※本記事は Google Developers Japan Blog の記事の再掲です。
Android 11 と関連技術、最新の Google Play に関する情報をお伝えするオンライン セミナーシリーズ
Android 11 Meetups の日本開催 全 8 回が終了しました。共催にご協力いただいたGDG (Google Developer Groups)コミュニティの皆さまに心からの感謝をお伝えするとともに、セミナーへご参加くださった数多くのアプリ開発企業のエンジニアやプロダクト担当の皆さまにお礼を申し上げます。
日本では 6 月 23 日から 9 月 29 にかけて、Google が提供するテクノロジーの最新情報を Google 関係者や外部のエキスパートが日本語、または英語の場合は通訳を交えて共有しました。また、リアルタイムでお寄せいただいた質問に回答する時間を設け、直接ご意見やご質問を伺うことができました。この記事では、各回の動画アーカイブに加え、
11 Weeks of Android のブログ記事や関連ドキュメントを使いながらセミナーを振り返り、Android 11 と関連する技術情報についてまとめます。各セッションテキストに、直接開始時刻から動画を再生できるリンクを貼っていますのでご活用ください。
第 1 回: Android 11 の概要
開催時にベータリリースをしていた Android 11 の概要について、 3 つのセッションを通じてお話ししました。従来の Android OS とは異なる点や、Android 11 に対応したアプリを開発するためのツールについて、また、扱いが大きく変わったプライバシー管理機能に関わる情報を、特にアプリ開発デベロッパー向けに取り上げました。また、質疑応答の時間に寄せられたご質問とその回答からいくつかご紹介します。その他の内容については
ぜひ動画をご覧ください。
Q. アプリに対するロケーションポリシーが適用されるタイミングは?
A. 現在は対応していません。
Q. Geofence は Android 11で使用できるのか?
A. バックグラウンド位置情報の利用権限を取得する必要がある。「1回だけ」のアクセス許可は、フォアグラウンド位置情報に対しての権限なので注意。
第 2 回: 機械学習
近年さらに活用の場が増えている機械学習について取り上げました。特にモバイル端末で動作するオンデバイス機械学習の Android での活用方法として、ML Kit の on-device API を解説しました。 質疑応答の時間に寄せられたご質問とその回答からいくつかご紹介します。その他の内容については
動画をご覧ください。
Q. モバイル端末上でモデルを作ることは可能か?
A. 可能だが、学習できる範囲は狭いのでサーバーで実行したほうが効率的。
Q. ML Kit のテキスト認識と Cloud Vision API との違いは何か?
A. MK Kit は On-device 用なので latin 文字しか認識しない。サーバーベースでなおかつ有償だが、Cloud Vision APIのほうが高性能である。
Q. 簡単に画像認識モデルを作るためのライブラリがあったら教えてほしい。
A. TensorFlow Model Maker が希望の内容に沿っているかと思う。モデルを作るには画像を大量に集めなければならない。例えば動画を撮影し、1 コマごとに切り出して学習させると効率が良いと思う。1 クラスに 100 枚ほど画像があれば十分なので、1 分尺ほどの動画を撮影すれば良い。それより少ない画像でモデルを作るのは難しいだろう。
第 3 回: Kotlin
Kotlin は表現力の高さ、高品質なアプリの記述に役立つこと、既存の Java コードベースを簡単に利用できることなどから高い評価を受けています。この回では Android のアプリの開発に密接に関係している Kotlin について最新情報を重点的に解説しました。質疑応答の際に寄せられたご質問とその回答をいくつかご紹介します。その他の内容については
動画をご覧ください。
Q. LiveData から Flowへの乗り換えは行うべきか?
A. StateFlow は Kotlin でしか使えないので、LiveData 自体が完全になくなるということはないと思う。
Q. 古くからあるアプリを Java から Kotlin に置き換えたい。どのような手順を踏むのが良いか。
A. まずは Javaにアノテーションをつけて整理し、Kotlin へ置き換えるのはどうだろうか。
Q. JVM 言語の使用経験がない人が Kotlin を習得する場合、先に Java を学んだほうが良いと思うか?
A. 同時に 2 言語を習得するのは大変むずかしいので、最初から Kotlin に絞って学習したほうが良いと思う。
第 4 回: 開発ツール
Android の公式 IDE である
Android Studio 4.0 のノウハウや、新しいデバッガーの利用、 ライブラリ スイートの
Android Jetpack の最新情報に焦点を当てて解説しました。 Android Studio は、
2020 年 8 月 13 日段階で、安定リリース チャンネルでは Android Studio バージョン 4.0 が、ベータ版チャンネルではバージョン 4.1 が、Canary チャンネルでは最新機能を搭載したバージョン 4.2 が公開されています。質疑応答で寄せられたご質問とその回答のいくつかをご紹介します。その他の内容については
動画をご覧ください。
Q. CPU Profiler の Sample Java Method は Kotlinでも使用可能か。
A. Java系のメソッドならば使用可能。
Q. サポートライブラリ版の AppCompat + Hilt は使えるか。
A. AppCompat を Android X 版 に変更することで使用可能だと思われる。
第 5 回: アプリ配信と収益化
Google Play Console へようこそ(日本語字幕あり)
アプリの配信、管理、分析機能を大幅に強化し、ポリシーの最新情報を素早く確認できる受信トレイなど多くの新機能も追加された新しい Google Play Console と、Google Play Commerce の詳細を最新情報を交えてご紹介しました。なお、Google Play Console は 2020 年 6 月に新しいベータ版を発表し、移行期間を経て 2020 年 11 月 2 日より従来の Play Console はアクセスできなくなります。
第 6 回: マルチデバイス
Android OS はスマートフォンだけにとどまらず、Android TV や車載 Android などがあり、Wear OS、Chrome OS とも密接に関わっています。デバイスの壁を超えたアプリをどのように開発するのか、また海外の事例なども交え、特に Chrome OS と Android TV 向けアプリの開発に関する最新情報をご紹介しました。以下に、質疑応答でお寄せいただいた内容を少しご紹介します。
詳しくは動画をご覧ください。
Q. Chrome OS と Android デバイスで処理を分割したいのだが。
A. Google Playストアでターゲットを絞り、マルチ APK とすることで分割できる。ただし、できれば同じ APK でサポートしてほしい。
Q. Chrome OS の Android バージョンはどの程度の時期にアップデートされる予定なのか。
A. 今現在は詳しいことは言えないが、 2021 年に R (Android 11) となるかもしれない。
第 7 回: ゲーム開発
第 8 回: UI、デザイン
日本時間
2020 年 8 月 27 日にアルファ版を公開した Jetpack Compose は、Android でデベロッパーが頻繁に直面する難しい問題を解決するために開発され、プラットフォームのあらゆるバージョンでアプリを確実に動作させ、高い品質を確保できるライブラリです。この Jetpack Compose を利用した、次世代UIのアプリケーション開発について、そして Android 11 で追加されたシステム UI について3 つすべてのセッションを使い、紹介しました。