この記事は Android & Google Play ゲーム、Product Director、Greg Hartrell による Android Developers Blog の記事 " Key product updates from the 2023 Google for Games Developer Summit " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
ゲーム開発に初めて取り組んでいる方や、次のシーズンパスへの対応に取りかかっている方などに向けて、Google は開発と公開のライフサイクル全体を通して皆さんにサポートを提供し続けます。今回の Google for Games Developer Summit (英語) では、期待の新ツールを紹介したほか、Android と Google Play が提供するエキサイティングな新ツールや洞察を紹介し、皆さんのようなデベロッパーの方々が、誰もが楽しめるゲームを作れるようにお手伝いすることができました。
基調講演とプロダクト セッションは、動画プレイリスト (動画/英語 - 日本語字幕あり) からオンデマンドでご覧いただけます。(※日本語字幕は YouTube の自動翻訳機能で日本語を選択してください) または、本記事でハイライトを短くまとめて紹介しますので、そのままお読みください。
アプリの品質は Android と Google Play のすべての活動の基本です。これは、すべてのユーザーにとって重要なことなので、技術的品質へのアプローチを改訂し、これまで以上にユーザー エクスペリエンスを重視しています。
現在、Google Play の技術的品質の水準に、ユーザーが認識するクラッシュと ANR の指標が新たに使われるようになっています。この指標はデバイスごとに評価するとともに、全体でも評価しています。Google Play ではデバイスレベルで 8% の品質水準を導入しており、ユーザーのスマートフォンでこのしきい値を満たしていないタイトルは、そのユーザーの目にとまりにくくなっています。この基準を満たしてもらうため、たくさんの新機能を Android Vitals にリリースし、簡単に問題の監視や対応ができるようにしています。これらの機能については、こちらのセッション (動画/英語 - 日本語字幕あり) で詳しく説明しています。品質基準については、こちらのブログ投稿をご覧ください。
技術的品質のもう 1 つの重要な側面は、パフォーマンスです。Google Play のゲームでスムーズなユーザー エクスペリエンスを実現するには、少なくとも 30 フレーム / 秒を実現する必要があります。この目標の達成に役立ててもらうため、Android Vitals にゲームのフレームレート指標を追加しました。この指標は、Play Console または Developer Reporting API から確認できます。将来的には、ユーザーのスマートフォンで 20 フレーム / 秒を達成できないゲームは、そのユーザーの目にとまりにくくする予定です。この新しい指標の詳細については、こちらのセッション (動画/英語 - 日本語字幕あり) をご覧ください。
さらに、ゲームの品質向上に役立つ多数の新ツールや新サービスを導入しています。
Firebase Crashlytics をアップデートし、Unity による致命的なイベントのオンデマンド レポートをはじめ、Unity のスタック トレースの質を改善したことをお知らせしました。また、ネイティブ Android ANR のシンボリケーションをサポートし、近日中には GWP-ASAN 対応ゲームのメモリデバッグもサポートする予定です。
加えて、Android Game Development Kit (英語) に一連の Adaptability API も導入します。これにより、デバイスのパフォーマンスや熱が変化するシナリオに対してゲームを対応させやすくなります。Android Dynamic Performance Framework には、ワークロードに関する信号を CPU に送るヒンティング ライブラリが含まれているので、必要なときにパフォーマンスを上げ、そうでないときは電力を節約できます。熱によってデバイスが遅くなりそうなタイミングを実行時にリッスンする Thermal API もあるので、デバイスをオーバーヒートさせないようにワークロードを調整し、パフォーマンスを平準化できます。これらのアップデートの詳細については、こちらのセッション (動画/英語 - 日本語字幕あり) をご覧ください。
多くのゲームでは、プレーヤーとのつながりを持つことが成功の秘訣となります。そこで、新しいプレーヤーを見つけるチャンスや、既存のプレーヤーとのエンゲージメント向上や再獲得をうながす機会を増やします。
LiveOps ツールをプロモーション用コンテンツとしてリニューアルし、より多くのデベロッパーの方々にご利用いただけるようになりました。対象となるデベロッパーは、Play Console でプロモーション用アセットをアップロードし、ゲーム内イベント、特典やセール、イベントや大型アップデートをプロモーションすることができます。新規ユーザーや復帰ユーザー向けにこのコンテンツをカスタマイズすることもできます。
ストアのカスタム掲載情報を利用すると、国や事前登録状況などに応じて異なる説明文やグラフィック アセットを持つ、最大 50 件のストア掲載情報を作成できます。離脱ユーザー向けのカスタムのストア掲載情報機能を導入したので、離脱したユーザーを対象に、ゲームの再プレイを促すための異なるストーリーを提供することができます。
Play Console 機械翻訳の早期アクセス プログラムについてもお知らせしました。この機能を使うと、ゲームの文字列を数分で翻訳できます。Google 翻訳と Transformer ベースの最高級の言語モデルを活用し、簡体字中国語や日本語を含む 8 つ以上の言語で質の高い翻訳ができます。こちら (英語) から登録し、いち早くこの機能を試すデベロッパーの 1 人になりましょう。
大画面は、ゲーム体験を強化する新たな機会です。私たちの調査 (PDF/英語) によると、スマートフォンを持つ人のほとんどがタブレット、Chromebook、PC などの大画面デバイスを利用でき、ゲーマーはデバイスを超えてゲームを楽しみたいと考えています。大画面は、高解像度グラフィックを実装する、マルチタスクを活用する、折りたたみ式固有の体験を導入する、キーボードやマウス、ゲーム コントローラに対応してユーザーの操作性を改善するといったことを実現できる場所です。
Android がすばらしいのは、こういったすべての画面にゲームを簡単に適応することができる点です。さらに、ユーザー エクスペリエンスを向上するためのアップデートも行っています。
各フォーム ファクタには独自のメリットがありますが、それぞれに対してゲームを個別にカスタマイズする必要はありません。こちらのセッション (動画/英語 - 日本語字幕あり) では、どの大画面プラットフォームでも快適にゲームをプレイできるようにする方法を説明します。
今後数か月の間に、現在 13 か国にベータ版を提供している PC 版 Google Play Games (ベータ) が日本とヨーロッパ各国に拡大されます。対象のゲームも増え、『Garena Free Fire』、『Ludo King』、『メイプルストーリーM』などのトップゲームが加わります。
さらに 2023 年 3 月 14 日より、ゲームが x86 をサポートしているかどうかに関係なく、既存のモバイルビルドを使って、はるかに簡単に PC 版 Google Play Games (ベータ) に参加できるようになります。Intel との連携によって、最適化作業中のモバイルビルドを提出できるようになったため、すぐに x86 でコンパイルし直す必要はありません。
今回の最新情報についてさらに詳細を知りたい方は、こちらのブログ投稿をご覧いただくか、PC 版 Google Play Games (ベータ) への参加を申請 (英語) してください。
Google for Games Developer Summit でのその他の発表は、g.co/gamedevsummit (動画/英語 - 日本語字幕あり) から確認できます。いつも思慮深いフィードバックをお送りいただいていること、そして世界中のプレーヤーに向けた高品質なゲーム体験作りに協力していただいていることに本当に感謝しています。
PC 版 Google Play Games (ベータ) は 13 か国でダウンロードできます。 詳しい情報は、g.co/googleplaygames をご覧ください。ゲームのタイトルは、地域によって異なる場合があります。
Posted by Tamao Imura and Mari Kawanishi - Developer Marketing Manager, Google Developer Marketing