB 経由で MIDI 2.0 ハードウェアに接続する機能も含まれます。この最新規格では、コントローラの分解能の増加、西洋以外の音調のサポート強化、音符単位のコントローラによる演奏の表現力向上などの機能が提供されます。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
OpenJDK 11 アップデート - Android 13 では、コア ライブラリを OpenJDK 11 LTS リリースに合わせています。これには、ライブラリのアップデートと、アプリやプラットフォーム デベロッパー向けの Java 11 プログラミング言語のサポートの両方が含まれます。また、Google Play システム アップデートにより、さらに多くのデバイスにコア ライブラリの変更を提供することを計画しています。このアップデートは、Android 12 以降を実行するデバイスを対象に、ART モジュール アップデートの一環として行う予定です。詳しくはこちらをご覧ください。
予測可能な「戻る」ジェスチャー - Android 13 には、「戻る」イベントを処理することを事前にシステムに伝えるための新しい API が導入されます。これは Ahead-Of-Time モデルと呼ばれる手法です。この新しいアプローチは複数年にわたる作業 (動画/英語) の一環であり、予測可能な「戻る」ジェスチャーをサポートできるようにします。今回のリリースではデベロッパー オプションからテストできるようになっています。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
Android 13 は今年リリースした 12L アップデート (英語) を拡張したもので、タブレットでのエクスペリエンスがさらに改善されています。マルチタスク用ツールバーの強化、システム UI やアプリでの大画面向けのレイアウトや最適化の継続、アプリの互換性モードの改善などの機能が含まれています。タブレットや Chromebook、折りたたみ式ですばらしいエクスペリエンスを実現するツールを提供する取り組みは、現在も継続しています。詳細については、大画面向けの最適化を始める方法や、大画面デベロッパー リソースをご覧ください。
写真ピッカーと API - システムの新しい写真ピッカーが、プライバシーを保護しつつローカルやクラウドにある写真を共有する標準的な方法を提供します。写真ピッカーは、Android で長年使われているドキュメント ピッカーを拡張し、ユーザーが特定の写真や動画をアプリと簡単に共有できるようにします。デバイス上のすべてのメディア ファイルを参照できるパーミッションをアプリに付与する必要はありません。写真ピッカーでは写真や動画に特化した操作ができるようになっており、アプリから共有メディア ファイルにアクセスする API が含まれています。この写真ピッカーは、Google Play システム アップデートを受信している Android 11 以降のデバイス(Go デバイスは除く)で利用できます。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
通知パーミッション - ユーザーが最も重要な通知に集中できるようにするために、Android 13 には新しい通知ランタイム パーミッション (英語) が導入されます。アプリは、通知を送信する前に、ユーザーに対してこの通知パーミッションをリクエストする必要があります。Android 12 以前をターゲットにするアプリでは、システムがアップグレード フローを処理します。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
近くにあるデバイスの Wi-Fi パーミッション - Android 13 では、近くにあるアクセス ポイントへの Wi-Fi 接続を管理するアプリに対して、NEARBY_WIFI_DEVICES (英語) ランタイム パーミッションを導入します。新しいパーミッションは多くのよく使われる Wi-Fi API に必要で、Wi-Fi 経由で近くにあるデバイスを検出したり接続したりできるようにします。その際に、位置情報のパーミッションを取得する必要はなくなります。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。
メディア ファイルにアクセスする細かいパーミッション - 写真や動画を共有する場合は、ユーザー フレンドリーでパーミッションが不要なソリューションである写真ピッカーがお勧めですが、Android 13 では、まだ写真ピッカー (英語) に移行していないアプリやオーディオを扱うアプリのために、細かいメディア パーミッションを追加しています。この新しいパーミッションは READ_EXTERNAL_STORAGE (英語) パーミッションに替わるもので、イメージ、動画、オーディオなど、特定の種類のメディア ファイルにアクセスできます。可能な限り、アプリを写真ピッカーに移行することをお勧めしますが、それができない場合は、Android 13 をターゲットにするときに細かいメディア パーミッションをお使いください。詳しくはこちらをご覧ください。
デベロッパーがダウングレード可能なパーミッション - Android 13 より、ユーザーが以前に付与したパーミッションが不要になったアプリで、新しい API (英語) を使ってパーミッションをダウングレードできます。使わなくなったパーミッションを削除することで、必要最低限のパーミッションのみ使うことを示せるので、ユーザーの信頼が向上します。詳しくはこちらをご覧ください。
インテント フィルタの安全なエクスポート - Android 13 をターゲットにしたアプリでは、別のアプリからエクスポートされたインテント フィルタに明示的インテントを送る際に適用されるルールが厳格化されます。アクションを指定するインテントについては、受信側で宣言された <intent-filter> 要素にインテントが一致する場合にのみ、システムにより、エクスポートされたコンポーネントにインテントが送信されます。詳しくはこちらをご覧ください。
Android 13 では、ART ランタイムのアップデートにより、すべてのアプリのパフォーマンスと効率が向上しています。また、Google Play システム アップデートにより、さらに多くの Android ユーザーに改善を提供することを計画しています。このアップデートは、Android 12 以降を実行するデバイスを対象に、継続中の ART モジュール アップデートの一環として行う予定です。
ガベージ コレクションの改善 - 今後の Google Play システム アップデートで、Android 13 デバイスの ART に、Linux カーネル機能 userfaultfd に基づいた新しいガベージ コレクタを導入します。新しいガベージ コレクタでは、読み取りのバリアがなくなり、読み込まれたオブジェクト当たりの固定オーバーヘッドもなくなるため、メモリ負荷が減少し、コンパイル済みのコードのサイズが最大 10% 縮小します。圧縮が進むにつれてページが解放されるので、GC 時間の効率も上がります。新しいガベージ コレクタを使うと、電池の節約、GC 実行中のジャンクの回避、低メモリによるアプリ終了の防止といった全般的な効果を得ることができます。
ART の全般的な最適化 - Android 13 では、ART によってネイティブ コードとの間の切り替えや切り戻しが大幅に高速化され、JNI の呼び出しが最大 2.5 倍高速になっています。また、ランタイムの参照処理を再構築し、ほぼブロックが発生しなくなったことで、さらにジャンクが減少しています。新しいパブリック API である Reference.refersTo() (英語) も公開しました。この API は、到達不能なオブジェクトをすぐに再利用したい場合に役立ちます。また、クラスやメソッドの検索を最適化することで、インタープリタも高速化しました。さらに、ART が行うインストール時のバイトコード検証が増加しているので、実行時の検証コストが下がり、アプリの起動時間が短縮されています。詳しくはこちら (動画/英語)をご覧ください。
8 月 15 日、Android 13 が AOSP に一般公開リリースされたので、ユーザーがスムーズに Android 13 に移行できるようにするために、すべての Android デベロッパーの皆さんに互換性テストを終えて、できる限り早くアップデートを公開することをお願いします。
アプリの互換性をテストするには、Android 13 が動作するデバイスにインストールし、アプリのフローを確認して機能や UI の問題を探します。まず、Android 13 でのすべてのアプリが対象となる動作の変更点を確認し、現在のアプリが影響を受ける可能性がある領域を集中的にテストしてください。特にテストしておくべき変更点は、以下のとおりです。
アプリのライブラリや SDK の互換性テストも忘れずに行ってください。SDK の問題を見つけた場合は、最新バージョンの SDK にアップデートするか、デベロッパーに連絡してサポートを求めてください。
現行のアプリについて互換性のあるバージョンを公開すると、アプリの targetSdkVersion をアップデートするプロセスを開始できます。Android 13 をターゲットとしたアプリの動作の変更点を確認し、互換性フレームワークを使って問題をすばやく検知します。
Android 13 によってタブレットのエクスペリエンスが向上するので、アプリが最適な見栄えになるようにしてください。Android Studio で Android エミュレータをセットアップすると、大画面機能をテストできます。または、Android 13 ベータ版パートナー (英語) の大画面デバイスを使うことができます。以下に、注意すべき点を示します。
Android 13 のタブレット機能とテスト内容の詳細は、こちらからご覧ください。
8 月 15 日より、Pixel デバイスへの Android 13 の配信が始まりました。
現在 Android ベータ版プログラムに登録している方は、Android 13 の最終リリースを受け取ります。登録は今後も継続されるので、今年中に始まるベータ版アップデートで Android 13 の機能の追加を受信できます。デバイスをワイプせずにベータ版アップデートの登録を解除したい方は、Android 13 最終リリースを受け取ってから、Android 13 の機能の追加のベータ版を初めて受け取るまでの間に、Android ベータ版サイトにアクセスしてオプトアウトをしてください。
Pixel デバイス用のシステム イメージもこちら (英語) で公開しています。手動でダウンロードして更新する際に使用できます。最新の Android Emulator システム イメージは、Android Studio の SDK Manager から入手できます。Android 13 のソースを探している方は、Android オープンソース プロジェクトの Android 13 ブランチの下にあるリポジトリにあります。こちら (英語) をご覧ください。
繰り返しますが、早期プレビューやベータ版のプログラムにご参加いただき、ありがとうございました。Android 13 に対応した皆さんのアプリを楽しみにしています。
Java および OpenJDK は Oracle および/またはその関連会社の商標または登録商標です。
2018 年より開催している Google Play 主催のインディー ゲーム フェスティバルは、インディー ゲームとそのデベロッパーの革新性や独自性を称えるイベントです。2022 年に 5 回目を迎えたインディー ゲーム フェスティバル の、トップ 3、トップ 10、特別賞を決定するファイナル イベントを、9 月 3 日 (土) にオンラインで開催しました。
今年も1 日限りのメタバース空間 ”Adventure”に、全国から多くの方にご参加いただきました。日本だけでなく、韓国やヨーロッパのファイナリストとの貴重な交流や作品のダウンロード、ファイナル イベントをプラットフォーム内のステージ上で視聴するなど、さまざまな交流が見られました。
作品のクオリティは、年々高くなっており、技術力だけではなく多様な世界観にあふれる作品が並びました。
審査員は予め全作品をプレイし、事前収録したファイナリストたちの 5 分間のプレゼンテーション動画を視聴後、審査に挑みました。ファイナル イベントではファイナリストたちが 1 分間のアピールタイムと質疑応答に対応。その後、各審査員による協議を経てトップ 3、トップ 10、各特別賞の受賞者を発表、表彰しました。
そして今回、Google Play l インディー ゲーム フェスティバル 2022 のトップ 3、トップ 10 ならびに特別賞の受賞作品を発表いたします。受賞された皆さま、おめでとうございます!
※(五十音順、敬称略)
カタストロフィレストラン
RASPBERRY MASH
SOULVARS
※上記 3 作品を除く(五十音順、敬称略)
幻影AP-空っぽの心臓
時効 1 分の世界
すし屋台 -お寿司屋さんのお店経営ゲームー
ダンジョンに捧ぐ墓標
わんおぺ寿司
A YEAR OF SPRINGS
HUNGRY PIGS
※(敬称略)
学生部門賞
アニュラス ゲームズ
TOHO Games 賞
集英社ゲームズ賞
UUUM賞
ユニオンシューター360
Google Play l インディー ゲーム フェスティバル 2022 の開催に際し、多大なるご協力をいただいた、社外審査員、特別賞審査員の皆さま、ありがとうございました!各受賞作品への審査員の方々からのコメントや受賞理由は後日こちらのブログに掲載させていただきます。
この記事は Sarah Karam による Android Developers Blog の記事 " Notes from Google Play: making Play work for everyone " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
こんにちは。
私は Google Play のグローバル アプリ パートナーシップ チームのリーダーとして、皆さんのビジネスを成功させて拡大する方法に関して、すばらしいアイデアとフィードバックを共有してくださるたくさんの企業と出会う機会に恵まれました。
今回の Notes from Google Play の最新号では、Google が大いに刺激を受けた皆さんのアプリやゲームに加えて、私や私たちのチームが最も重視していることについて紹介したいと思っています。私にとってそれは、すべての人が Google Play を活用できるようにすることです。つまり、アプリやゲームを支えている皆さん全員が簡単にビジネスを拡大し、あらゆる場所にいるあらゆる人により良いサービスを提供できるように、Play を改善するということです。
まずは、今年私がときめいた数多くのアプリの中から OLIO のストーリーを紹介します。OLIO は食品廃棄を減らす活動を進めるコミュニティ向けのアプリで、近くの人に簡単に食品を提供することができます。この仕組みを作った Tessa Clarke さんと Saasha Celestial-One さんには、世界中で地域密着型の食品共有ネットワークを作り、価値あるものが一切無駄にならないようにするという目的がありました。Tessa さんと Saasha さんは、英国でこのアプリを立ち上げたあと、その信念に基づいて 62 か国に展開し、世界中の店と連携しながら無駄をなくすことに取り組んでいます。
あらゆる人と地球のために作られた OLIO アプリの成功は、異なる背景と同じ夢を持つ 2 人の女性の物語です。私にとって重要なのは、すべての人が世界の人々に貢献するビジネスの成功を達成するための確かな土台作りをすることです。
この目的を念頭に置きつつ、最近リリースされたすてきなツールやプログラムをいくつか、詳しく紹介します。
Google は、あらゆる規模の企業が、情報に基づいた意思決定に役立つ分析情報やツールを使えるようにし、最終的には、アプリやゲームのビジネスを簡単に構築したり改善したりできるようにしたいと考えています。例として、重要なトピックであるプライバシーとセキュリティについて考えてみましょう。
また、多様なニーズを抱えた企業のためのプログラムも用意しています。これらのプログラムの対象は、あらゆるデバイスで動作するアプリを開発しているメディア企業から、インドの Appscale Academy (英語) の最初のメンバーとして地域の問題の解決にあたっているスタートアップ企業まで多岐にわたります。これらの有望なスタートアップ 100 社は、インド中、世界中の人々に使ってもらえる高品質なアプリを作る意欲と創造性にあふれており、私たちはすでに、彼らのイノベーションに何度も驚かされています。
また Googleは、企業の規模に関係なくビジネスを拡大するためのプログラムへの注力も続けています。3 月に始まった Google Play パートナー プログラムもその 1 つで、これは大規模なゲームビジネスが拡大目標や実績目標を達成できるようにするための取り組みです。2022 年 6 月には、Indie Games Accelerator とIndie Games Festival (英語) プログラムへの申請も始まりました。2021 年の修了メンバーは、特に印象的な成果を残しています。Google Play コーヒー ブレイクの最初のエピソードでは、親切心、コミュニティ構築、寛容さを推奨するゲームを作成したイスラエルの Jimjum Studios の話を直接聞くことができます。
アプリやゲームは、企業の規模とは関係なく、人が開発し、人が運営するものです。そのため、エコシステムの多様性を推進するプログラムへの注力を続け、次世代のアプリやゲーム制作者を育む取り組みを進めています。Change the Game (英語) のようなプログラムやゲーム業界に前向きな変化をもたらす組織 (動画/日本語字幕あり) への投資は、私が特に誇りに思っているプログラムです。
Google は、すべての人がすばらしいアプリやゲームに簡単にアクセスできるべきだと考えています。それが人々の生活の向上と、皆さんのビジネスの拡大につながります。
そのためのサポートとして、誰もが適切な価格でアプリやゲームに簡単にアクセスできるようにするために、最近いくつかのアップデートをしました。これにより、皆さんのアプリやゲームの収益化が向上します。たとえば、定期購入販売の柔軟性を高めて複雑さを軽減してほしいという要望にお応えし、新しい定期購入機能 (英語) をリリースしました。定期購入ごとに複数のベースプランとオファーを作成できるようになったので、増える一方だった SKU を管理するコストと煩雑さを大幅に軽減できます。新規ユーザーとのつながりを深めたい場合やロイヤル ユーザーを維持したい場合に、あらゆる人のためのオファーを作成できます。
さらに、皆さんの収益化を改善できるように、ユーザーが最適な手段でアプリやゲームの決済ができるようにする新たなツールを用意しています。Google Play Commerce は 170 か国以上の購入者をサポートしていますが、決済手段ライブラリの充実化によって 70 か国の 300 以上の地域固有の決済手段を含めることで、さらなる拡大を図っています。また、地域の購買力に適応しやすくするため、すべてのマーケットで 5 米セント相当から始まる低価格設定オプションを追加する変更をしました。
まずはじめに、アプリの領域への新規参入者が生み出したビジネスでありながら、世界に肯定的な影響をもたらすことに成功した OLIO を紹介しました。これは、たくさんの刺激的な事例の 1 つでしかありません。先日公開した #WeArePlay (英語) は、アプリやゲームを支えている世界のコミュニティの皆さんと、その唯一無二のストーリーを称える新たなキャンペーンです。あらゆる規模のチームが存在し、コーディングを長い間続けてきた方が設立したチームもあれば、新たにテック業界に参入した方が設立したチームもあります。また、大都市に住む方のチームも、小さな町に住む方のチームもあります。ここで紹介するのは、問題を解決するアプリや、世界中の人々に喜びをもたらすゲームを作成してきた一人ひとりの道のりを伝えるショート ストーリーです。
皆さんがこれからもすばらしいアプリやゲームを作り続け、ビジネスを拡大して、ユーザーを夢中にする様子を見るのを楽しみにしています。皆さん自身とその成果のために、これからも一歩一歩の前進とささやかな成功を祝福し続けましょう。それが私たち全員の成長につながります。
皆さんの健康をお祈りしています。
Sarah Karam
Google Play グローバル アプリ パートナーシップ ディレクター
Google Play は、ユーザーとデベロッパーの皆さんのプライバシーと安全が、最も重要であると考えています。 そのため、大きなポリシーの改定に伴い、デベロッパーの皆さんに対応いただくことが必要となる場合に、その情報を広くお伝えするためのウェビナーを開催しています。
2022 年 8 月 17 日に開催されたポリシー ウェビナーでは、 2022 年 7 月末に適用となったポリシー変更の内容を中心にお伝えしました。本ウェビナーは、Google Play ストアに向けたアプリの開発やパブリッシングを担う企業や個人の皆さまを対象にした、オンライン ウェビナーで、事前にいただいた質問に回答する場も設けております。
この記事では、イベント内で解説した内容と、ご紹介した関連動画やリソースをまとめます。
アプリで定期購入アイテムを販売する場合、ユーザーが定期購入を管理または解約する方法を明確に開示しなければなりません。また、定期購入をオンラインで簡単に解約できる手段にアプリ内からアクセスできるようにすることも必要です。この要件を満たすには、アプリのアカウント設定(または同等のページ)に次の項目を追加してください。
または
審査プロセスを妨げ、不承認の理由ともなる、アプリのログイン認証の欠落のような、一般的な違反を回避するために、Google Play Console を通じて情報を送信する場合には、必ず以下のことを行ってください。
ユーザーがアプリに投稿したコンテンツが他のユーザーにも、または少なくともアプリユーザーの一部にも表示される、またはアクセスできるようになる場合、それをユーザー作成コンテンツ(UGC)といいます。アプリが UGC カテゴリに該当する場合、必要なモデレーションを実施しレポートシステムを実装する必要があります。
UGC ポリシー違反の例
UGC アプリに性的なコンテンツが表示されている場合でも、(1)主に性的でないコンテンツへのアクセスを提供しており、(2)性的なコンテンツを積極的に宣伝または推奨していない場合は、「偶発的」な性的コンテンツと見なされます。ただし、適用される法律で違法と定義されている性的なコンテンツや、児童を危険にさらすコンテンツは、「偶発的」とは見なされず許可されません。
以下のすべての要件を満たしている場合、その UGC アプリには偶発的な性的コンテンツが含まれている可能性があります。
以下にて、UGC ポリシーの要件について確認しましょう。UGC が含まれるアプリや UGC を提供するアプリは、次の項目を守る必要があります。
2021 年末 Google Play の「性的なコンテンツと冒とく的な表現に関するポリシー」をアップデートしました。Google は、ユーザーにとっての性的なコンテンツの許容範囲が国によって違うことを認識しています。このアップデートでは、対象となるコンテンツが許容される一部の国ではアプリを公開できるが、対象となるコンテンツが許容されない国ではアプリを公開できなくなるということをポリシーに明記しました。
また、これに伴い、日本での文化的背景を鑑みた結果、これまで Google Play で禁止されてきたウェブ漫画における偶発的な性的描写を日本の Google Play ストアでは許可する旨のポリシーのアップデートを行いました。
今回のアップデートは、成人向けコンテンツを許容するものではございません。以下に該当する場合のみ、漫画アプリにおける性的描写が許容されます。
引き続き、性的なコンテンツをアクティブにプロモーションする行為、違法な性的コンテンツや児童を危険にさらすコンテンツは許可されません。
イベント内では、その他のアップデートに関しても説明を行いました。アーカイブ配信は、こちらのウェブサイトから登録後、いつでもご視聴いただけますので、イベントを見逃した方は、ぜひアーカイブ配信もご活用ください。
今後もお寄せいただいたご意見には真摯に向き合い、ポリシーの改善を続けていきます。引き続き Google Play を安全で、信頼できるプラットフォームにするために、ご協力をお願いします。
この記事は Patricia Correa による Android Developers Blog の記事 " #WeArePlay | Discover the people building apps & games businesses " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
毎月 25 億以上のユーザーが Google Play にアクセスし、世界中の数百万もの企業によって作成されたアプリやゲームを見つけています。
#WeArePlay (英語) は、これらの企業を支える人々のグローバル コミュニティである皆さんを称えるものです。
皆さんが作成するアプリやゲームには、それぞれ特別なストーリーがあります。子どもの頃からコーディングを続けている方もいれば、人生の後半でテック業界に参入した方もいらっしゃいます。また、生活のペースが目まぐるしい大都市に住んでいる方も、もう少しゆったりした小さな町に住んでいる方もいらっしゃいます。しかし、どのような方でも、どのように異なるストーリーを持っていても、皆さんに共通しているのは、アイデアをビジネスに変えて、世界中の人々にインパクトを与えたいという情熱を持っていることです。
2022 年 6 月 22 日からの数か月にわたって、#WeArePlay で皆さんのそうしたストーリーを共有し、祝福します。
シリーズの第一弾として、ロンドン在住の母娘、 Yvonne さんと Alyssa さんのストーリーをお送りします。この 2 人は、アフリカやカリブ海地域のさまざまなヘアスタイルを表現する着せ替えゲーム 「Frobelles」 (英語) を開発しました。
さらに、「Hand Talk Translator」 を開発した Ronaldo さん、Carlos さん、Thadeu さん(私の母国であるブラジル)、「DailyArt」 を開発したアート愛好家 Zuzanna さん(ポーランド)、「TravelSpend」 を開発した旅行愛好家カップルの Ina さんと Jonas さん(ドイツ)のストーリーもご覧ください。
アプリやゲームのビジネスに関わっているすべての皆さん、Google Play コミュニティの一員になってくださり、ありがとうございます。皆さんの献身的な努力と向上心により、何百万人のユーザーが学習したり、つながり合ったり、くつろいだり、運動したり、仕事を見つけたり、還元したり、笑ったり、楽しんだり、空想の世界に逃れたりすることが可能になっています。
g.co/play/weareplay (英語) では、他にもたくさんのストーリーをご覧いただけます。
Reviewed by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Platforms and Ecosystems
Google Play l インディー ゲーム フェスティバル 2022 に多数ご応募いただきありがとうございました。厳正なる審査により以下の 20 作品が選出されました。入賞されたみなさま、おめでとうございます!
この中から、2022 年 9 月 3 日に開催するファイナル イベントでトップタイトルが決定します。
この機会に、トップ 20 作品をダウンロードして、あなたのお気に入りのゲームを見つけてみてください。各ゲームの感想や応援コメントを投稿される際はハッシュタグ #indiegamesfestivaljp をご活用ください。ファイナル イベントへの参加には、こちらからニュースレターにご登録ください。
皆さんのご参加をお待ちしております。
Posted by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Google Play
Google Play では、あらゆる規模のデベロッパーの皆さんが、その可能性を最大限に発揮し、さらなる成長を実現することに注力しています。
2018 年より開催している Google Play 主催のインディー ゲーム フェスティバルもその一例です。
第 5 回目を迎える今回のイベントでは、過去に継続的に本イベントに参加し、大きな成果を残してくださったデベロッパーの方々にさらにスポットライトを当てる為、「オフィシャル アドバイザー」という新しいプログラムを導入しました。
オフィシャルアドバイザーとは、過去のインディー ゲーム フェスティバルにおいて、 継続的に成果を残されたデベロッパーの方限定に、イベントの企画や運営にアドバイザーとして参加いただき、イベントを盛り上げるために一緒に「インディー ゲーム フェスティバルの顔」としてプロモーションを行っていただくプログラムです。
記念すべき第 1 回目のオフィシャル アドバイザーは、Odencat(オデンキャット)株式会社 代表取締役 Daigo Sato さんに決定いたしました。就任を記念して Daigo さんよりコメントをいただきました。
自分自身と Odencat の成長のきっかけは 2019 年の IGF 入賞でした。なにもないところから、なにかをはじめられる、そういう機会になるコンテストだと思います。永遠にこのコンテストに応募し続けようと考えていましたが、今回からはなんと IGF 側の人間としてこれからのクリエイターたちをサポートできるとのことで大変楽しみです。
今年のトップ 3 やトップ 10、特別賞の受賞者を決定するファイナル イベントは 9 月 3 日(土)15:00 〜開催予定です!
ファイナル イベント関連の最新情報を受け取るには、こちらからニュースレターにご登録ください。
私たちは Android 13 の正式リリースに向けて着実に開発を進めています。Android 13 では、アプリごとの言語設定をはじめとする多言語サポートの改善が重要なテーマです。日本語に関連する機能も 2 つ含まれています。
Android 13 では TextView に新しい機能が追加され、文節を保ったまま改行することができるようになりました。これにより、より洗練された日本語テキスト表示が実現できます。
対象の TextView の lineBreakWordStyle 属性を "phrase" にすることで、文節による改行を設定できます。
lineBreakWordStyle
"phrase"
<TextView android:id="@+id/message_phrase" android:layout_width="match_parent" android:layout_height="wrap_content" android:gravity="center_horizontal" android:lineBreakWordStyle="phrase" android:text="@string/message" />
<TextView
android:id="@+id/message_phrase"
android:layout_width="match_parent"
android:layout_height="wrap_content"
android:gravity="center_horizontal"
android:lineBreakWordStyle="phrase"
android:text="@string/message" />
この動作を確認できるデモが Text サンプルに含まれています。
アプリ側から IME の未確定の変換候補を取得できるようになりました。例えば、「かた」と入力している途中では以下のように 5 つの候補を取得できます。
※ この機能の動作には最新の GBoard が必要です。
テキスト変換候補をアプリから取得する
アプリで検索機能を提供するとき、英語などのアルファベットで表記される言語においては「インクリメンタル サーチ(逐語検索)」または「Search as you type」と呼ばれる動作を提供するのが一般的です。例えば "Shoulder" という検索語句を入力するとき、一文字入力するごとに検索が行われ、単語をすべて入力しなくても目的の検索対象を見つけることができます。
日本語で逐語検索を提供しようとすると工夫が必要になります。IME で「かた」とひらがなを入力している間はアプリ内の漢字の「肩」を含むデータを検索しても一致せず、IME 上で漢字への変換を行って初めて意図した検索ができるからです。これに対応するために例えば連絡帳アプリであれば、あらかじめ読み仮名を登録しておき、ひらがな入力中はそちらから検索することで実現できるでしょう。しかし、漢字のデータしか存在しない場合、逐語検索を実現するのは困難だったのではないでしょうか。
Android 13 のテキスト変換候補 (Text Conversion Suggestions) API を使えば、逐語検索を実現できます。
まず、EditText (またはその小クラスである AppCompatEditText や TextInputEditText) を継承します。このカスタム EditText で onCreateInputConnection をオーバーライドして、カスタムの InputConnection を返します。このカスタム InputConnection の実装については後ほど述べます。
EditText
AppCompatEditText
TextInputEditText
onCreateInputConnection
InputConnection
class MyEditText @JvmOverloads constructor( context: Context, attrs: AttributeSet? = null, defStyleAttr: Int = com.google.android.material.R.attr.editTextStyle) : TextInputEditText(context, attrs, defStyleAttr) { override fun onCreateInputConnection(outAttrs: EditorInfo): InputConnection { return MyInputConnection(super.onCreateInputConnection(outAttrs)) }}
class MyEditText @JvmOverloads constructor(
context: Context,
attrs: AttributeSet? = null,
defStyleAttr: Int = com.google.android.material.R.attr.editTextStyle
) : TextInputEditText(context, attrs, defStyleAttr) {
override fun onCreateInputConnection(outAttrs: EditorInfo): InputConnection {
return MyInputConnection(super.onCreateInputConnection(outAttrs))
}
レイアウト XML で対象の EditText の android:inputType 属性を textEnableTextConversionSuggestion に設定します。
android:inputType
textEnableTextConversionSuggestion
<com.example.android.tiramisudemo.ui.conversion.MyEditText android:id="@+id/edit" android:layout_width="match_parent" android:layout_height="wrap_content" android:inputType="text|textEnableTextConversionSuggestions" />
<com.example.android.tiramisudemo.ui.conversion.MyEditText
android:id="@+id/edit"
android:inputType="text|textEnableTextConversionSuggestions" />
カスタムの InputConnection を実装します。このために Android には InputConnectionWrapper というクラスが用意されています。setComposingText(CharSequence, int, TextAttribute) をオーバーライドして、実行中の変換候補にアクセスします。TextAttribute.getTextConversionSuggestions メソッドを使えば文字列のリストとして変換候補を取得できます。
InputConnectionWrapper
setComposingText(CharSequence, int, TextAttribute)
TextAttribute.getTextConversionSuggestions
class MyInputConnection( inputConnection: InputConnection?) : InputConnectionWrapper(inputConnection, false) { override fun setComposingText( text: CharSequence, newCursorPosition: Int, textAttribute: TextAttribute? ): Boolean { if (textAttribute != null) { val suggestions: List<String> = textAttribute.textConversionSuggestions // ここで suggestions (変換候補) から検索文字列を作る } return super.setComposingText(text, newCursorPosition, textAttribute) }}
class MyInputConnection(
inputConnection: InputConnection?
) : InputConnectionWrapper(inputConnection, false) {
override fun setComposingText(
text: CharSequence,
newCursorPosition: Int,
textAttribute: TextAttribute?
): Boolean {
if (textAttribute != null) {
val suggestions: List<String> = textAttribute.textConversionSuggestions
// ここで suggestions (変換候補) から検索文字列を作る
return super.setComposingText(text, newCursorPosition, textAttribute)
これで未確定の変換候補が取得できました。後はこの変換候補からそれぞれのアプリに即した検索クエリーを作って検索してください。注意する点として、この setComposingText で取得できるのはあくまで変換動作中のテキストです。EditText に確定済みのテキストが既に含まれる場合、連結する必要があります。それらの動作を含んだ詳細なコードは Text サンプルを参照してください。
setComposingText
Posted by Yuichi Araki - Developer Relations Team
この記事は Alex Musil による Android Developers Blog の記事 " What's new in Google Play " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
今年の Google I/O では、Google Play でビジネスを継続的に拡大していただくことを目的として、皆さんをサポートする 3 つの主な方法に注力しました。
I/O のセッションですべてのアップデートを確認できますが、この記事では、ビジネスの推進に役立つ新機能の概要を紹介します。
(日本語字幕は YouTube の右下の設定から選択してください)
私たちはここ数年、SDK プロバイダ、アプリ デベロッパー、そして最終的にはすべてのエンドユーザーにとって、安全で優れた SDK を実現するためのツールに取り組んできました。
アプリの品質は、ユーザーのエンゲージメントや維持率から、Google Play ストアでのアプリの見つけやすさや宣伝まで、あらゆることに影響します。
Android Vitals 以外にも、開発ライフサイクル全体で役立つ新機能があります。
以上のリリースについて詳しく知りたい方は、アプリの品質に関するセッション動画をご覧ください。
(日本語字幕は YouTube の自動翻訳機能で日本語を選択してください)
Google Play ストア上で、新規ユーザーの獲得、既存ユーザーのエンゲージメントの向上、収益の拡大などビジネスの拡大に役立つ新しい方法を提供します。
1 つの定期購入に対して、課金期間や更新タイプが異なる複数のベースプランを設定できます。たとえば、毎月自動更新されるプラン、毎年自動更新されるプラン、1 か月のプリペイド プランなどです。1 つのベースプランに対して、定期購入のライフサイクル全体に対する複数のスペシャル オファーを作成できます。たとえば、期間限定の無料トライアルを提供する獲得オファー、定期購入ユーザーにプリペイド プランから自動更新プランに移行してもらうためのアップグレード オファー、定期購入のメリットをフル活用していないユーザーを維持するためのダウングレード オファー、などがあります。オファーは、新しいユーザーにアプローチしたり、コンバージョン率を上げたり、アップグレードを推奨したり、既存の定期購入ユーザーを維持したりする際にとても役立ちます。
以上の機能は、すべて最新バージョンの Play Billing Library 5.0 で利用できます。ビジネスを拡大するために、こちらで紹介したツールやその他のツールについて詳しく知りたい方は、“Power your Success with new acquisition, engagement and monetization tools.” のセッション動画をご覧ください。 (日本語字幕は YouTube の自動翻訳機能で日本語を選択してください)
Google Play エコシステムの繁栄のためにご協力いただき、ありがとうございます。皆さんの次のアプリのリリースを楽しみにしています。
そこで、先日、インディー ゲーム デベロッパーの皆さんに向けた 2 つのプログラム (英語) を発表いたしました。
応募は 2022 年 7 月 1 日まで。
新しいゲームの発売が間近、または最近発売したタイトルがあるインディー ゲーム デベロッパーの皆さんのために設計されたプログラムです。
Indie Games Accelerator (英語) は、Google とゲーム業界の専門家とのネットワークを通して、開発、ローンチ、成長の成功を支援するための研修とメンターシップを提供します。
プログラムに選ばれたゲームスタジオは、2022 年 9 月から始まる 10 週間のアクセラレーション プログラムに招待されます。このプログラムは、70 カ国以上の小規模なゲーム開発者を対象とした、カスタマイズされたプログラムです。業界屈指の講師陣が主催するオンラインのマスタークラス、講演、ゲームワークショップなどを予定しています。
また、ゲームを次のレベルへと進化させたい世界中の情熱にあふれたデベロッパーの皆さんと出会い、つながる機会も得られます。
応募は (英語) 2022 年 7 月 1 日まで。
2021 年 7 月 1 日以降に Google Play ストアで公開されているインディー ゲーム を対象に、2022 年もインディー ゲーム フェスティバルを開催します。(オープンベータ版も対象となります)
ファイナリストは、オンライン上で開催されるファイナル イベントで紹介され、世界中のゲーム業界の専門家やプレーヤーにあなたのゲームを発見してもらうことができます。また、Google Play ストアの特設コーナーへの掲載や、Google Pixel 6 Pro などの賞品もご用意しております。
昨年に引き続き「学生部門賞」もご用意しています。(13 歳以上の学生の方が対象です)
皆さんからのご応募お待ちしております。
すべての応募は 2022 年 7 月 1 日 17:00 (日本時間) が締切となります。
なお、本イベントの最新情報、参加規約、ルールについては必ず随時 Web サイトをご確認ください。