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11 Weeks of Android: Android の各種オンデバイス機械学習ツール
2020年7月20日月曜日
この記事は Hoi Lam による Android Developers Blog の記事 "
Full spectrum of on-device machine learning tools on Android
" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
このブログ投稿は、 Android 11 に関する重要な内容を毎週取り上げる
#11WeeksOfAndroid
シリーズの一部です。
第 2 週は、機械学習
がテーマです。
1 週間を通じて、Android のオンデバイス機械学習(ML)のさまざまな側面を取り上げてきました。私たちは、実に多様な ML ツールを利用しています。この点は、できたてのアプリから定着しているアプリまで、開発のどの段階でも変わりません。また、設計や製造、エンジニアリングなどの役割や、初心者からエキスパートまでのスキルレベルによって変わるものでもありません。
設計 - 差別化のための ML
「ユーザーに目を向ければ他はすべてついてくる」というのは Google 社内でよく使われる寸言ですが、現在の機械学習の時代にあって、この言葉がますます意味を持つようになっています。Google のデザイン アドボケートである Di Dang は、
ユーザーの問題と ML の長所が交わる唯一の交差点を見つけること
の重要性を強調しています。往々にして、チームはユーザーのニーズを見失った機械学習のアイデアを追い求めがちです。
Di は、ML 製品の意思決定を行う際に「
人にうれしいAIのための UXデザインガイド People + AI Guidebook(日本語・コミュニティによる翻訳版)
」を活用する方法と、ML の設計や開発に特有の精度や再現率などのトピックについて
Read Along アプリ
を例に挙げて説明しています。チームがインスピレーションを得るために、
Di による Read Along チームへのインタビュー
もご覧ください。
オンデバイスに完全フォーカスした新しい ML Kit
オンデバイス機械学習をソリューションとして使うべきだと判断した場合、それを最も簡単に実装する方法は、ML Kit のようなすぐに使える SDK を活用することです。Google がトレーニングした洗練されたモデルや処理パイプラインが、使いやすい Kotlin / Java のインターフェースを通して提供されています。ML Kit はオンデバイス ML 用に設計、構築されました。オフラインで動作し、プライバシーが強化されており、リアルタイム ユースケースで高いパフォーマンスを発揮します。しかも、無料です。また先日、
ML Kit をスタンドアロン SDK にして、Firebase アカウントがなくても利用できるようにしました
。build.gradle ファイルに 1 行追加するだけで、アプリに ML 機能を組み込むことができます。
Jetpack ライフサイクル サポートや、Google Play Services を通して顔の輪郭モデルを使用することでアプリのサイズを 20 MB も節約できるオプションなど、新機能も追加しています。また最近、大きな期待を寄せられていた機能がもう 1 つ追加され、
画像のラベル付け
と
物体検知および物体トラッキング
において、Google モデルを独自のモデルと交換できるようになりました。これは、特に簡単に TensorFlow Lite モデルをアプリに追加する方法の 1 つです。ByteArray を操作する必要は一切ありません!
TensorFlow Lite と Android ツールによるカスタマイズ
ML Kit が提供するベースモデルでは満足できないデベロッパーはどうすればいいでしょうか?まず参照すべき場所は、
TensorFlow Hub
です。ここから Google や多数のコミュニティが提供する TensorFlow Lite モデルをダウンロードして、すぐに使うことができます。
米国のスーパーマーケットの 10 万点の商品
から
トマトの病気の分類
まで、選択は皆さん次第です。
Firebase AutoML Vision Edge
を利用できるだけでなく、TensorFlow Model Maker(
イメージ分類
/
テキスト分類
)を使えば、Python で数行書くだけで独自のモデルを構築することもできます。TensorFlow Hub か Model Maker で TensorFlow Lite モデルを取得したら、ML Kit の
画像のラベル付け
や
物体検知および物体トラッキング
を使って Android アプリに簡単に組み込むことができます。オープンソースのソリューションを使いたい方は、
Android Studio 4.1 ベータ版
に含まれている ML モデル バインディングを利用すると、使いやすい Kotlin / Java ラッパーで TensorFlow Lite モデルをラップできます。Android アプリにカスタムモデルを追加する作業は、今までになく簡単になっています。
詳しくは、こちらのブログをご覧ください
。
今こそオンデバイス ML の時代
Android Developer Challenge の入賞者
からもわかるように、今まさにオンデバイス機械学習の時代が到来しています。かつてはクラウドやスーパーコンピュータだけのものだった ML 機能が Android スマートフォンで利用できるようになりました。一歩踏み出して、11 Weeks of Android のコードラボに挑戦してみましょう。
ML Kit コートラボ
- ML Kit と CameraX による
言語認識とテキスト翻訳
カスタムモデル コードラボ
- TensorFlow Lite Model Maker と Android Studio ML モデル バインディングで
花を見分ける Android アプリを構築する Pathway(チュートリアル)
もご確認ください。また、クイズに挑戦して ML バッジを獲得しましょう。
Android オンデバイス機械学習は急速に進化を続けているプラットフォームです。機能強化リクエストや改善案のフィードバックは、ユースケースと合わせてお知らせください(
TensorFlow Lite
/
ML Kit
)。今こそオンデバイス ML の時代です。
機械学習の関連情報
#11WeeksOfAndroid 動画コンテンツの全プレイリストは
こちら
から、それぞれの週の詳しい内容は
こちら
からご覧いただけます。毎週新しい分野を取り上げますのでご期待ください。Twitter や YouTube のフォローもお願いします。ご覧いただき、ありがとうございました!
Reviewed by
Khanh LeViet - Developer Advocate
and Hidenori Fujii - Google Play Developer Marketing, APAC
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