7 月 21 日(火)にトップ 20 選出作品の開発者の皆さまと審査員がオンラインで集い、Google Play | Indie Game Festival 2020 の最終審査を行いました

今年は例年にも増して全体的にクオリティが高く、また、カジュアル ゲームから作家性の高いものまで多様な作品が並びました。そのため、審査およびトップ作品の決定という観点では、簡単に決めることが非常に難しく、さまざまなバックグラウンドを持った審査員全員で長い時間をかけて選考を行いました。

そして本日、Google Play | Indie Games Festival 2020 のトップ 3、トップ 10 ならびに特別賞の受賞作品を審査員からのコメントと合わせて発表いたします。なお、本記事ではスペースの都合上 1 受賞作品につき  1 コメントのみご紹介しますが、トップ 20 各作品への審査員全員のコメントは、後日デベロッパーの皆さんへ個別に直接イベント事務局からお伝えします。

受賞された皆さま、おめでとうございます!

審査員 :

※(五十音順、敬称略)



社外審査員 :


安藤 武博
株式会社シシララ 代表取締役 ゲーム DJ

日高 幸子
ココネ株式会社
執行役員デザイン管掌プロデューサー

田中 泰生
芸者東京株式会社 CEO

特別賞審査員 :


上田 太地【東宝賞審査員】
東宝株式会社 映像本部 映像事業部 部長

根本 真也【avex 賞審査員】
エイベックス・テクノロジーズ株式会社  
Cloud Entertainment 事業グループ  Mobile Game ユニット マネージャー 

細野 修平【ジャンプ+デジタル賞審査員】
株式会社集英社 アプリ漫画雑誌『少年ジャンプ+』編集長

Google 審査員 :


Chongsa Kim (キム チョンサ)
Head of Japan Games Business Development, Google

五十嵐 郁
Business Development Manager, Google


Google Play | Indie Games Festival 2020 トップ 3

※(五十音順、敬称略)





GIGAFALL-ギガフォール- への審査員からのコメント : 田中 泰生
遠藤雅伸さんがゼビウスを作ったときの話を彷彿とさせる世界観から来る、シューティングというものが感じられ、飽きずにプレイし続けることができます。30 年に 1 人くらいの割合で、まさに遠藤さんのような逸材が現れたように思うほどです。すごく好きなゲームです。

メットボーイ! への審査員からのコメント : 五十嵐 郁
子供の頃やっていたゲームを彷彿とさせるレトロな雰囲気のデザインですが、操作感はスマートフォンに最適化されていて中毒性があります。キャラクター、世界観、ゲーム性などどれも魅力的です。ランキングシステムが充実していて、都道府県ごとの順位が見られるのも「燃え要素」の一つです。

忘れないで、おとなになっても。への審査員からのコメント : 日高 幸子
ストーリーもさることながら、グラフィックの効果でゲームの世界にとても引き込まれました。デザインの世界観も、ドットの 3D 化という角ばった表現にも関わらず、柔らかく暖かい表現が印象に残ります。キャラクターも四角いですが、脳内補完がとても捗るわかりやすい設定で感情移入もでき、まだストーリー途中までしかプレイできていませんが、結末まで知りたくなりような引きがあります。

Google Play | Indie Games Festival 2020 トップ 10

※(五十音順、敬称略)





グミシューターへの審査員からのコメント : 日高 幸子
タイムアタックシューティングというよりは、可愛いシューターとエフェクトに、全てのレベルでこだわっているような印象を受けました。色づかい、サウンド エフェクト、アニメーションなどすべてが可愛らしく、グミのような透明感が SF を彷彿とする世界観にマッチしています。
タイトル画面の後から、押しっぱなしで敵を倒し続けられることが爽快です。プレゼンテーション動画を見た後に、「バックジャンプの距離」の重要さに感心しました。

スノーマン・ストーリーへの審査員からのコメント : 日高 幸子
切ない世界観でストーリーがしっかりと読みたくなり、読めば読むほど切ない気分になります。
デザインは、可愛らしいドット絵とコマアニメーションで絶妙なレトロ感があります。アウトラインと陰影感のあるドット打ちで、SFC 世代としては懐かしい気持ちになりました。親しみがあるというところも含めてしっかりと世界に引き込まれる作品です。

Zelle -ツェレ-への審査員からのコメント : 安藤 武博
とても怖かったです。イラストや絵の感じは、もっとうまく描こうと思えば描けたのではないかと感じましたが、わざと歪ませることで怖さを出しているように思います。仕上がり具合の不気味さがこのゲームの怖さを増していて、絵の感じが奇妙で、連載漫画のような面白さがあります。

ホームファイターへの審査員からのコメント : Chongsa Kim (キム チョンサ)
Hap さんの世界観に新たな一面が吹き込まれた作品で、楽しくプレイしました。多くの人が共感できる原体験に着目したのは、本当に素晴らしく、なにより出てくるおもちゃがとても魅力的で懐かしさに溢れており、作家性を強く感じました。操作性もシンプルながらユニーク。駆け引き感もありテンポよく楽しめ、BGM やサウンド エフェクトも世界観と合っていてさすがの一言です。

ボクと博物館への審査員からのコメント : 五十嵐 郁
個人的にあまり博物館というものに馴染みがなかったのですが、完成度高くユーザー フレンドリーなデザインによって、ここまですんなり世界に没入できた体験は驚きでした。恐竜のデザインがかなり正確で魅力的なのも相まって、中毒性が高いです。海外ユーザーからの評価も高く、グローバル共通の感覚に根ざしたゲームだと思います。

モンスタートレーダーへの審査員からのコメント : 田中 泰生
このゲームをプレイした時、良い意味で「ずるいな」と思いました。モンスターを集めると、人間の脳がハックされるのですが、このプレイをやり続けさせるというのはよく考えられています。本作が トップ 20 として選ばれるゲームであるのは、ある意味、プロとしてしっかりと当たるように作られているし、時間を奪われる(ほどハマった)審査員がいたというのも納得です。プロのゲーム作家としてこのようなゲームを作る人を尊敬します。素晴らしいです。

World for Two への審査員からのコメント : 安藤 武博
この作品は、とにかく美しいの一言に尽きるゲームです。世界設定や世界観への没入度が、徐々にではなく、始まった瞬間からとても深いところに入っていきます。最近遊んだゲームの中であまりないプレイ感覚を得られました。RPG は、登場人物と街が増えるだけで製作期間が大幅に延びます。アンドロイドと博士の物語としてストーリー展開を絞るなど、工数を工夫しているように思いつつも、工数を度外視しているような書き込みを行っているところなどが、心の琴線に触れました。


Google Play | Indie Games Festival 2020 avex 賞

※(敬称略)




審査員からのコメント : 根本 真也
ゲームの中の街並みや空など、懐かしさを感じるゲームです。
懐かしさを感じながらも、主人公を取り巻く「謎」がどんどん出てきて、ストーリーに引き込まれていきます。町もコンパクトにまとまっていて、RPG にありがちな人探しや次に進む煩わしさが無くドンドン進めていけます。ストーリーや雰囲気を含めて映像化が想像できる作品です。


Google Play | Indie Games Festival 2020 ジャンプ+デジタル賞

※(敬称略)





審査員からのコメント : 細野 修平
ゲームのシステムが面白く、ついついハマってしまう仕組みになっています。UI がもう少し改善され、とっつきやすい見え方を演出できれば、さらに可能性が広がると思います。さまざまな IP とコラボできそうな立て付けにもワクワクしました。


Google Play | Indie Games Festival 2020 東宝賞

※(敬称略)





審査員からのコメント : 上田 太地
インディーゲームの枠を超えていて、素直に完成度が高いと感じました。ゲームの基礎になる戦略がしっかりしていて面白いので、UI などをさらに磨けば海外でもヒット作になるのではないでしょうか。デザインも古き良きドット絵の RPG のようで感じが良く、また、どこを狙うのかの駆け引きが面白くて領土を広げながら視野を広げるため、達成感、没入感が高いです。ゴジラで作ったら面白そうです。

以上、受賞作品の発表でした。Google Play ストアの Indie Games Festival 2020 特集ページも、受賞作品発表に合わせて更新しました。ぜひこちらもご覧ください。





今年も Google Play | Indie Games Festival を開催できましたのは、本イベントにご興味をお寄せいただいた皆さま、インディーゲーム デベロッパー、プレイヤーコミュニティの皆さま、そしてインディーゲーム業界を盛り上げたいという熱意のもと参加いただいた、社外ならびに特別賞審査員の皆さまのおかげです。ありがとうございました!

Google Play は今後も、インディーゲームをはじめ、あらゆるゲームやアプリを開発する皆さまをさまざまな形で支援していきます。



Posted by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Google Play