この記事は Krish Vitaldevara による Android Developers Blog の記事 " Announcing Policy Updates To Bolster Privacy and Security " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
私たちは常に、Google Play での体験が、デベロッパーやユーザーにとって安全で信頼性の高いものであることを目指しています。本日は、ユーザーが自身でデータをコントロールでき、プライバシー、セキュリティを高めるための新しいポリシー更新情報についてお知らせします。
Google Play に新しく「セーフティセクション」が追加されます。このセクションに関する新しいポリシーを、データの定義などの追加情報と併せて発表しました。詳細はこちらをご覧ください。
Google は長期にわたり、ユーザーが広告 ID をコントロールできる方法を提供してきました。たとえば、ID はいつでもリセットでき、ID を使った広告のカスタマイズをオプトアウトできるようにしています。今年は、さらに多くの管理方法を追加します。
2021 年 6 月 2 日にデベロッパーの皆さんに先行してお知らせしたように、Google Play 開発者サービスの更新の一環として、2021 年後半に技術的な変更を行います。ユーザーがインタレストベース広告や広告のカスタマイズをオプトアウトすると、広告 ID が削除され、ゼロの文字列が返されます。なお、この Google Play 開発者サービスの変更は、段階的にロールアウトされる予定です。2021 年後半から Android 12 デバイスで実行されるアプリに反映され、2022 年初頭には Google Play をサポートするデバイスで実行されるすべてのアプリに展開されます。また、ターゲット API レベルを Android 12 にアップデートするアプリで広告 ID を使うには、マニフェスト ファイルで新しい Google Play 開発者サービスの権限 (英語) を宣言する必要があります。
さらに、ユーザーがオプトアウトを希望することをデベロッパーと広告/分析サービス プロバイダに通知する新機能のテストも行います。この機能によりデベロッパーは、ユーザーの選択を反映し、既存のポリシー制限に、広告 ID が、どのように使用されるか追加できるようになります。ユーザーが広告 ID を削除すると、デベロッパーは通知を受け取り、使えなくなった広告 ID を速やかに消去できます。
加えて、永続デバイス ID を個人データや機密性の高いユーザーデータ、またはリセット可能なデバイス ID にリンクすることを禁止します。このポリシーは、ユーザーがデバイス ID をリセットしたり、アプリをアンインストールしたりしたときの追加のプライバシー保護のためのレイヤーとなります。
そして最後に、アプリセット ID (英語) のデベロッパー プレビューを提供します。この機能は、分析や不正防止などの重要なユースケースに活用できます。アプリセット ID は一意の ID です。任意のデバイスでこの ID を利用することにより、組織が所有する複数のアプリ間で利用状況や操作を相互に関連付けることができます。アプリセット ID は、広告のパーソナライズや広告の測定に使うことはできません。また、デバイスでそのデベロッパーのアプリがすべてアンインストールされるか、13 か月間どのアプリも ID にアクセスしなかった場合、自動的にリセットされます。
分析や不正防止のためにアプリセット ID を導入するとともに、子ども向けのプライバシーをさらに強化するための変更も行います。アプリが主に子ども向けである場合、広告 ID などの ID を送信することはできません。アプリの対象が子どもと大人の両方である場合、子どもに向けて ID を送信しないようにする必要があります。
スムーズに移行できるように、今後数か月間で詳しい情報を提供する予定です。
プラットフォーム全体のプライバシーを実現する上で、セキュリティは欠かせない要素です。ユーザーのデータを安全に保つために、いくつかのポリシーの更新をお知らせします。
まずはじめに、デベロッパーの皆さんがアプリを積極的に保守を行うことによって、Google Play は安全なエコシステムであり続けることができます。そこで、1 年間利用されていないアカウントや放置されているアカウントを閉鎖します。これには、1 年間 Google Play Console にアプリをアップロードしなかったアカウントや、アクセスがなかったアカウントも含まれます。
積極的に成長しているアプリを開発しているデベロッパーの皆さんへのサポートは継続します。1000 以上のインストールがあるアプリや、直近 90 日間にアプリ内購入があるアプリのアカウントは例外とします。アカウントが閉鎖されたデベロッパーは、その後も新しいアカウントを作ることはできますが、古いアカウント、アプリ、データを再度アクティブ化することはできません。
次に、ユーザーにとって重要なのは、安全でユーザーが利用しやすいアプリやゲーム体験です。そこで、AccessibilityService API と IsAccessibilityTool (英語) の利用方法に関する新しい要件を追加します。多くの場合、ユーザー補助機能が備わった体験を構築するには、ユーザーのデータやデバイスの機能にアクセスすることが必要です。上記のツールは、それを実現するうえで役立ちます。現在、AccessibilityService API を利用するすべてのアプリは、Google Play Console でデータへのアクセスと目的について開示し、承認を得る必要があります。詳細はこちらをご覧ください。
2021 年 7 月にお知らせしたように、ビジネスサイズの大小に関わらず様々なデベロッパーの皆さんからのフィードバックを慎重に検討した結果、お支払いポリシーに準拠する期限を 2022 年 3 月 31 日まで 6 か月間延長するリクエストを行えるようにしています。
Google Play が誰にとっても信頼できるアプリとゲームの提供元であり続けるためご協力いただきますよう、お願いいたします。