この記事は VP of Engineering、Dave Burkeによる Android Developers Blog の記事 "Leverage Generative AI in your Android apps" を元に翻訳 / 加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
先週、Google は最先端の基盤モデルである Gemini を発表しました。Gemini はマルチモーダルで、テキストと画像の両方の入力を受け付けることができます。また、Android デベロッパーの皆さんが最小モデル Gemini Nano をモバイル端末上で利用できる方法も導入しました。これは、モデル管理、実行環境、安全機能などを包括的に処理するシステム サービス AICore を介して、一部のデバイスで利用可能です。これにより、デベロッパーの皆さんの作業は簡素化されます。2023 年 12 月 13 日 (米国時間)、Google は、Android デベロッパーの皆さんが Gemini Pro モデルにアクセスできる新しい方法を発表しました。このモデルは、Google のデータセンターでオフデバイスで動作します。
Gemini Pro は Gemini API 経由でアクセスでき、テキストと画像の推論タスクを幅広く網羅する拡張性があるモデルです。統合を簡素化するために、Android 用クライアント SDK である Google AI SDK を利用できます。この SDK により、Android アプリから直接統合が可能となり、デベロッパーの皆さんが独自にバックエンドのインフラストラクチャを構築 / 管理する必要がなくなるため、開発コスト削減と開発速度向上を実現します。Google AI Studio は、デベロッパーが Gemini Pro モデルを統合、プロンプトと API キーを作成し、アイデアを簡単に AI アプリに変換するための合理化された方法を提供します。Google AI Studio でプロンプトを開発したら、”Get Code” アクションをクリックするだけで Kotlin コード スニペットを生成し、Google AI SDK for Android を使用してすぐに Gemini の統合を開始できます。
Google AI Studio で Gemini API 用の Kotlin コードを生成する
デベロッパーの皆さんが Android Studio の最新プレビュー版で直接 Gemini API を利用しやすくするために、Google は新たな取り組みを進めています。Android 用 Google AI SDK をすぐに使い始められる新しいプロジェクト テンプレートを導入します。これにより、Android Studio の強化されたコード補完機能とリント チェッカーを活用して、API キーやセキュリティの設定をスムーズに行うことができます。
Android Studio で AI 開発を始めるプロジェクト テンプレート
新しいテンプレートを活用するには、Android Studio で File > New > New Project から新しいプロジェクトを作成し、Gemini API Starter Template を選択します。このテンプレートは、Gemini API を使用するのに必要なコードが事前設定されたプロジェクトを提供します。プロジェクト名と保存場所を選択した後、Google AI Studio で API キーを生成し、Android Studio に入力するよう求められます。Android Studio は Gemini API 接続でプロジェクトを自動的に設定し、ワークフローを簡素化します。その後、「実行」をクリックして、Android Studio エミュレータでコードの実行を確認できます。アプリには「以下のテキストを要約してください」というプロンプトがハードコードされていますが、コード内で直接プロンプトを編集して機能を変更することができます。
生成 AI を活用して開発できるアプリの例
Gemini Pro を活用して、Android アプリに革新的な AI 機能を取り入れましょう。
Posted by Tamao Imura - Google Developer Marketing Manager, Japan
Reviewed by Yuichi Araki - Developer Relations Team