この記事は Sameer Samat による Android Developers Blog の記事 " Exploring User Choice Billing With First Innovation Partner Spotify " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
大切なデベロッパーの皆さんとの密接なパートナーシップと皆さんからのフィードバックを活用し、進化を続けてこなければ、私たちはここにいないでしょう。例えば、パートナーからのフィードバックや競争に対応することで、プラットフォームを利用するすべての開発者が成功できるよう手数料モデルを進化させ、現在では 99% のデベロッパーの皆さんが 15% 以下のサービス手数料の対象となっています。
最近、アプリストアの課金システムの選択肢をめぐる議論が活発になっています。Google はこの議論を歓迎し、本ブログで、Google Play のデベロッパーとともに取り組んでいるエキサイティングなパイロット プログラムを紹介したいと思います。
ユーザーが Google Play を選ぶ理由は、Google Play が安全なアプリ体験を提供することを期待しており、これらにはユーザーのデータや支払い情報などを保護するアプリ内課金システムも含まれます。Google Play の課金システムは、プライバシーと安全性に関する最高水準の基準を満たすように構築されており、ユーザーがアプリ内課金を行う際に、重要な支払いデータが危険にさらされることが無いと安心してもらえるようにしています。
Google Play からアプリをインストールする際に、引き続き Google Play の課金システムを利用する選択肢をユーザーに提供すべきだと私たちは考えています。また、代替の課金システムが、ユーザーの個人データや機密性の高い金融情報を保護する上で、同様に高い安全基準を満たすことが極めて重要だと考えています。
先日、韓国のユーザー向けに、Google Play の課金システムに加えて、追加の課金システム (英語) を選択できるようにしました。それを踏まえて、Google の理念 (英語) に基づいて、他の一部の国でも、ユーザーによる選択制の課金方式を試行することをお知らせします。
このパイロット プログラムでは、少数の対象デベロッパーが、Google Play の課金システムの隣に、追加の課金オプションを提供できるようにし、エコシステムへの投資能力を維持しながら、ユーザーにこの選択肢を提供する方法を模索することを目的としています。これは重要なマイルストーンであり、モバイル、デスクトップ、ゲーム機を問わず、主要なアプリストアにおいて初めての取り組みです。
Google は、Spotify を皮切りに(英語)、デベロッパーの皆さんとパートナーシップを組み、ユーザーが選択できる課金方法のさまざまな実装を探っていきたいと考えています。Spotify は、世界最大規模の定期購入のデベロッパーであり、グローバルに展開し、多様なデバイスのフォームファクタに対応していることから、私たちにとって最初のパートナーです。両社 は、ユーザーのアプリ内課金に革新をもたらし、さまざまなデバイスで魅力的な体験を提供することで、より多くのユーザーに Android プラットフォームを活用してもらうために協業していきます。
Spotify は、Google Play の課金システムを、現在の課金システムとともに導入することになりますが、最初のパートナーとしての Spotify からの視点は、非常に貴重なものです。このパイロット プログラムは、ユーザーによる課金方法の選択が、さまざまな国のユーザーや、さまざまな規模やカテゴリーのデベロッパーにとって有益かどうか、またどのように機能するかについての理解を深めるために役立つことでしょう。
Spotify のフリーミアムビジネス最高責任者 Alex Norström 氏は、次のように述べています。「Spotify は何年も前から、アプリのデベロッパーが自由にイノベーションを発揮し、公平な場で競争できるようにすることを目指しています。今回、Google と共に、開発者、ユーザー、そしてインターネットのエコシステム全体にとっての課金方法の選択肢と機会について、このようなアプローチを模索できることを嬉しく思っています。この協業が、他の業界にも利益をもたらす道を切り開くことを期待しています。」
このプロセスには時間がかかり、デベロッパー コミュニティとの密接な協力も必要になることを理解しています。しかし、このように最初の一歩を踏み出せたのは喜ばしいことだと感じており、今後数か月の間にさらに詳しい内容をお知らせしていく予定です。