新しいプラットフォーム「ヘルスコネクト」をデベロッパーが採用する 4 つのベネフィット
2023 年 4 月から、Android のプラットフォーム「ヘルスコネクト」に日本国内の 6 社がローンチパートナーとして参画。各アプリにおいて、今後ヘルスコネクトと連携したサービスが順次使用可能になります。ヘルスコネクトはユーザーの同意の元、アプリ間でデータを共有できるプラットフォームです。アプリ間の接続はより少ないコードで実装でき、リリース後のメンテナンスにかかるコストを大幅に削減できます。
グローバルではすでに 40 社が参画しており、今春から日本でもヘルスコネクトを中心とした健康・フィットネスアプリのエコシステムが開始します。
1. ユーザーの健康データ提供・連携がシンプルに
ヘルスコネクトは健康・フィットネスアプリのデベロッパーが、アプリに記録したデータを安全に、ユーザーの許可のもと他の健康・フィットネスアプリと共有できるプラットフォームです。ヘルスコネクトに集約したデータはユーザーのデバイスに保存されます。
ヘルスコネクトは現在、アクティビティ、睡眠、栄養、ウィメンズヘルス、身体測定値、バイタルの 6 カテゴリにわたる 50 種類以上のデータを格納できます。これまでアプリ間でデータ連携するには複数の API 接続に向けた開発や維持に対するコストがデベロッパーの負担になっていました。その結果、ユーザーは自分自身のデータを総合的に判断するために、複数のアプリをまたいで確認する必要がありました。
ヘルスコネクトを活用することで、デベロッパーはユーザーの同意の元、ヘルスコネクトから必要なデータにアクセスできるようになります。
ヘルスコネクト の単一の API セットにより、アクセス許可の管理とデータの読み取りと書き込みが簡単になります。
2. より少ないコードで、より深いインサイトを提供可能に
ヘルスコネクトでは数行のコードを追加するだけでデータの読み込み・書き込みが可能になります。また、複雑な集計処理もヘルスコネクト側でサポートするので、クエリのカスタマイズすることで、個々のユーザーに最適化された健康に対する深いインサイトを提供することができます。デベロッパーはデータ連携の開発にかけていた時間を、ユーザーにとって価値のある顧客体験の創出にかけられるようになります。
3. 健康領域アプリのユーザーのベネフィット向上
ヘルスコネクトは健康・フィットネスに関するデータの標準化をサポートし、さまざまなアプリが API に自由に接続できるプラットフォームです。今後、さまざまなアプリがヘルスコネクトを活用し、エコシステムが充実することで、それぞれのアプリが得られるベネフィットが向上していくでしょう。
4. ユーザーのプライバシー管理を一元化
ユーザーから取得する権限の管理はヘルスコネクトに一元化されます。ユーザーはヘルスコネクト上で複数のアプリのアクセス状況を管理でき、随時設定変更が可能です。デベロッパーにとっては、権限管理と設定画面の UI 開発コスト削減につながるほか、データ連携をより容易に実現するメリットがあります。また、ヘルスコネクトのデータは暗号化された上でデバイスにのみ保存されます。
日本から 6 社のデベロッパーが参画
ヘルスコネクトの提供開始に対して、日本国内の 6 社が参画。
2023 年 4 月から順次ヘルスコネクトに対応した機能をリリースします。対応するアプリは以下のとおりです。
※カッコ内はアプリ提供企業
WEBGYM(株式会社東急スポーツオアシス): フィットネス動画配信とトレーニングログ記録アプリ
あすけん(株式会社 asken): 食事記録と栄養価計算・体重管理アプリ
ユビー(Ubie 株式会社): 症状検索・医療機関 - 受診支援アプリ
Welby マイカルテ(株式会社 Welby): 2 万 6,200 か所の医療機関と連携する健康データ共有アプリ
シチズンヘルスケア健康予約(シチズン・システムズ株式会社): 血圧計・体温計で取得したデータを簡単に記録できるアプリ
メディセーフデータシェア(テルモ株式会社): 血糖測定器・血圧計などで取得したデータを簡単に記録できるアプリ
ヘルスコネクトを通じて、より豊かな UX を提供しましょう
ヘルスコネクトでは、今後より多くのデータに対応する予定です。データの拡充によって、デベロッパーはさまざまなデータを組み合わせた豊かなユーザー体験ができるようになるでしょう。すでにヘルスコネクト連携に関するドキュメントや動画チュートリアル (英語/日本語字幕あり)、コードサンプルを多数提供しています。
Google ではプラットフォームとテクノロジーを駆使して、よりシンプルかつ安全にアプリ間の健康情報を結びつけ、より豊かな価値を提供することで、多くの人々の健康の支援を目指します。この取組にぜひご参加ください。
ヘルスコネクト SDK や API など開発に必要な情報は、こちらで詳しく紹介しています。
Google Pixel スマートフォンをご利用の場合、ソフトウェアアップデートによりヘルスコネクトが追加され、端末の設定にメニューが追加されます。
その他の Android デバイスをご利用の場合は Google Play よりダウンロードして、ご利用ください。ヘルスコネクトはアプリとしては表示されません。設定画面からヘルスコネクトを選択して、設定内容やデータをご確認ください。