この記事は Google Play Games、ディレクター、Arjun Dayal による Android Developers Blog の記事 " Unlock seamless gameplay across mobile and PC with Google Play Games" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
PC 版 Google Play Games (ベータ) (英語) を利用すると、お気に入りのモバイルゲームを PC でプレイできます。もちろん、Google Play に期待されるセキュリティと安定性も担保されます。このプロダクトは、一流のゲームを取りそろえ、毎月 100 億回以上のモバイル セッションを提供しています。高品質で高パフォーマンスなエミュレーションとクロススクリーンでのゲームプレイは、ユーザーから熱狂的な支持を受けています。
デベロッパーが PC 版 Google Play Games (ベータ) に参加すると、多くのユーザーにアプローチしてエンゲージメントや投資収益率を向上できるだけでなく、さまざまな Google のプラットフォームで動作する高品質なゲームを作ることができます。
2023 年 3 月 14 日 (現地時間) に開催された Google for Games Developer Summit (英語) では、クロスプラットフォーム ゲーム開発がさらに簡単になったことをお伝えしました。具体的には、PC 版 Google Play Games (ベータ) へのオンボーディング プロセスを改善してシンプルにしています。今回お知らせした特に重要なアップデートについては、PC 版 Google Play Games (ベータ) プレイリスト (動画/英語 - 日本語字幕あり) をご覧いただくか、このままこの記事をお読みください。
PC 版 Google Play Games (ベータ) の対象地域を拡大し、世界中の数十億人のユーザーに愛されているゲームをさらに追加します。プログラムは今後数か月間で日本とヨーロッパ各国に拡大され、『Garena Free Fire』、『Ludo King』、『メイプルストーリーM』などの新しいゲームが追加されます。
Intel と連携し、既存のモバイルビルドを使って簡単に PC 版 Google Play Games (ベータ) に参加できるようにします。最高のユーザー エクスペリエンスを提供でき、クロスプラットフォーム専用のマーケティングやプロモーションする資格を得られるのは完全に最適化されたゲームだけである点は変わりませんが、既存のモバイルビルドを提出する方法を導入し、短時間でプレーヤーにアプローチできるようにします。PC で問題なく動作するモバイルゲームをお持ちの方は、PC 版 Google Play Games (ベータ) への参加をすぐに申請 (英語) できます。
新しい PC 版 Google Play Games (ベータ) デベロッパー エミュレータ (※現時点では一般未公開) は、Google Play Games (ベータ) のデベロッパー向けビルドで、デバッグやビルドのプロセスに特化した設計になっています。adb コマンド経由でサイドローディングされた APK を使ってゲームを直接開発できるほか、Android Studio を使用してグラフィックやハードウェアの設定を調整し、さまざまなプレーヤー条件で検証することもできます。エミュレータをダウンロードしたい方は、さっそく申請してください。
Google Play Games (ベータ) でプレーヤーに質の高い体験を提供できるように、新しいリリース チェックリストで必要な全手順を終えていることを確認してから、ビルドを申請しましょう。これにより、承認プロセスにかかる時間も短くなります。チェックリストには、高解像度のテクスチャやアセット、Windows のアスペクト比のサポート、マウス入力とキーボード入力の実装など、重要な要件が記載されています。
20 億人以上のゲーマー プロフィールを有する Play Games Services は、Google Play Games (ベータ) がデバイスをまたがったシームレスな連続性を保つうえで中核となる機能です。今年は、次世代のプレーヤー ID をロールアウトします。これにより、一部のゲーム内では一貫性が維持され、ゲームが違えば一意になるプレーヤー ID を実現します。
ここ数年間、ゲーム業界はパソコン、ノートパソコン、タブレット、折りたたみ式などの大画面デバイスに注力してきました。各フォーム ファクタには独自のメリットがありますが、それぞれに対してゲームを個別にカスタマイズする必要はありません。こちらのセッションを確認 (動画/英語 - 日本語の自動字幕あり) すると、異なるプラットフォームに対して、優れたゲームプレイをまとめて提供する方法を学ぶことができます。
PC 版 Google Play Games (ベータ) の詳細は、デベロッパー サイトで確認できます。Google for Games Developer Summit のすべてのセッションは、g.co/gamedevsummit (英語) でご覧いただけます。(※日本語字幕は YouTube の自動翻訳機能で日本語を選択してください)
Windows は、Microsoft のグループ会社による商標です。
*2023 年 3 月 14 日時点で、PC 版 Google Play Games (ベータ) は 13 か国でダウンロードできます。
この記事はエンジニアリング部門副社長、Dave Burke による Android Developers Blog の記事 " Android 14 Developer Preview 2" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2023 年 3 月 8 日、Android 14 の 2 回目のデベロッパー プレビューをリリースします。先月の Android 14 の 1 回目のデベロッパー プレビューをもとに、プライバシー、セキュリティ、パフォーマンスのほか、デベロッパーの生産性やユーザーのカスタマイズをサポートする機能をさらに強化しています。同時に、タブレットや折りたたみ式などでの大画面デバイス エクスペリエンスの調整も続けています。
Android は、年間を通して機能強化と新機能を提供します。Android の継続的改善においては、Android 14 デベロッパー プレビュー (英語) と Quarterly Platform Release(QPR)ベータ版プログラムのフィードバックが重要な役割を果たします。Android 14 デベロッパー サイト (英語) には、Pixel にダウンロード (英語) する方法やリリース スケジュール (英語) など、プレビューに関する多くの情報が掲載されています。皆さんの感想をお聞きすること (英語) を楽しみにしています。そして、Android を誰もが使えるプラットフォームにするために、引き続き協力をお願いいたします。
Android 14 は、タブレットや折りたたみ式のフォーム ファクタに対応するために Android 12L と 13 で行った作業を土台として開発されています。大画面開発のスタートガイドと折りたたみ式端末についてを読めば、アプリの準備をする方法を短時間で学ぶことができます。大画面向けアプリの品質ガイドには、アプリを確認するための詳細チェックリストが含まれています。先日には、低レイテンシ タッチペンと Motion 予測をサポートするライブラリもリリースしました。 大画面ギャラリーには、ソーシャルとコミュニケーション、メディア、生産性向上、ショッピング、読書アプリのエクスペリエンス向けのデザイン アイデアが含まれています。
プライバシーとセキュリティは常に Android のミッションの中核部分であり、その土台となっているのが、アプリのサンドボックス化、オープンソース コード、オープンなアプリ開発です。Android 14 では、あらゆる人のために最高品質のプラットフォームを構築するために、安全性が向上したデバイス環境を提供し、ユーザーの制御を増やして情報を守れるようにします。
選択された写真へのアクセス
アプリでユーザーが選択したメディアにアクセスする必要がある場合は、写真選択ツールを使用することをおすすめします。このツールは、コア プラットフォーム機能、Google Play システム アップデート、Google Play 開発者サービスを組み合わせて利用することにより、Android 4.4 以降を実行しているデバイスで、権限なしで利用できるようになっています。
写真選択ツールを使えない場合は、SDK 33 で導入されたビジュアル メディア権限(READ_MEDIA_IMAGES (英語) / READ_MEDIA_VIDEO (英語) )をアプリからリクエストします。そうすると、Android 14 のユーザーは、選択された写真と動画のみへのアクセス権を付与できるようになります。
新しいダイアログでは、次の権限を選択できます。
[Allow access to all photos]: デバイスのライブラリのすべての写真と動画が利用可能
[Select photos]: ユーザーが選択した写真と動画のみが MediaStore 経由で一時的に利用可能
[Don’t allow]: すべての写真と動画へのアクセスを拒否
アプリ マニフェストに READ_MEDIA_VISUAL_USER_SELECTED (英語) 権限を宣言し、再度メディア権限をリクエストすると、もう一度メディアを選択するプロンプトを表示できます。
新しい権限とメディア ファイルの再選択フローに対応できるように、アプリでこの新しい動作をテストして UX を調整してください。
Credential Manager
Android 14 では、プラットフォーム API として Credential Manager (英語) が追加されます。また、Jetpack ライブラリと Google Play 開発者サービスの実装を通して、Android 4.4(API レベル 19)のデバイスまでサポートします。この API は、ユーザーが設定した認証情報プロバイダに認証情報を保存して取得できるようにすることで、ユーザーが簡単にログインできるようにします。また、パスワードをサポートするだけでなく、パスワードを使わないログインの新たな業界基準であるパスキー (英語) を使ったログインにも対応します。パスキーは業界基準に基づいて作られており、オペレーティング システムやブラウザのエコシステムに依存せずに動作し、ウェブサイトでもアプリでも利用できます。デベロッパー プレビュー 2 では、アカウント セレクタの UI スタイルが改善されているほか、デベロッパー プレビュー 1 のフィードバックに基づいて API が変更されています。詳細については、こちらを参照してください。
安全な暗黙的インテント
Android 14 をターゲットとするアプリでは、予期しないコードパスが実行されることを防ぐため、暗黙的インテントを使って可変のペンディング インテント (英語) を作成すると、例外がスローされます。ペンディング インテントを不変にするか、明示的インテントを使用する必要があります。詳細については、こちらを参照してください (英語) 。
バックグラウンド アクティビティの起動
Android 10(API レベル 29)以降では、バックグラウンドで実行されているアプリがアクティビティを開始できる状況に制限が設けられています。この制限により、ユーザーの操作の中断は最小限で済み、画面に表示する内容を細かく制御できます。Android 14 では、予期しない中断が起きる回数をさらに減らすため、ユーザーが操作しているアプリによるアクティビティの起動機能をフォアグラウンド アプリからさらに細かく制御できるようにします。具体的には、Android 14 をターゲットとするアプリで PendingIntent を送信するか、サービスをバインドする場合、バックグラウンドでアクティビティを起動する権限を付与 (英語) する必要があります。
Android 14 では、さまざまなアプリが同時に動作する方法を最適化し、システムの健全性やバッテリー駆動時間を向上させ、エンドユーザー エクスペリエンスを洗練する作業を続けています。
バックグラウンド処理の最適化
デベロッパー プレビュー 2 では、Android のメモリ管理システムが最適化され、バックグラウンドでアプリが実行されている間のリソースの使用が改善されています。アプリがキャッシュに保存された状態になってから数秒が経過すると、フォアグラウンド サービス、JobScheduler、WorkManager といった通常の Android アプリのライフサイクル API 以外のバックグラウンド作業は禁止されます。バックグラウンド作業の禁止は、Android 13 よりもかなり早いタイミングで行われます。
閉じることができない通知の削減
FLAG_ONGOING_EVENT (英語) を含む Android 14 の通知は、ロックされていないハンドヘルド デバイスで閉じることができるようになります。デバイスがロックされている場合は、これまでと同様、通知を閉じることはできません。また、これらの通知の通知リスナーを閉じることはできません。システムやデバイス ポリシーの通知など、デバイスの機能にとって重要な通知を閉じることができない点は変わりません。
Android 14 では、いくつかの新しい PackageInstaller (英語) API が導入されます。これを使うと、アプリストアのユーザー エクスペリエンスを改善できます。この API には、インストールが承認されるまで APK のダウンロードを遅らせる requestUserPreapproval() (英語) メソッド、インストーラがインストール中のアプリの将来のアップデートに対応することを宣言できるようにする setRequestUpdateOwnership() (英語) メソッド、アプリが使用中であるときに分割 APK を通してオプション機能をシームレスにインストールできる setDontKillApp() (英語) メソッドなどが含まれています。また、InstallConstraints (英語) API は、アプリが使われなくなったときなど、適切なタイミングでアップデートする方法をインストーラに提供します。
アプリストアを開発している方は、ぜひこれらの API を試してみて、感想をお聞かせください (英語) 。
地域の設定
地域の設定を使うと、温度の単位、週の最初の日、番号の付け方などをユーザーがパーソナライズできます。米国に居住するヨーロッパの人々は、温度の単位として華氏よりも摂氏を好むかもしれません。また、週の最初の日は米国のデフォルトでは日曜日ですが、月曜日にすることを好むかもしれません。
これらの設定は Android の新しい設定メニューに含まれるので、ユーザーが見つけやすく、アプリの設定を一元管理できます。また、バックアップと復元しても、これらの設定は保持されます。いくつかの API やインテントを使うとユーザー設定に読み取りアクセスできるので、アプリの情報表示を調整できます(getTemperatureUnit、getFirstDayOfWeek (英語) など)。また、ACTION_LOCALE_CHANGED (英語) に対して BroadcastReceiver を登録すると、Regional Preferences が変更されたときに言語 / 地域の構成変更に対応できます。
毎回のプラットフォーム リリースでは、アプリの互換性を優先することで、高速でスムーズなアップデートを実現できるように努力しています。皆さんが十分に時間を取って、アプリに必要な変更を加えられるようにするために、Android 14 (英語) ではアプリに関連する変更のほとんどがオプトイン方式になっています。また、短時間で対応できるように、ツールやプロセスをアップデートしています。
デベロッパー プレビュー 2 の期間中に、API に対する意見を求め、プラットフォームの変更点 (英語) がアプリにどのように影響するかを確認しますので、ぜひ今のうちに新規機能を試し、フィードバック (英語) をお送りください。
また、今は互換性テストを実施し、必要な作業を洗い出し始めるべきタイミングでもあります。一部の機能は、アプリの targetSdkVersion を変更することなく、開発者向けオプションの動作の変更点の切り替え (英語) を使ってテストできます。この機能を使って Android 14 の変更点をオプトインすると、アプリにどのような影響があるかを確認する予備調査ができます。
最終版の SDK/NDK API とアプリに関連するシステム動作を提供するタイミングを、Platform Stability と呼びます。2023 年 6 月に Platform Stability に到達することを想定しています。その後、数週間の最終テスト期間を経て、公式リリースを迎える予定です。詳しいリリース スケジュールはこちら (英語) をご覧ください。
デベロッパー プレビューには、Android 14 の機能を試し、アプリをテストしてフィードバック (英語) を提供するために必要なすべてのものが含まれています。タブレットや折りたたみ式でアプリのテストを始める一番簡単な方法は、Android Studio SDK Manager (英語) の最新プレビュー版で、タブレットまたは折りたたみ式設定の Android Emulator を使うことです。スマートフォンの場合は、システム イメージ (英語) を Pixel 7 Pro、Pixel 7、Pixel 6a、Pixel 6 Pro、Pixel 6、Pixel 5a 5G、Pixel 5、Pixel 4a(5G)のいずれかのデバイスに書き込むと、すぐに始めることができます。Pixel デバイスをお持ちでない方は、Android Studio で 64 ビット システム イメージと Android Emulator を使うことができます。
Android 14 向けに最高の開発をするには、Android Studio Giraffe (英語)(または Giraffe 以降の最新版)の最新プレビュー版を使うことをおすすめします。セットアップ (英語) の完了後にやるべきことは、以下のとおりです。
新機能や新 API を試す - 早い段階のデベロッパー プレビューでは、皆さんからのフィードバックが不可欠です。問題は、フィードバック ページ (英語) のトラッカーで報告してください。
現在のアプリの互換性をテストする - Android 14 のデフォルト動作の変更がアプリに影響を与えるかどうかを確認し、Android 14 を実行しているデバイスやエミュレータにアプリをインストールして幅広くテストできます。
変更をオプトインしてアプリをテストする - Android 14 では、ターゲットに新しいプラットフォームを指定した場合のみ、動作の変更点がアプリに影響するようになっており、それをオプトインすることができます。変更点を早めに把握し、評価することが重要です。簡単にテストできるように、変更点のオン、オフを個々に切り替え (英語) られるようになっています。
プレビュー システム イメージと SDK は、Android 14 のリリース サイクル期間中、定期的にアップデートされる予定です。このプレビュー リリースはデベロッパー専用で、日常的な使用や一般のユーザーの使用を想定したものではありません。そのため、新規 Android 14 デベロッパー プレビュー ユーザーは、手動ダウンロードのみでプレビュー リリースを入手できます。プレビュー ビルドを手動でインストールすると、以降のプレビューやベータ版の機能はすべて無線(OTA)で自動アップデートされます。詳細については、こちらを参照してください (英語) 。
デバイスをワイプせずに Android 13 QPR ベータ版プログラムから Android 14 デベロッパー プレビュー プログラムに移行したい場合は、今のうちにデベロッパー プレビュー 2 に移行することをおすすめします。移行しない場合、Android 13 ベータ版のビルド日付が新しくなった場合に、データをワイプせずに Android 14 デベロッパー プレビューに直接移行できなくなる時間帯が発生する可能性があります。
ベータ版リリースに近づいたら、一般のユーザーも招待して Android 14 を試していただく予定です。その際には、Android 14 ベータ版プログラムへの登録もオープンします。現在のところ、Android 14 のベータ版プログラムはまだ利用できない点に注意してください。
完全な情報は、Android 14 デベロッパー サイト (英語) でご覧いただけます。
Java および OpenJDK は Oracle および/またはその関連会社の商標または登録商標です。
この記事は Android App Safety、Senior Director, Product Management, Android App Safety、Bethel Otuteye による Android Developers Blog の記事 "Keeping Android and Google Play safe with our key 2023 initiatives" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
デベロッパーの皆さんがビジネスを成功させ、世界中の何十億人のユーザーに質の高いアプリやゲームを提供できるよう、Android と Google Play の安全性を維持することは、Google の最優先事項です。過去数年間、アプリの保護 (英語) に役立つツールを増やしたり、ユーザーやその家族 (英語) の安全と安心を守るためのポリシーを進化させ、皆さんと協力して、よりプライバシーに重視した広告テクノロジーを構築 (英語) などを行いました。
私たちは、デベロッパーの皆さんにとって、急速に変化しているプライバシーとセキュリティの状況への対応が難しいことを理解しています。そこで私たちは、プロダクトやポリシーのサポート、現在進行中の取り組みについての最新情報の共有、プロダクトの変更についての事前予告などをより多く共有しました。昨年に引き続き、主要な優先事項のプレビューを共有します。私たちが皆さんとの連携を継続することで、これからもデベロッパーの皆さんと Google 間の共通のユーザーに貢献できることを楽しみにしています。
よりプライバシーに配慮した広告アプローチを構築
2022 年、Google は、ユーザーのプライバシーの水準を高め、無料のコンテンツやサービスへの継続的なアクセスを確保するための業界全体の取り組みである Android 向けのプライバシーサンドボックスを発表しました。ウェブでの取り組みをベースに、ユーザー データの共有を制限し、アプリ間の識別子に依存しないデジタル広告ソリューションの開発を進めています。私たちは、業界と密接に連携しながら、これらの新しい技術へのフィードバック収集とテストを実施しています。
そして今、私たちはこの取り組みの次のフェーズに入ろうとしています。Android 向けのプライバシー サンドボックスの最初のベータ版を、ごく一部の Android 端末に展開します。このベータ版を通して、ユーザーとデベロッパーの皆さんは、実際の環境で新しいソリューションを体験し、評価することができます。ベータ版に参加する方法は、デベロッパー ガイドをご覧ください。定期的に最新情報を確認したい方は、プライバシー サンドボックス ブログをフォローしてください。プライバシーを重視したモバイル エコシステムへの移行に向け、デベロッパー、パブリッシャー、規制機関と引き続き連携して作業を進めていきます。
ユーザーが自分のデータをよりコントロールできるようにする
デベロッパーの皆さんから、複数プラットフォーム間で共通して利用するデータの取り扱い方について、シンプルかつわかりやすく示すことで、ユーザーの信頼を得たいという声を頂戴しました。私たちはここ数年にわたって、デベロッパーによるユーザーのデータの収集、共有、保護をするかどうか、そして、その方法について、透明性 (英語) を向上する取り組みを続けています。2023 年も Google Play のデータ セーフティ セクションの改善を続け、新機能とポリシーを追加してデータ削除に関する明確化とユーザー制御の強化を図る予定です。
また、ユーザーの安全性は、ユーザーデータにアクセスするための権限のリクエストを減らすことでも高めることができます。多くの場合、アプリではプライバシーを保護しながらユースケースを実現する方法が使われています。たとえば、実行時の権限を使ってデバイス上のすべての写真にアクセスする権限をリクエストするのではなく、写真選択ツールのインテントを使ってユーザーが個々の写真を選択してアプリと共有できるようにします。Android 14 デベロッパー プレビュー 1 では、強化されたプライバシー、セキュリティ、透明性のテストも可能です。さらに詳しい情報は近日中にお伝えしますので、Android 14 (英語) と Google Play ポリシーのアップデートにご注目ください。
不正使用や攻撃からアプリを守る
デベロッパーの皆さんからは、ビジネス、ユーザー、IP を守るためのサポートを強化してほしいという声が寄せられています。そこで、リスク検知とリスクからの保護、不正使用対策戦略の強化を目的として、Play Integrity API と完全性の自動保護機能の改善 (英語) を継続します。これらのプロダクトを使用しているデベロッパーの皆さんは、アプリやゲームへの不正アクセスが平均 50% 以上減少していることが確認できています。Play Integrity API は、すぐに使用できます。また、完全性保護に対して特にリクエストが多かった機能をアップデートするほか、完全性の自動保護機能へのアクセスを拡大する予定なので、今後にご期待ください。
詳細な SDK 情報を提供する
デベロッパーの皆さんから、信頼性が高く、安全に利用できる SDK を判断する情報がほしいという声も寄せられています。そこで、特定の SDK バージョンに含まれる重要な問題や SDK 関連のクラッシュを修正する方法などについて、SDK プロバイダが Google Play Console や Android Studio を通して直接メッセージを送る方法を設けました。また、Google Play SDK Index を公開し、Google Play で特によく使われている 100 以上の商用 SDK の知見や使用状況データを提供しています。近日中に、SDK が使用する可能性のある機密性の高い権限や、特定の SDK バージョンが Google Play ポリシーに違反する可能性があるかどうかについて、さらに多くの情報を共有する予定です。SDK プロバイダと連携し、安全な SDK を構築し、幅広い知見を提供することで、デベロッパーやユーザーが混乱やリスクを回避できるようにしたいと考えています。
子どもやファミリー向けの保護を強化する
デベロッパーの皆さんとともに、Google Play はご家族の皆さんにとって、子どものための教育的で楽しい体験を提供できる信頼性の高い場所になっていることを誇りに思っています。アプリのエクスペリエンスを高め、プライバシーやセキュリティの保護を強化するため、この数年間を通して新機能をリリースし、プログラムを拡大し、ポリシーの進化を行いました。2023 年も、ご家族が優れたアプリを見つけやすくするための改善を Google Play に加えるとともに、子どもの安全を守るためのポリシー更新を続ける予定です。ポリシーメールと PolicyBytes 動画で最新情報をお届けします。
責任あるデータの収集と利用を推進する
Google は、デベロッパーとアプリが、アプリの機能に必要なデータのみを収集して利用し、質の高いユーザー エクスペリエンスを提供することを強調したいと考えています。2023 年も、新しい権限とポリシー要件が導入される予定です。ポリシーメールと PolicyBytes 動画で最新情報を入手しましょう。
デベロッパーのイノベーションを育みつつユーザーの安全性を守る
プラットフォームとして、Google は常にデベロッパーの皆さんが直面する課題を理解し、革新的なアイデアを実現するための支援をしたいと考えています。すでにさまざまなブロックチェーン関連アプリが Google Play 上で公開されていますが、デジタル アセットを NFT としてトークン化するなど、アプリやゲームにさらに Web3 コンポーネントを導入したいという声は高まる一方です。どんなに新しいテクノロジーでも、イノベーションとユーザーを保護する責任とのバランスを取る必要があります。そこで、デベロッパー パートナーの意見を聞きながら、検討中のポリシー変更がそのような機会に確実に対応ができるかどうかを評価しています。これまでどおり、プラットフォームを進化させ、デベロッパーの皆さんと Google の共通のユーザーのために安全性、透明性、信頼性の高いエクスペリエンスを維持するには、デベロッパーの皆さんとの協力関係が欠かせません。今後数か月間でさらに詳しい情報を提供したいと考えています。
ポリシーと Google Play Console のエクスペリエンスを向上
ポリシーに関するコミュニケーション、サポート、エクスペリエンスの改善を続けています。最近では、新しい Play Console 機能を導入し、アプリの審査プロセスの柔軟性と管理機能を向上 (英語) しました。2023 年は、機能とサポートをさらに強化します。
また、デベロッパーの皆さんから、質問をしたり、ほかのデベロッパーの声を聞いたりする場所がほしいという声が寄せられています。そこで 2023 年 2 月より、すべてのデベロッパーに英語版の Google Play デベロッパー コミュニティ (英語) を公開し、仲間内のエキスパート デベロッパーから助言をもらったり、ベスト プラクティスを共有したりできるようにしました。この新しいフォーラムには好意的なフィードバックが寄せられています。ぜひプロダクト エキスパートへの登録 (英語) もお願いします(プロダクトで Play Console を、言語で英語をそれぞれ選択してください)。
さらに、パイロット プログラムも拡張します。その一例が、ポリシーに関する直接電話サポートを提供する Google Play デベロッパー ヘルプライン パイロットです。現在、このパイロットは、26 か国の 60,000 名近くのデベロッパーにまで拡大しています。(2022 年 11 月 (英語) 以降に、9 か国と 16,000 名のデベロッパーが追加されました)。現時点で、デベロッパーとの間で 5,000 回近くのポリシー サポート セッションを実施しており、満足度スコアは 90% を達成しています。
そして最後に、Google Play Console の受信トレイに、今後の要件に関する通知やリマインダーをより多く発信することで、デベロッパーの皆さんがアプリのアップデートを検討する際に必要な情報が届くようにしました。2023 年は、アプリのアクセス権限について事前に計画する際に役立つ新機能も構築する予定です。
このような最新情報は、年間を通して今年も継続的にお届けする予定です。引き続き Android と Google Play をすべての人のために、安全で、信頼できるものとして維持するための取り組みへのご協力をお願いします。
Posted by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Google Developer Marketing