2023 年 4 月 19 日、PC 版 Google Play Games (ベータ) を日本でも公開しました。Google Play Games (ベータ) は人気のモバイルゲームを Windows PC 上でもプレイできる環境を提供しています。これまでベータ版に参加されたプレーヤーからも、Android スマートフォン、Android タブレット、Chromebook、Windows PC でお気に入りのゲームをシームレスにプレイできることにご好評をいただいています。
そこで本記事では Google Play Games (ベータ) にご興味があるデベロッパーの皆さんから、モバイルゲームを Google Play Games (ベータ) に最適化する際に、よくいただく開発関連の質問を 10 個ピックアップしました。現在 Google Play Games (ベータ) 向けにゲームを開発中あるいは今後開発を検討している皆さんは、ぜひ参考にしてみてください。
Q1. Play Games サービスのログインや同期は必須要件ですか?
はい、必須要件となります。Google Play Games は Android スマートフォン、Android タブレット、Chromebook、Windows PC と、クロス プラットフォームでシームレスにゲームプレイすることを前提としているためです。
Q2. Play Games サービスはモバイルと PC それぞれに導入しないといけませんか?
はい、どちらも設定していただく必要があります。そのため、モバイルにも若干の改修が発生するかと思います。
Q3. 既存の SNS/引き継ぎコードと Play Games サービスの連携方法
プレーヤーのアカウント移行時などにおいて、Play Games サービスを既存のSNS/引き継ぎコードと連携する方法はいくつかあり、開発者ドキュメントに記載があります。皆さんの要件に合った方法を採用してください。
Q4. Google Play Games (ベータ) は Play Games サービス (PGS) v1 に対応していますか?
いいえ、PGS v1 ログインは要件を満たしておりません。新しい PGS v2 SDK を Android と PC 版 Google Play Games のビルドに統合することで、ゲーム内でログイン機能を有効にします。PGS v2 の自動ログインが必須要件となりますので、v2 に移行してください。
Q5. マウス入力でスクロールは対応されてますか?
マウス入力は PC モードとタッチスクリーンの 2 種類があり、いずれもスクロール対応済みです。タッチスクリーン モードを採用しているケースが多いのですが、FPS や音楽ゲームなどの場合は、より細かい制御が可能な PC モードの採用をおすすめします。
Q6. 開発者向けのツールはありますか?
現時点では一般公開されていませんが、開発者向けのエミュレータがあります。利用可能になった時点で通知を受け取るためには、申請フォームから、ご登録ください。
Q7. Input SDK への統合は必須ですか?
Android モバイルゲームはプレーヤー入力についてタッチスクリーンを中心として設計されているため、PC 版 Google Play Games でキーボードを使用するゲームではこの SDK が必須です。一方でキーボードを使用せず、シンプルなタップやスワイプのみ、あるいはマウスの左クリックのみを使用するゲームではオプションとなります。
Q8. 通知はモバイルと同様に受け取れますか?
原則 Windows PC 上での使用のみということもあり、OS レベルでの管理がしづらいため、モバイルと同様の通知は使用できないとご想定ください。例えば、他の人から「チャットが来ました」など、ゲームの中で何かを通知をすることはできますが、システムレベルで通知を出すことはできません。
Q9. 日本語でのチャットを利用予定なのですが、日本語入力に対応していますか?
はい、Windows の IME を介して日本語でのチャットはご利用いただけるようになっています。プレイヤーが日本語の環境が入っているパソコンをお使いの場合、他のソフトに入力するのと同様に、日本語にした状態であればチャットにも日本語で入力ができます。一方で、例えば一部 Unity のバージョンの中で日本語入力に関してのバグがあるなど、上手く日本語が表示できない事象がありましたら、Unity Issue Tracker などでご確認ください。
Q10. アプリの審査はモバイル版とは別ですか?
はい、PC 版のアプリ審査はモバイル版とは異なります。通常のモバイル版の審査とは別で審査が必要となりますので、ご了承ください。詳細は PC 版 Google Play Games の審査プロセスをご覧ください。
Reviewed by Maru Maruyama - Developer Relations Engineer, Android
2018 年より開催している Google Play 主催のインディー ゲーム フェスティバルは、インディー ゲームとそのデベロッパーの革新性や独自性を称えるイベントです。今年 6 回目を迎えたインディー ゲーム フェスティバル のトップ 3、トップ 10、特別賞を決定するファイナル イベントを、9 月 16 日(土) にグーグル東京オフィスで開催しました。
ファイナル イベントでは、事前審査で選ばれた 20 組のファイナリストたちが 5 分間のプレゼンテーションを行った後、9 名の審査員による質疑応答が行われ、トップ 3、トップ 10、各特別賞の受賞者を決定し発表しました。
そして今回、Google Play l インディー ゲーム フェスティバル 2023 のトップ 3、トップ 10 ならびに特別賞の受賞作品を発表いたします。受賞された皆さま、おめでとうございます!
※(五十音順、敬称略)
トイフォーミング
ローグウィズデッド
AZNANA
トップ 10 受賞作品
※上記 3 作品を除く(五十音順、敬称略)
イロまぜインク店干支王(エトキング)新・思い出の食堂物語 〜心にしみる昭和シリーズ〜
マジキッチン
闇鍋人狼
勇者の大戦争
Ruins Story
※(敬称略)
学生部門賞
BlockWorld
TOHO Games 賞
集英社ゲームズ賞
GYAAR Studio 賞
ローグダンジョンウォーカーズ
UUUM 賞
Google Play l インディー ゲーム フェスティバル 2023 の開催に際し、多大なるご協力をいただいた、社外審査員、特別賞審査員の皆さま、ありがとうございました!
Reviewed by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Google Play
この記事はエンジニアリング部門副社長、Dave Burkeによる Android Developers Blog の記事 " Android 14 Beta 5" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Android 14 の正式リリースが数週間後に迫るなか、2023 年 8 月 10 日にベータ版 5 をリリースしました。これは、Android 14 ベータ版プログラムで予定されていた最後のアップデートになります。ベータ版以外のユーザーが Android 14 を入手し始める前に、アプリを準備してフィードバックを提供する最後のチャンスです。ベータ版 5 は、対応する Google Pixel ファミリーや Android エミュレータだけでなく、Google Pixel Tablet や Google Pixel Fold でも利用できるので、さまざまなフォーム ファクタのデバイスでアプリをテストできます。
ベータ版 5 の内容
ベータ版 5 は、Android 14 リリースの 3 回目の プラットフォームの安定版 です。つまり、デベロッパー API とアプリに関連するすべての動作が確定し、アプリへの組み込みや確認する準備が整っているので、Android 14 の SDK バージョン 34 をターゲットとするアプリを Google Play で公開できます。最新の修正や最適化が含まれており、テストを終えるために必要なものがすべて提供されます。
SDK やライブラリ、ツール、ゲームエンジンを開発している方は、今すぐ必要なアップデートをリリースすることが特に重要です。下流のアプリやゲームのデベロッパーの作業が互換性の問題で止まることのないようにし、最新の SDK 機能をターゲットに指定できるようにしてください。Android 14 を完全サポートするためにアップデートが必要かどうかを、デベロッパーに周知してください。
アプリをテストするには、Google Play やその他の手段を利用して、本番環境で公開しているアプリを、Android 14 ベータ版 5 を実行しているデバイスにインストールします。アプリのすべてのフローを試し、機能や UI の問題を探します。重点的にテストを行うべき点については、動作の変更点を確認してください。Android のリリースの都度、プラットフォームに変更を加え、プライバシー、セキュリティ、全般的なユーザー エクスペリエンスを改善しています。その変更が、アプリに影響を与える可能性があります。特にテストしておくべき変更点は、以下のとおりです。
写真や動画への部分的なアクセス権の付与 - Android 14 では、Android 13(API レベル 33)で導入された視覚メディアの権限(READ_MEDIA_IMAGES(英語)または READ_MEDIA_VIDEO(英語))がリクエストされたときに、写真や動画に部分的なアクセス権を付与できます。すでに写真選択ツールを使っている場合、この変更に対応するアクションは不要です。そうでない場合は、新しい READ_MEDIA_VISUAL_USER_SELECTED(英語)権限を使ってユーザー エクスペリエンスを最適化する必要があります。
安全なフルスクリーン インテント通知(英語) - Android 14 では、フルスクリーン インテント通知を作成するアプリは、通話やアラームを提供するアプリに限定されます。また、Google Play ストアは、このプロファイルに一致しないアプリで、デフォルトの USE_FULL_SCREEN_INTENT(英語)権限を取り消します。
デフォルトで正確なアラームのスケジュールを拒否 - Android 14 以降の SCHEDULE_EXACT_ALARM(英語)権限は、 Android 13 以降をターゲットとするほとんどの新規インストール アプリで事前付与されなくなります。つまり、この権限はデフォルトで拒否されます。
200% までの非線形フォント スケーリング– Android 14 以降では、小さなサイズのテキストに対して最大 200% までのフォントのスケーリングがサポートされ、低視力のユーザーがウェブ コンテンツ ユーザー補助ガイドライン(WCAG)に対応した追加のユーザー補助オプションを利用できるようになります。
アプリで使っているライブラリや SDK でも、忘れずに互換性テストを行いましょう。現在の SDK バージョンのアップデートや、デベロッパーにサポートを求める必要があるかもしれません。
現行のアプリについて互換性のあるバージョンを公開すると、アプリの targetSdkVersion をアップデートするプロセスを開始できます。アプリのターゲットを Android 14 にしたときに適用される動作の変更点を確認し、互換性フレームワークを使って問題をすばやく検知しましょう。
Android 14 の利用を開始する
2023 年 8 月 10 日のベータ版 5 のリリースには、Android 14 の機能を試し、アプリをテストしてフィードバックをいただくために必要なすべてのものが含まれています。こちらからサポート対象の Google Pixel デバイスを登録すると、今回と今後の Android 14 ベータ版やフィーチャー ドロップのベータ版アップデートを無線(OTA)で受け取ることができます。64 ビット Android Emulator システム イメージは、近日中に Android Studio SDK Manager で公開されます。
Android 14 向けに最高の開発を行うには、Android Studio Hedgehog(英語)の最新リリースを使うことをおすすめします。セットアップの完了後にやるべきことは、以下のとおりです。
新しい機能と API を試してみる – 問題は、フィードバック ページのトラッカーで報告してください。
現在のアプリの互換性をテストする – アプリが Android 14 のデフォルト動作の変更による影響を受けるかどうかを確認します。Android 14 を実行しているデバイスかエミュレータにアプリをインストールし、幅広くテストします。
オプトインを変更してアプリをテストする – Android 14 では、新しいプラットフォームを指定した場合にのみアプリに影響するオプトインの動作の変更点があります。変更点を早めに把握し、評価することが重要です。簡単にテストできるように、変更点のオン、オフを個々に切り替えられるようになっています。
Android SDK アップグレード アシスタントでアプリをアップデートする - Android Studio Hedgehog の Android SDK アップグレード アシスタント(英語)を使うと、アプリに関連する特定の Android 14 API の変更点をフィルタリングして特定できます。さらに、targetSdkVersion をアップグレードする手順も説明してくれます。
ベータ版のシステム イメージは、Android 14 のリリース サイクル期間を通じて定期的にアップデートされる予定です。
すでに Android 14 ベータ版プログラムに登録しており、デバイスがサポートされている場合は、特に何もしなくても、無線(OTA)アップデートによってベータ版 5 が利用できるようになります。
ベータ版の入手方法の詳しい説明は、Android 14 デベロッパー サイトをご覧ください。
Reviewed by Mari Kawanishi - Developer Marketing Manager, Google Play
この記事はプロダクト マネージャー、Mayank Jainによる Android Developers Blog の記事 " Android Studio Giraffe is stable" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
2023 年 7 月 25 日、Android Studio Giraffe 🦒 (英語) の安定版リリースについてお知らせします。Android Studio は、Android アプリ開発の公式 IDE です。
今回のリリースでは、IntelliJ プラットフォームを 2022.3 にアップグレードし、Android Studio のまったく新しい見え方と使用感や、ライブ編集の改善、Compose アニメーション プレビュー、新しい Device Explorer、新しい SDK アップグレード アシスタント、Gradle ビルド スクリプトでの Kotlin DSL の利用などを導入しています。ここでは、Android Studio Giraffe 🦒 でどのようにデベロッパーの生産性が向上するかについて説明します。
10 年以上前に初期バージョンをリリース (動画/英語 - 日本語の自動字幕あり) して以来、フィードバックを送っていただいている、Android Studio をご利用の皆さんに感謝いたします。さっそく最新の安定版をダウンロード (英語) してください。これからも、Android アプリ開発に特化した最高クラスの統合開発環境 (IDE) を提供するという約束を果たしていきたいと考えています。
Android Studio の新しい UI (プレビュー)
大きな期待を集めていた IntelliJ プラットフォーム アップデートと合わせて、Android Studio Giraffe の『新しい UI』と呼んでいる見え方のプレビューを共有できることをうれしく思っています。テーマを再設計した目的は、見た目の複雑さを軽減し、重要な機能へのアクセスを簡単にし、必要に応じて複雑な機能を表示することにあります。その結果、モダンでクリーンな見え方と使用感が実現されています。
ユーザーやその他の IntelliJ ベースの IDE からのフィードバックを集め、以前の UI を完全に置き換えられるようにするため、IntelliJ 2022.2 で新しい UI を早期プレビュー版として初めてリリースしました。その後、IntelliJ 2022.3 でベータ版となり、多くのバグの修正や改善が行われました。
Giraffe リリースでは、新しい UI の採用を始めます。デフォルトのメイン ツールバーや Android 用のツール ウィンドウ構成の最適化、アイコンのスタイルの刷新など、いくつかの Android Studio 固有の変更点も追加されています。Google では、 この新たなデザインの方向性に期待して、Hedgehog リリース以降でも導入を続ける予定です。
新しい UI を使うには、[Settings] > [Appearance & Behavior] > [New UI] から有効化します。すべての変更点の一覧は、IntelliJ の新しい UI のドキュメントをご覧ください。
IntelliJ から採用した新しい UI
新しい診断とバグレポートのツール
新しい UI を試すときは、新しい診断とバグレポートのツールから詳細なフィードバックをお送りください。関連するログファイルがすでに添付され、簡単にバグを報告できるようになっています。新しいバグレポート ツールは、[Help] > [Collect Logs and Diagnostic Data] から利用できます。
Device Explorer のアップデート
新しい UI と合わせて導入されるのが、Device Explorer (以前のバージョンの Android Studio での呼称は Device File Explorer) のアップデートです。Device Explorer では、ファイルとそれに関連するアクションが [Files] タブにまとめられています。さらに、新しい [Processes] タブでは、接続されているデバイスのデバッグ可能なプロセスを一覧表示でき、そこからプロセスを選択して終了または強制停止したり、指定したプロセスにデバッガをアタッチしたりできます。
ライブ編集でコンポーザブルをリアルタイムに更新
ライブ編集を使うと、Android エミュレータや実機のコンポーザブルをリアルタイムに近い形で更新できます。コンポーザブルを編集すると、アプリを再デプロイすることなく、実行中のデバイスで UI の変更を確認できます。
コードの記述とアプリのビルドというコンテキストの切り替えを最小限にとどめることができるので、中断することなく、コードの記述に長い時間集中できます。ライブ編集を試すには、[Settings] > [Editor] > [Live Edit] から有効化 (英語) し、Android Gradle プラグイン (AGP) 8.1 以降と Jetpack Compose ランタイム 1.3.0 以降を使用します。
Compose アニメーション プレビュー - アニメーション サポートの拡大 Compose アニメーション プレビューがたくさんの追加 Compose API をサポートするようになりました。(updateTransition と AnimatedVisibility に加えて)animate*AsState、CrossFade、rememberInfiniteTransition、AnimatedContent に対応しました。(上記リンク全て英語)また、新しいピッカーが追加されるので、列挙型やブール型以外の状態を設定し、正確な入力を使って Compose アニメーションをデバッグできるようになります。サポート対象のすべての Compose Animation API で、再生、一時停止、スクラブ、スピードの調整が可能です。
Compose アニメーション プレビュー - アニメーション サポートの拡大
Android SDK アップグレード アシスタント 新しい Android SDK アップグレード アシスタントを使うと、targetSdkVersion (アプリがターゲットとする API レベル) のアップグレードに必要な手順を IDE の中で直接確認できます。さらに、Android デベロッパー サイトからアップグレード関連のドキュメントを直接取得してツール ウィンドウに表示してくれるので、ブラウザと IDE を行き来する必要もなくなります。移行の各手順では、互換性を破る重要な変更とその対処方法がハイライトされ、すべての変更点の一覧から自分のアプリに関連する手順だけを絞り込んで表示することもできます。
Android SDK アップグレード アシスタントは、[Tools] > [Android SDK Upgrade Assistant] から利用できます。
Android SDK アップグレード アシスタント
ビルドシステムの改善
Gradle ビルド スクリプトの Kotlin DSL
Kotlin は可読性が高いだけでなく、コンパイル時のチェックや IDE サポートも優れています。Android Studio Giraffe では、Gradle ビルド スクリプトで Kotlin DSL が正式サポートされます。つまり Kotlin は、Jetpack Compose の UI などのプロジェクト コードだけでなく、ビルド スクリプトの編集でもデフォルトの言語となります。
Android Studio Giraffe 以降で新しいプロジェクトやモジュールを作成する場合は、デフォルトで Kotlin DSL が使われます。既存のビルドを移行したい場合は、Kotlin DSL 移行ガイドをご確認ください。
この改善にあたっては、Gradle と JetBrains のチームと連携して作業を進めてきました。詳しい内容については、関連するお知らせが Gradle ブログ、JetBrains ブログに掲載されています。
さらに、TOML ベースの Gradle バージョン カタログも試験運用版サポートとして追加します。これは、1 か所で依存関係を一元管理し、モジュール間やプロジェクト間で依存関係を共有できる機能です。Android Studio では、エディタの提案、プロジェクト構造ダイアログとの連動、新規プロジェクト ウィザードを通して、簡単にバージョン カタログを設定できます。
Gradle 同期中のダウンロード情報
予期しない依存関係がダウンロードされることによって同期のパフォーマンスが低下しているのではないかと考えている方のため、新しい同期ツール ウィンドウに、依存関係のダウンロードにかかった時間の概要表示と、リポジトリごとのダウンロードの詳細表示を追加します。この表示は、同期の進行に合わせてリアルタイムに更新されます。非効率なリポジトリの設定方法になっていないかを確認することもできます。
アプリ別の言語サポートの自動化
通常、多言語ユーザーはシステム言語を英語などの 1 つの言語に設定します。しかし、特定のアプリでは、オランダ語、中国語、ヒンディー語などの別の言語を選択したいこともあります。Android 13 でアプリ別の言語設定が導入されましたが、Android Gradle プラグイン 8.1 以降では、プロジェクトのリソースに応じて自動的にこれをサポートするようにアプリを設定できます。
選択したモジュールをビルドするツールバー ボタン
Android Studio Giraffe では、ツールバーから選択したモジュールをビルドするオプションを選択することで、現在作業中のモジュールのみをビルドできます。この新しいオプションを使うと、必要以上のものをビルドすることなく、記述したコードがコンパイルできるかをチェックできます。詳細はこちらをご覧ください (英語)。
まとめ
この記事の内容をまとめます。Android Studio Giraffe には、以下の機能強化や新機能が搭載されています。詳細を知りたい方は、リリースノートの詳しい説明をご覧ください。
IDE の機能強化
IntelliJ プラットフォーム 2022.3 へのアップグレード:たくさんの機能とバグの修正を含む
Android Studio の新しい UI:Android Studio で IntelliJ のモダンなデザイン言語からたくさんの改善を採用
Device Explorer のアップデート:2 つの新しいタブを提供: [Files] と [Processes] から、デバッグ可能なプロセスの一覧表示、プロセスの終了および強制停止、デバッガのアタッチが可能
新しい診断とバグレポートのツール:関連するログファイルがすでに添付され、Android Studio のバグを簡単に報告
コーディングの生産性
ライブ編集でコンポーザブルをリアルタイムに更新:リアルタイムにコンポーザブルを更新でき、コンポーザブルを編集すると、アプリを再デプロイすることなく、実行中のデバイスで UI の変更を確認可能
Compose アニメーション プレビュー - アニメーション サポートの拡大:たくさんの Compose API がサポートされることに加え、新しいピッカーが追加されるので、列挙型やブール型以外の状態を設定し、正確な入力を使って Compose アニメーションをデバッグ可能
Android SDK アップグレード アシスタント:targetSdkVersion (アプリがターゲットとする API レベル) のアップグレードに必要な手順を Studio の中で直接確認
Gradle ビルド スクリプトの Kotlin DSL:Gradle ビルド スクリプトで Kotlin DSL が正式サポートされたことで、Kotlin がプロジェクトのコード、Jetpack Compose による UI、ビルド スクリプトでも利用できる単一のデフォルト言語に
Gradle 同期中のダウンロード情報: 依存関係のダウンロードにかかった時間の概要表示と、リポジトリごとのダウンロードの詳細表示
アプリ別の言語サポートの自動化:AGP がアプリ別の言語設定を自動構成
選択したモジュールをビルドするツールバー ボタン: ツールバーから選択したモジュールをビルドする選択肢を選ぶことで、現在作業中のモジュールのみをビルド
さっそく Android Studio をダウンロード
さっそく Android Studio Giraffe (英語)🦒 をダウンロードして、ワークフローに新機能を組み込みましょう。いつものように、気に入った機能や問題点、新機能の提案などのフィードバックは大歓迎です。バグや問題を見つけた方は、問題を送信してください。また、既知の問題もご確認ください。Android 開発の最新情報については、Twitter や Medium、YouTube で Google Play をフォローすることもお忘れなく。