この記事は Android Studio プロダクト マネージャー、Steven Jenkins による Android Developers Blog の記事 " Android Studio Flamingo is stable " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Android Studio Flamingo (英語) 🦩 安定版のリリースについてお知らせします。Android Studio は、Android アプリ開発の公式 IDE です。
今回のリリースには、ライブ編集で pixel-perfect な UI を構築するうえで役立つ改善、アプリの調査をサポートする新機能、IntelliJ のアップデートなどが含まれています。Android Studio Flamingo🦩 でどのように生産性が高まるかの詳細については、このまま記事をお読みいただくか、次の動画をご覧ください。そしてさっそく、最新の安定版をダウンロード (英語) しましょう!
UI ツール
Jetpack Compose とマテリアル 3 テンプレート – Jetpack Compose は新規プロジェクト向けの推奨ツールキットになっていたので、テンプレートはデフォルトで Jetpack Compose とマテリアル 3 が使われるようになりました。
ライブ編集 (Compose) 試験運用版 – Compose を使ってインタラクティブにアプリを開発します。コードの変更は、アタッチしているデバイスやエミュレータに直接プッシュされます。変更のプッシュはファイルの保存時または自動的に行われ、リアルタイムで UI の更新を確認できます。ライブ編集は試験運用版であり、エディタ設定から有効化できますが、既知の制限事項があります (英語) 。この機能の改善を続けられるように、フィードバックの送信をお願いします。詳細はこちらをご覧ください。
テーマつきアプリアイコンのプレビュー対応 – ツールバーのシステム UI モード セレクタを使って壁紙を切り替え、選択した壁紙にテーマつきアプリアイコン (英語) がどう反応するかを確認できます(注: アプリのターゲットを API レベル 33 以降にする必要があります)。
ダイナミック カラーのプレビュー
アプリをダイナミック カラー (英語) に対応させ、@Preview コンポーザブルで新しい wallpaper 属性を使うと、壁紙を切り替えて、さまざまな壁紙に UI がどう反応するかを確認できます(注: Compose 1.4.0 以降を使う必要があります)。
Build Analyzer のタスク分類 – Build Analyzer で、マニフェスト、Android リソース、Kotlin、Dexing などのカテゴリに基づいてタスクがグループ化されます。カテゴリを時間で並べ替え、展開して対応するタスクの一覧を表示できるので、さらに細かく分析するうえで役立ちます。どのカテゴリがビルド時間に最も大きな影響を与えているかを簡単に確認できます。
プロファイリング可能なビルドのワンクリック自動作成と実行 – アプリをプロファイリングする場合は、デバッグ可能ビルドをプロファイリングすることは避ける必要があります。デバッグ可能ビルドのプロファイリングは開発時には有効ですが、結果は正しくない場合があります。そのため、ユーザーが実行するデバッグ可能でないビルドをプロファイリングします。プロファイリング可能なビルドのワンクリック自動作成と実行により、この操作が便利になります。プロファイリング可能なアプリをワンクリックで簡単に構成し、プロファイリングを実行できます。完全なデータでアプリをプロファイリングするオプションを選択すると、デバッグ可能ビルドでプロファイリングをすることもできます。詳しくは、ブログ (英語) をご覧ください。
SDK 拡張機能の lint サポート – SDK 拡張機能とは、モジュール化されたシステム コンポーネントを活用し、以前にリリースされた API レベルのパブリック SDK に API を追加する機能です。今回より lint がサポートされ、SDK 拡張機能の問題をスキャンして修正できるようになります。Android Studio は、SDK 拡張機能を使って起動した API に対して、正しいバージョンのチェックを自動生成します。
Android Gradle プラグイン 8.0.0 – Android Studio Flamingo には、新しいメジャー バージョンの Android Gradle プラグインが搭載されています。このプラグインでは多くの改善が行われていますが、たくさんの動作の変更点 (英語) もあり、Transform API が削除 (英語) されています。プロジェクトで AGP のバージョンをアップグレードする前に、変更が必要な点について確認するようにしてください。
Network Inspector によるトラフィックのインターセプト – デフォルトで、Network Inspector にすべてのタイムラインのトラフィック データがすべて表示されるようになります。ルールを作成して管理すると、ステータス コード、レスポンスのヘッダーやボディなど、さまざまな応答が発生した場合のアプリの動作テストに役立てることができます。ルールは、アプリに到達する前にインターセプトする応答や、応答の変更方法を決定します。それぞれのルールの横にある [Active] ボックスをチェックすることで、どのルールを有効化、無効化するかを選択できます。ルールは、変更するたびに自動保存されます。
Layout Inspector のフォアグラウンド プロセスへの自動接続 – Layout Inspector が自動的にフォアグラウンド プロセスに接続します。クリックしてアプリにアタッチする必要はなくなります。
IntelliJ プラットフォーム アップデート – Android Studio Flamingo (2022.2.1) には、IntelliJ 2022.2 プラットフォーム リリースが含まれています。IDE のパフォーマンスが向上しているほか、macOS で Metal API を使ってレンダリング パフォーマンスを向上することなどが可能になっています。また、Kotlin でコード ハイライト、補完、使用箇所の検索をするときの IDE のパフォーマンスも向上しています。こちら (英語) の IntelliJ リリースノートをご覧ください。
この記事の内容をまとめると、Android Studio Flamingo (2022.2.1) には、以下の機能強化や新機能が搭載されています。
ライブ編集 (Compose) - 試験運用版
テーマつきアプリアイコンのプレビュー対応
Jetpack Compose とマテリアル 3 テンプレート
ビルド
Build Analyzer のタスク分類
プロファイリング可能なビルドのワンクリック自動作成と実行
SDK 拡張機能の lint サポート
Android Gradle プラグイン 8.0 の互換性を破る変更
調査
App Quality Insights のアップデート
Network Inspector によるトラフィックのインターセプト
Layout Inspector のフォアグラウンド プロセスへの自動接続
IntelliJ
IntelliJ プラットフォーム 2022.2 アップデート
詳細は、Android Studio のリリースノート、Android Gradle プラグインのリリースノート、Android Emulator のリリースノートをご覧ください。
さっそく Android Studio Flamingo (2022.2.1) をダウンロード (英語) して、ワークフローに新機能を組み込みましょう。いつものように、気に入った機能や問題点、新機能の提案などのフィードバックは大歓迎です。バグや問題を見つけた方は、問題を送信してください。また、既知の問題もご確認ください。Android 開発の最新情報については、Twitter や Medium (英語)、YouTube (英語) で私たちをフォローすることもお忘れなく。
Reviewed by Mari Kawanishi - Developer Marketing Manager, Google Play