この記事は エンジニアリング部門副社長、Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " Second Beta of Android 14 " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Google I/O と同じタイミングで、Android 14 の 2 回目のベータ版をリリースしました。Google I/O では、Android 14 の多くの新機能を詳しく取り上げたセッションも開催されました。今回のベータ版 2 には、カメラとメディア、プライバシーとセキュリティ、システム UI、デベロッパーの生産性に関連する機能強化が含まれています。大画面デバイスのエクスペリエンス改善も続けています。また、一部のパートナー製スマートフォン、タブレット、折りたたみ式でも、初めて Android 14 ベータ版プログラムを利用できるようになります。
Android は、年間を通して機能強化と新機能を提供します。Android の継続的な改善においては、Android ベータ版プログラムのフィードバックが重要な役割を果たします。Android14 デベロッパー サイトには、Pixel にダウンロードする方法やリリース スケジュールなど、ベータ版に関する多くの情報が掲載されています。皆さんの感想を聞くのを楽しみにしています。そして、Android を誰もが使えるプラットフォームにするために、引き続きご協力をお願いいたします。
現在、Android 14 ベータ版は、iQOO、Lenovo、Nothing、OnePlus、OPPO、Realme、Tecno、vivo、Xiaomi などのパートナーから公開されています。
Android デバイスは、最高級のカメラが搭載されていることで知られています。Android 13 では、数十万色に対応した鮮やかなハイ ダイナミック レンジ (HDR) 動画の録画、デバイス メーカーが夜間モードやぼけなどの機能を利用するために使うカメラ拡張機能、最適化されたカメラ ストリームのユースケースなどのサポートが追加されました。Android 14 は、これらの機能がベースになっています。
Android に、10 ビット ハイ ダイナミック レンジ (HDR) イメージのサポートが追加されます。写真撮影時に、センサーからの情報をこれまでより多く保持できるので、鮮やかな色とコントラストを再現できます。Android が利用する Ultra HDR 形式 (英語) は JPEG と完全下位互換なので、アプリはシームレスに HDR イメージを利用でき、必要な場合はスタンダード ダイナミック レンジ (SDR) で表示することもできます。アプリのアクティビティ ウィンドウで HDR UI の使用がオプトインされている場合、フレームワークは UI で HDR イメージを自動的にレンダリングします。オプトインは、マニフェストのエントリか、実行時に Window.setColorMode (英語) を呼び出して行います。
対応するデバイスでは、10 ビット圧縮の静止画像 (英語) を撮影することもできます。センサーから取得できる色が増えるので、事後編集の柔軟性が向上します。Ultra HDR イメージに関連付けられた Gainmap (英語) は、OpenGL や Vulkan を使ったイメージのレンダリングに利用できます。
Android 14 では、カメラ拡張機能 (英語) のアップグレードと強化が行われています。アプリで長時間の処理を扱えるようになるので、大量の計算を実行するアルゴリズムを使ってイメージを改善できるようになります。その一例が、対応するデバイスでの低光量写真撮影です。これにより、カメラ拡張機能を使ったユーザー エクスペリエンスがさらに確かなものになります。改善の例として、以下が挙げられます。(※以下リンク全て英語)
現在のシーンや環境条件を利用して、静止画撮影処理の動的なレイテンシ予測の正確さを大幅に向上させます。CameraExtensionSession.getRealtimeStillCaptureLatency() を呼び出すと、2 つのレイテンシ予測メソッドを含む StillCaptureLatency オブジェクトを取得できます。getCaptureLatency() メソッドは、onCaptureStarted() から onCaptureProcessStarted() までの間の予測レイテンシを返します。getProcessingLatency() メソッドは、onCaptureProcessStarted() から最後の処理フレームが利用できるようになるまでの予測レイテンシを返します。
アプリで長い時間がかかる静止画撮影処理操作の現在の進捗状況を表示できるようにするために、撮影の進捗状況コールバックがサポートされます。この機能が利用できるかどうかは、CameraExtensionCharacteristics.isCaptureProcessProgressAvailable() で確認できます。利用できる場合は、onCaptureProcessProgressed() コールバックを実装すると、パラメータとして進捗状況(0 から 100)が渡されます。
拡張機能の効果の程度を指定する CaptureRequest.EXTENSION_STRENGTH や、背景をぼかす程度を指定する EXTENSION_BOKEH などの拡張機能固有のメタデータ。
カメラ拡張機能の静止画撮影のポストビュー機能。最終イメージよりも早く、処理前のイメージを提供できます。拡張機能の処理レイテンシが増加している場合は、ポストビュー イメージをプレースホルダとし、のちほど最終イメージに切り替えることで、UX を改善できます。この機能が利用できるかどうかは、CameraExtensionCharacteristics.isPostviewAvailable() で確認できます。利用できる場合は、OutputConfiguration を ExtensionSessionConfiguration.setPostviewOutputConfiguration() に渡すことができます。
SurfaceView のサポート。最適化された電源効率のよいプレビュー レンダーパスを実現できます。
拡張機能の使用中に、タップしてフォーカスやズームする機能をサポート。
CameraCharacteristics (英語) の REQUEST_AVAILABLE_CAPABILITIES_STREAM_USE_CASE (英語) に SCALER_AVAILABLE_STREAM_USE_CASES_CROPPED_RAW (英語) が含まれる場合、アプリで高度なセンサー機能を利用できます。CaptureRequest (英語) とストリームのユースケースを CameraMetadata.SCALER_AVAILABLE_STREAM_USE_CASES_CROPPED_RAW (英語) に設定した RAW ターゲットを使うと、ズームした RAW ストリームに全視野と同じピクセル数を割り当てることができます。リクエスト オーバーライド コントロールを実装することで、別のカメラのコントロールが準備できる前でも、更新されたカメラでズーム コントロールを利用できるようになります。
Android 14 では、USB 有線ヘッドセットでオーディオ マニア級の体験を実現するために、ロスレス オーディオ形式がサポートされます。USB デバイスに優先ミキサー属性を問い合わせたり、優先ミキサー属性の変更を受け取るリスナーを登録したり、新しい AudioMixerAttributes (英語) クラスを使ってミキサー属性を設定したりできるようになります。これは、オーディオ ミキサーのチャンネル マスク、サンプルレート、動作などの形式を表します。このクラスを使うと、ミキシング、ボリューム調整、処理効果なしでオーディオを直接送信 (英語) できます。今年中にこの機能をデバイスに導入できるように、現在は OEM パートナーと協力して作業を進めています。
Android 14 には、描画キャンバスのレイヤ内で最先端の GPU 機能を活用するための高度なグラフィック機能が追加されています。
Android では、カスタムのシェーディングに対応した三角形メッシュの描画を以前からサポートしていますが、入力メッシュ形式はあらかじめ定義されたいくつかの属性の組み合わせに限られていました。Android 14 では、カスタム メッシュ (英語) のサポートが追加されます。これは三角形 (英語) または三角形ストリップ (英語) として定義でき、インデックスをつけることもできます。これらのメッシュは、カスタム属性 (英語) 、頂点ストライド、varying (英語) 、AGSL (英語) で記述した頂点とフラグメント シェーダーで指定します (英語) 。頂点シェーダーでは、position や color などの varying を定義します、フラグメント シェーダーでピクセルの色を定義することもできます。その場合、通常は頂点シェーダーで作成した varying を使います。フラグメント シェーダーで色が指定された場合、メッシュの描画 (英語) 時に選択されたブレンドモード (英語) を使って現在の Paint (英語) の色とブレンドされます。柔軟性を向上するため、フラグメント シェーダーと頂点シェーダーには uniform (英語) を渡すこともできます。
Android の Canvas (英語) API を使い、ハードウェア アクセラレーションを利用して HardwareBuffer (英語) に簡単に描画できるようにするため、Android 14 に HardwareBufferRenderer (英語) が導入されます。SurfaceControl (英語) 経由でシステム コンポジタと通信し、低レイテンシ描画するユースケースでは、特にこれが便利です。
Android 14 では、引き続きプライバシーに重点を置いています。ユーザーが制御できることを増やし、データとその共有方法についての可視性を高める新機能が導入されます。
ヘルスコネクトは、ユーザーの健康とフィットネスのデータを格納するオンデバイスのリポジトリです。ユーザーはお気に入りのアプリ間でデータを共有でき、どのデータをどのアプリと共有するかを 1 か所で管理できます。
現在、ヘルスコネクトは Google Play ストアでアプリとしてダウンロードできます。Android 14 以降のヘルスコネクトはプラットフォームの一部となり、Google Play システム アップデートでアップデートを受け取るため、個別にダウンロードする必要はなくなります。これにより、ヘルスコネクトを頻繁にアップデートできるようになります。また、Android 14 以降を実行するデバイスでは、アプリから確実にヘルスコネクトを利用できます。ユーザーは、デバイスの [設定] からヘルスコネクトにアクセスできます。プライバシー管理はシステム設定に組み込まれています。
ヘルスコネクトでは、エクササイズのルートがサポートされるようになります。ワークアウトのルートは共有することも、マップ上で視覚化することもできます。ルートは時間内に保存された場所のリストとして定義され、アプリからエクササイズのセッションにルートを挿入して結びつけることができます。ユーザーがこの機密データを完全に制御できるようにするため、ユーザーは個々のルートを別のアプリと共有することを許可する必要があります。
新機能はこれだけではありません。ヘルスコネクトの詳細は、別のブログ投稿で紹介しています。Android の Health の新機能 (英語) をご覧ください。
さらに、位置情報の権限を持つアプリでデータの共有方法が変更され、サードパーティとのデータ共有が開始された場合には、ユーザーに定期的な通知が送られるようになります。
新しい位置情報データ共有アップデート ページは、デバイスの [設定] からアクセスできるようになる予定です。
Android 11 (API レベル 30) では、すべてのアプリが Notification.Builder#sendFullScreenIntent (英語) を使って、スマートフォンがロックされている際に全画面表示インテントを送信できました。AndroidManifest で USE_FULL_SCREEN_INTENT (英語) 権限を宣言すると、アプリのインストール時にこれを自動付与することもできました。
全画面表示インテント通知は、通話の着信やユーザーが設定したアラーム時計など、ユーザーがすぐに注目すべき非常に優先度の高い通知を実現するために設計されています。Android 14 以降では、インストール時にこの権限を付与されるアプリを、通話とアラームを提供するアプリのみに制限します。
Android 14 にアップデートする前にインストールされたアプリでは、この権限は引き続き有効です。ユーザーはこの権限のオンとオフを切り替えることができます。
新しい API NotificationManager.canUseScreenIntent (英語) を使うと、アプリに権限が付与されているかを確認できます。付与されていない場合、アプリで新しいインテント ACTION_MANAGE_APP_USE_FULL_SCREEN_INTENT (英語) を使って設定ページを開くことができます。ユーザーはこのページから権限を付与できます。
Android 14 ベータ版 2 リリースでは、複数の改善と新しいデベロッパー向けガイドを追加して、アプリのアクティビティ間を移動する際にシームレスなアニメーションを実現できるようにしています。(※以下リンク全て英語)
android:enableOnBackInvokedCallback=true を設定すると、アプリ全体ではなく、アクティビティごとに予測型「戻る」システム アニメーションをオプトインできます。
ボトムシート、サイドシート、検索用の新しいマテリアル コンポーネント アニメーションを追加しました。
カスタムのアプリ内アニメーションと遷移を作成するためのデザインガイド を作成しました。
カスタムのアプリ内遷移アニメーションに対応するため、以下の新しい API を追加しました。
OnBackPressedCallback の handleOnBackStarted、handleOnBackProgressed、handleOnBackCancelled
OnBackAnimationCallback の onBackStarted、onBackProgressed、onBackCancelled
ユーザーのスワイプバックに応答する遷移には、overridePendingTransition ではなく overrideActivityTransition を使用してください。
Android 14 ベータ版 2 でも、予測型「戻る」の全機能をデベロッパー オプションで制御できる点は変わりません。アプリを予測型「戻る」に移行するためのデベロッパー ガイドと、カスタムのアプリ内遷移を作成するためのデベロッパー ガイドをご覧ください。
ベータ版 2 は、2023 年 6 月に予定されている Platform Stability まであと一歩です。Platform Stability では、Android 14 SDK と NDK API、そしてアプリに関連するシステム動作が最終版となります。Android 14 ベータ版を実行するデバイスが多くなるため、これから数週間のうちに、Android 14 で皆さんのアプリを試すユーザーが増え、見つかった問題が報告される可能性があります。
互換性テストを実施するには、公開しているアプリを Android 14 ベータ版を実行しているデバイスかエミュレータにインストールし、アプリのフローをすべて試します。重点的にテストを実施すべき点については、動作の変更点を確認してください。見つかった問題を解決できたら、できる限り早くアップデートを公開しましょう。
このタイミングで、アプリのターゲットを Android 14 にする準備を始めることをおすすめします。開発者向けオプションで、アプリの互換性変更を切り替えてテストを行いましょう。
ベータ版 2 のリリースには、Android 14 の機能を試し、アプリをテストしてフィードバックを提供するために必要なすべてのものが含まれています。タブレットや折りたたみ式でアプリをテストする場合、パートナー製のデバイスを使うこともできますが、一番簡単な方法は、Pixel Tablet または Pixel Fold 構成の 64 ビット Android Emulator システム イメージを使うことです。これらは、Android Studio SDK Manager の最新プレビュー版から取得できます。こちらからサポート対象の Pixel デバイスを登録し、今回と今後の Android 14 ベータ版やフィーチャー ドロップのベータ版アップデートを無線 (OTA) で受け取ることもできます。
Android 14 向けに最高の開発をするには、Android Studio Hedgehog (英語) の最新リリースを使うことをおすすめします。セットアップの完了後にやるべきことは、以下のとおりです。
新しい機能や API を試す – API の確定に向けて、皆さんのフィードバックが不可欠です。問題は、フィードバック ページのトラッカーで報告してください。
現在のアプリの互換性をテストする – アプリが Android 14 のデフォルト動作の変更による影響を受けるかどうかを確認します。Android 14 を実行しているデバイスかエミュレータにアプリをインストールし、幅広くテストします。
変更をオプトインしてアプリをテストする – Android 14 では、動作の変更点はターゲットに新しいプラットフォームを指定した場合にのみアプリに影響するようになっており、それをオプトインすることができます。変更点を早めに把握し、評価することが重要です。簡単にテストできるように、変更点のオン、オフを個々に切り替えられるようになっています。
ベータ版のシステム イメージと SDK は、Android 14 のリリース サイクル期間を通じて定期的にアップデートされる予定です。
ベータ版の入手方法の詳しい説明は、Android 14 デベロッパー サイトをご覧ください。
Reviewed by Mari Kawanishi - Developer Marketing Manager, Google Play
この記事は Android Studio プロダクト マネージャー、Steven Jenkins による Android Developers Blog の記事 " Android Studio Flamingo is stable " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Android Studio Flamingo (英語) 🦩 安定版のリリースについてお知らせします。Android Studio は、Android アプリ開発の公式 IDE です。
今回のリリースには、ライブ編集で pixel-perfect な UI を構築するうえで役立つ改善、アプリの調査をサポートする新機能、IntelliJ のアップデートなどが含まれています。Android Studio Flamingo🦩 でどのように生産性が高まるかの詳細については、このまま記事をお読みいただくか、次の動画をご覧ください。そしてさっそく、最新の安定版をダウンロード (英語) しましょう!
UI ツール
Jetpack Compose とマテリアル 3 テンプレート – Jetpack Compose は新規プロジェクト向けの推奨ツールキットになっていたので、テンプレートはデフォルトで Jetpack Compose とマテリアル 3 が使われるようになりました。
ライブ編集 (Compose) 試験運用版 – Compose を使ってインタラクティブにアプリを開発します。コードの変更は、アタッチしているデバイスやエミュレータに直接プッシュされます。変更のプッシュはファイルの保存時または自動的に行われ、リアルタイムで UI の更新を確認できます。ライブ編集は試験運用版であり、エディタ設定から有効化できますが、既知の制限事項があります (英語) 。この機能の改善を続けられるように、フィードバックの送信をお願いします。詳細はこちらをご覧ください。
テーマつきアプリアイコンのプレビュー対応 – ツールバーのシステム UI モード セレクタを使って壁紙を切り替え、選択した壁紙にテーマつきアプリアイコン (英語) がどう反応するかを確認できます(注: アプリのターゲットを API レベル 33 以降にする必要があります)。
ダイナミック カラーのプレビュー
アプリをダイナミック カラー (英語) に対応させ、@Preview コンポーザブルで新しい wallpaper 属性を使うと、壁紙を切り替えて、さまざまな壁紙に UI がどう反応するかを確認できます(注: Compose 1.4.0 以降を使う必要があります)。
Build Analyzer のタスク分類 – Build Analyzer で、マニフェスト、Android リソース、Kotlin、Dexing などのカテゴリに基づいてタスクがグループ化されます。カテゴリを時間で並べ替え、展開して対応するタスクの一覧を表示できるので、さらに細かく分析するうえで役立ちます。どのカテゴリがビルド時間に最も大きな影響を与えているかを簡単に確認できます。
プロファイリング可能なビルドのワンクリック自動作成と実行 – アプリをプロファイリングする場合は、デバッグ可能ビルドをプロファイリングすることは避ける必要があります。デバッグ可能ビルドのプロファイリングは開発時には有効ですが、結果は正しくない場合があります。そのため、ユーザーが実行するデバッグ可能でないビルドをプロファイリングします。プロファイリング可能なビルドのワンクリック自動作成と実行により、この操作が便利になります。プロファイリング可能なアプリをワンクリックで簡単に構成し、プロファイリングを実行できます。完全なデータでアプリをプロファイリングするオプションを選択すると、デバッグ可能ビルドでプロファイリングをすることもできます。詳しくは、ブログ (英語) をご覧ください。
SDK 拡張機能の lint サポート – SDK 拡張機能とは、モジュール化されたシステム コンポーネントを活用し、以前にリリースされた API レベルのパブリック SDK に API を追加する機能です。今回より lint がサポートされ、SDK 拡張機能の問題をスキャンして修正できるようになります。Android Studio は、SDK 拡張機能を使って起動した API に対して、正しいバージョンのチェックを自動生成します。
Android Gradle プラグイン 8.0.0 – Android Studio Flamingo には、新しいメジャー バージョンの Android Gradle プラグインが搭載されています。このプラグインでは多くの改善が行われていますが、たくさんの動作の変更点 (英語) もあり、Transform API が削除 (英語) されています。プロジェクトで AGP のバージョンをアップグレードする前に、変更が必要な点について確認するようにしてください。
Network Inspector によるトラフィックのインターセプト – デフォルトで、Network Inspector にすべてのタイムラインのトラフィック データがすべて表示されるようになります。ルールを作成して管理すると、ステータス コード、レスポンスのヘッダーやボディなど、さまざまな応答が発生した場合のアプリの動作テストに役立てることができます。ルールは、アプリに到達する前にインターセプトする応答や、応答の変更方法を決定します。それぞれのルールの横にある [Active] ボックスをチェックすることで、どのルールを有効化、無効化するかを選択できます。ルールは、変更するたびに自動保存されます。
Layout Inspector のフォアグラウンド プロセスへの自動接続 – Layout Inspector が自動的にフォアグラウンド プロセスに接続します。クリックしてアプリにアタッチする必要はなくなります。
IntelliJ プラットフォーム アップデート – Android Studio Flamingo (2022.2.1) には、IntelliJ 2022.2 プラットフォーム リリースが含まれています。IDE のパフォーマンスが向上しているほか、macOS で Metal API を使ってレンダリング パフォーマンスを向上することなどが可能になっています。また、Kotlin でコード ハイライト、補完、使用箇所の検索をするときの IDE のパフォーマンスも向上しています。こちら (英語) の IntelliJ リリースノートをご覧ください。
この記事の内容をまとめると、Android Studio Flamingo (2022.2.1) には、以下の機能強化や新機能が搭載されています。
ライブ編集 (Compose) - 試験運用版
テーマつきアプリアイコンのプレビュー対応
Jetpack Compose とマテリアル 3 テンプレート
ビルド
Build Analyzer のタスク分類
プロファイリング可能なビルドのワンクリック自動作成と実行
SDK 拡張機能の lint サポート
Android Gradle プラグイン 8.0 の互換性を破る変更
調査
App Quality Insights のアップデート
Network Inspector によるトラフィックのインターセプト
Layout Inspector のフォアグラウンド プロセスへの自動接続
IntelliJ
IntelliJ プラットフォーム 2022.2 アップデート
詳細は、Android Studio のリリースノート、Android Gradle プラグインのリリースノート、Android Emulator のリリースノートをご覧ください。
さっそく Android Studio Flamingo (2022.2.1) をダウンロード (英語) して、ワークフローに新機能を組み込みましょう。いつものように、気に入った機能や問題点、新機能の提案などのフィードバックは大歓迎です。バグや問題を見つけた方は、問題を送信してください。また、既知の問題もご確認ください。Android 開発の最新情報については、Twitter や Medium (英語)、YouTube (英語) で私たちをフォローすることもお忘れなく。
この記事は Bethel Otuteye による Android Developers Blog の記事 " Giving Users More Transparency and Control Over Account Data " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Google Play では、デベロッパーがユーザーの信頼を得ることができるようにするために、最近もたくさんの取り組みを始めています。具体的には、アプリのプライバシーやセキュリティ方針をシンプルでわかりやすく示しています。2023 年 4 月 5 日、この作業を土台に、ユーザーに対してアプリ内データの透明性と制御性を向上させることを目的として、新しいデータ削除ポリシーを導入したことをお知らせします。
アカウントを作成できるアプリでは、近日中に、アカウントとデータの削除を開始できるオプションの提供が義務づけられます。これはアプリ内からオンラインで行える必要があります。特に重要になるのがウェブ要件です。ユーザーがアプリを再インストールしなくてもアカウントとデータの削除を依頼できるように、データ セーフティ フォームにリンクします。
Google Play のデータ セーフティ セクションでは、すでにデベロッパーがデータ削除オプションについて説明できるようになっています。しかし、ユーザーはそれよりも簡単に、かつ一貫した方法で、削除を依頼できることを望んでいます。このポリシーによって、さらに直感的に操作できるようにすることにより、どのようなデータ制御ができるのかを私たちが共有するユーザーに知ってもらい、アプリと Google Play の信頼をさらに広げたいと考えています。
新しいポリシーで謳われているように、アカウントの削除依頼に対応するときは、そのアカウントに関連するデータも削除しなければなりません。そのため、デベロッパーが提供する選択肢が増えることにもなります。完全にアカウントを削除したくないユーザーは、その他のデータ(活動履歴、画像、動画など)のみを削除することもできます(該当する場合)。セキュリティ、不正防止、規制への準拠などの正当な理由で一部のデータを保持しなければならないデベロッパーは、データの保持期間を明示する必要があります。
ユーザーがデータを制御できる範囲が広がるのはすばらしいことですが、デベロッパーにはその準備を整える時間が必要になることも承知しています。特に既存の削除機能やウェブ版がない場合は、それが当てはまります。今回、情報とリソースを共有しているのはそのためです。
第一段階として、デベロッパーの皆さんには、12 月 7 日までにアプリのデータ セーフティ フォームでデータの削除に関する新しい質問に回答することをお願いいたします。Google Play ユーザーには、来年の早い段階で、ストアの掲載情報に変更が反映されます。データ セーフティ セクションと新しいデータ削除エリアに表示される更新版のデータ削除バッジもその 1 つです。
さらに時間が必要なデベロッパーは、ポリシー準拠の期限を 2024 年 5 月 31 日まで延長する申請を Google Play Console から行うことができます。
2023 年 4 月 5 日にお知らせしたデータ削除などのポリシー変更の詳細については、以下の方法でご確認ください。
いつもながら、Google Play を全員が信頼できる安全なプラットフォームにすることにご協力いただき、ありがとうございます。
この記事は Google Play Games、ディレクター、Arjun Dayal による Android Developers Blog の記事 "Com2uS brings a seamless multi-platform gameplay experience with Google Play Games on PC" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
サマナーズウォー:クロニクルは、韓国のゲーム デベロッパー Com2uS が制作し、2023 年 3 月に全世界に向けてリリースされたモバイル MMORPG です。サマナーズウォー シリーズは、これまでに 1 億 8,000 万ダウンロードを突破して 27 億ドル以上を売り上げています。ファンタジーの世界でさまざまな召喚獣を育てて他のプレーヤーと対戦する、世界で最も人気のモバイルゲームの 1 つです。
Com2uS は、常に新しいコンテンツやアップデートをリリースすることで新鮮さと面白さを維持しており、そのプレーヤー コミュニティは 10 年近くにわたって拡大し続けています。Com2uS は、いつでもどこでも楽しめる最適な環境を提供するため、クロニクルに PC 版を追加することを決断しました。Google Play Games (ベータ) でモバイルゲームを拡張して PC でプレイできるようにし、臨場感あふれるハイエンドのゲーム エクスペリエンスを既存のプレーヤーに提供するとともに、新たなユーザーにリーチすることにしたのです。
PC 版 Google Play Games (ベータ) を利用すると、モバイル版と PC 版を、同じ Android ビルドを使って簡単かつスムーズに統合できます。数多くのデベロッパー ツールが用意されており、いくつかの最適化手順を実施するだけで PC 版のゲーミング エクスペリエンスを作成できます。PC 版 Google Play Games (ベータ) プレイリスト (動画/英語 - 日本語字幕あり) を視聴し、実装に関する手順の詳細を確認しましょう。
Com2uS チームは、タブレットや折りたたみ式デバイスなど、大きな画面で楽しむための入力サポートも追加しました。サマナーズウォー:クロニクルは現時点で、キーボードとマウスに加え、ユーザーからの要望が多かったゲーム コントローラもサポートしています。クロス プラットフォーム対応であることを念頭に、ユーザー エクスペリエンスを最適化することも重要でした。たとえば、すべてのプラットフォームで簡単に操作できる直感的なゲーム インターフェースにすること、サイズの異なる画面ごとに UI を調整すること、ゲームの操作についてわかりやすい説明を提供することなどが必要になりました。
プラットフォームごとにグラフィック設定を最適化するために Com2uS がメインのグラフィック API として選択したのが、マルチプラットフォーム対応の高パフォーマンスな Vulkan です。ハイエンドのモバイル デバイスを使用するプレーヤーでも、過熱を防ぎバッテリーを長持ちさせるため、柔軟な画質設定を好む傾向にあります。Com2uS は Vulkan を使用することで、主要なユーザー層が PC でもモバイル デバイスでも最適な画質でプレイできるようにしています。
Com2uS は PC 版デベロッパー エミュレータを使用してユーザーと同等の環境を再現し、さまざまなプレーヤー設定でビルドをテストしてデバッグすることができました。このエミュレータは、複数のアスペクト レシオを効率的にテストできるように設計されています。開発やデバッグにおいては、Google Play ストアから直接アクセスすることも、ADB を介してアクセスすることも可能です。サマナーズウォー:クロニクルは Unity で開発されているため、エミュレータを自動的に検知して直接デプロイすることができました。PC 版 Google Play Games エミュレータは、近日中にすべてのデベロッパーの皆様にご利用いただけるようにする予定です。なお、Unity、Unreal、Cocos などのゲームエンジンも引き続きサポートいたします。
2022 年 11 月、Com2uS はサマナーズウォー:クロニクルの PC 版とモバイル版を同時にリリースしました。プレーヤーはすでに、Google Play Games (ベータ) を通じ PC とモバイルの両方でゲームを楽しめるようになっています。PC 版のリリースによって、大きな画面とより高性能なハードウェアでのプレイが可能になり、新たなレベルのゲーム体験が提供されるようになりました。
また Google Play Games サービスにより、プレーヤーは新しいデバイスでゲームを起動してもゲームの進行状況を自動的に同期でき、どこにいても特典や Google Play Points の収集を継続できます。
日本のすべてのプレーヤーを対象に Google Play Games (ベータ) への登録受け付けを開始しています!PC 版 Google Play Games (ベータ) で、臨場感あふれるシームレスなマルチプラットフォーム ゲーム体験をプレーヤーに提供しましょう。ベータ プログラムへの参加をご希望の場合は、今すぐこちら (英語) からお知らせください。
2023 年 4 月 19 日時点、PC 版 Google Play Games (ベータ) は 14 カ国でダウンロードが可能です。
詳しくは g.co/googleplaygames をご覧ください。ゲームタイトルは地域ごとに異なる場合があります。